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「Euro Truck Simulator 2」とは
「Euro Truck Simulator 2」(略称 ETS 2)は、チェコのシミュレーションゲームの老舗 SCS ソフトウェアが開発した、ヨーロッパを舞台に大型トラックの配送業を体感できるドライビングシミュレーションゲームです。
最初に書いておきますが、街中をトラックで爆走したいという方にはオススメできません。
あくまでも、依頼された荷物を、交通ルールを守りながら安全に運送するシミュレーターです。
本稿では、そんな「 ETS 2」の魅力を、今さらながらご紹介。
Steam でもよくセールになっていますので、購入を検討されている方はご参考にでも。
- 気分はヨーロッパ旅行
- レースゲームではない
- 長時間の運転の危険性も教えてくれる
- 万人受けとは言えない
この記事は5分で読み終わりますので、さいごまで読んで行ってくださいね!
「敷居が高い」と思われがちなジャンル
「シミュレーションゲーム」と聞くと、確かに他ジャンルのゲームと比較すると、偏屈でとっつきにくく感じてしまうかもしれません。
しかしふたを開けてみると、実際には愛車で気軽にヨーロッパ各地のドライブを楽しめる、かなり親しみやすいゲームとなっています。
Mod や DLC で範囲を拡大
今作には配送可能範囲を広げる DLC が多数用意されています。
配送ゲームなので同じ場所を行ったり来たりすることも多々ありますので、飽きそうになったら導入を検討してみてもいいかもしれません。
もちろん最初から全部を買ってしまうという手もありますが、先述の通りクイックジョブでは一度通った場所の仕事しか受けられず、最初は短い距離の仕事しか選べないということを考慮すると、後々の購入で問題はないと思います。
また「 Project Japan 」などの MOD を導入すれば、日本国内を走ることも可能です。
道路の狭さにびっくりしますよ。
クイックジョブでお金をためる
今作はレースゲームのように、最初から1台トラックをもらえる……というわけではありません。
プレイヤーに与えられるのは、廃墟と見間違うほどボロボロなガレージのみ。
まずは行ったことのある都市での仕事を受け取れるクイックジョブというモードで雇われ仕事をこなし、お金をためながら、徐々にクイックジョブの範囲を広げて行きます。
そうすることで愛車を購入したり、ガレージを拡張したり出来ます。
購入できるメーカーは、配送中にメーカーの前を通ると解放されていきます。
諸経費を負担してくれる
クイックジョブでは、トラックもクライアントが用意してくれますが、それだけではなく、燃料代や高速料金などの諸経費も負担してくれます。
また用意されているトラックも会社によって異なるので、新車購入のための試乗がてらに配送することも可能。
実在するメーカの実車が細かく再現されていますので、クイックジョブでそれぞれの車のレイアウトの違いを楽しみつつ、じっくりとお金をためて、愛車を決めましょう。
のちのち「やっぱり違うトラックが良かった」なんてことになったら、またお金を貯めなければなりません。
愛車を買えば、配送時間以外にも自由にヨーロッパをドライブできます。
諸経費も自分負担になりますが。
再現されたリアルさ
今作はキーボード操作はもちろんのこと、ゲームパッドやハンコン(ステアリングコントローラー)などにも対応。
しかし、キーボード操作はあまりオススメできません。
この手のシミュレーションが未経験という方には慣れるには良いかもしれませんが、 WASD を使用してのハンドル操作は困難を極めます。
余談ですが、筆者は PS4 のゲームパッドでプレイしています。
運転にはシンプルオートマチック、リアルオートマチック、シーケンシャルと 3 つのモードが用意されていますので、それぞれのプレイ環境に合わせた変更が可能です。
シンプルオートマチックはゲーム的な感覚で運転できますが本当にシンプルなので、ドライバー気分を味わいたい方にはリアルオートマチックかシーケンシャルがオススメ。
モニターを増やしてハンコンでプレイすると、もはや本物の運転と大差ありません。
車の各機能も再現
また今作では、車に搭載されている基本的な機能も再現。
ワイパーやライト、ウィンカーのほか、ラジオまで搭載されています。
もちろん雨が降れば自動でワイパーが動くなんてことはなく、雨が降ったらワイパーを、暗くなったらライトを点け、車線変更の際にはウィンカーを自分で動かします。
とくにライトは無灯火違反として罰金を取られてしまうので注意が必要。
また片側 1 車線の道路でライトを上向きにしていると、対向車にパッシングされてしまいます。
ゲーム的には問題はないですが、やはりあまり良い気分ではありません。
とはいえ夜の道は下向きだとほとんど何も見えないこともあるので、筆者はそういう時にはガンガン上向きにしちゃっています。
対向車を気にして事故を起こしては本末転倒です。
ウィンカーもあげなければ、 NPC 車は減速してくれません。
合図なしで合流しようとすると大事故につながるので注意しましょう。
どこまでも続く、美しい景観
今作は基本的には高速道路での移動がメインとなってくるので景色を観ようとしても壁しか観えませんが、ナビを「下道優先」に設定すると、文字通り下道を優先したルートに変更してくれます。
風車などの機構情緒溢れる景色を楽しみたいという方は、ぜひ一度、「下道優先」のモードを試してみてください。
ナビゲーション通りに走らなくても配送時間に間に合えば減額もありませんので、あまりナビに頼らず、自分で近道を模索してみるのも楽しいかもしれません。
筆者と同じく超がつく方向音痴の方は、素直にナビに従いましょう。
「レースゲーム」ではない
今作はあくまでも「シミュレーションゲーム」であり、レースゲームではありません。
ヨーロッパ各国の交通規則を守り、荷物を破損させずに届けなければなりません。
制限速度を守り、安全運転を心がけましょう。
また途中で通行止めなどのアクシデントに遭遇することもありますので、カーナビに頼りきらず、実際の道路状況で判断しましょう。
マップ上をアクセル全開で爆走したい、という方にはオススメできません。
信号や制限速度を違反すると罰金を取られます。
「それでもかまわない」という方は爆走しても問題はありませんが、そもそも重い荷物を引っ張りながらの運転なので、気持ちよく暴走できるほどの速度は出せません。
また道路状況によっては迂回しなければならない場合もあります。
そういった道路上のトラブルの発生量は、オプションで細かく設定が可能。
ちなみに降雨量まで決められます。
交通違反もオンオフでの切り替えが可能ですが、あくまでもシミュレーションなので、オンのままにしておくのがオススメ。
進行方向にも注意
今作の舞台はヨーロッパ。
ヨーロッパでは右側通行が基本ですが、イギリスなど、例外的に左側通行となっている国もあります。
逆走してしまうとほかの車と接触してしまったり交通違反をとられてしまったりと大変危険ですので、進行方向には十分注意しましょう。
事故にあってもトラックの見た目自体に変化はありませんが、内部にダメージが蓄積すると、エンジンがかからなくなったりしてしまいます。
レッカーサービスを呼べば最寄りの修理工場へ運んでくれるのですが、とんでもない時間ロスになってしまうので、あくまでも最終手段に。
また料金所なども使用できるゲートが限定されているので注意が必要。
現実とは違い、誰も手助けしてくれません。
後続車が来てしまうと「詰み」の状態になってしまうこともあります。
現実でもゲームでも、長時間連続の運転は危険
また今作で再現されているのは、車のリアルさだけではありません。
長時間の運転により疲労も、ばっちり再現されています。
疲労ゲージを無視して運転を続けていると、交通違反として罰金を取られたり、次第に視界が歪みはじめ、しまいには居眠り運転状態になってしまうので注意が必要。
「気づいたら目の前が壁だった」なんてこともざらなので、大事故を起こす前に休みましょう。
現実でもゲームでも、休憩は大切です。
マップの各地にホテルやサービスエリアなどの休憩ポイントが用意されており、そこで休憩を取ることができます。
とはいえ休憩時間は選べず、一度休憩すると 10 時間ほど爆睡してしまうので、スケジュールの管理にも気を配りましょう。
また中には荷物を積んでいる状態だと休憩を取れないなんて場所も存在するので注意が必要。
狭いモーテルの駐車場なんかに多いです。
また各所ガレージはマップ上では休憩アイコンが出ていますが、購入しなければ休憩できません。
そういう事態に直面した際のためにも、余裕をもって行動することが大切。
再現された「ヒマ」
高速道路を運転したことがある方には分かるかもしれませんが、長時間直線のなにもない道路を運転していると、どうしてもヒマになってきます。
それは、このゲームの中でも健在。
クルーズコントロールをオンにすればアクセルを踏まずとも一定の速度を保ってくれるので、こちらはただハンドルを握っているだけ。
現実ではサービスエリアなどに寄り道をして気分転換が可能なのですが、今作ではトラックから降りることは出来ません。
視点変更こそ可能ですが、プレイヤーは産まれてから死ぬまでずっと運転席です。
余談ですが、ものすごく眠くなります。
かといって他のことを始めてしまうと事故を起こす可能性もあるので、ここはゲーム内のラジオなどで気分を変えましょう。
こちらはなんと、実際にその地で放送されているラジオが視聴できます。
ヨーロッパの地でハンドルを握り、現地のラジオを聴く。
ついでに眠気覚ましに安い缶コーヒーなんて飲んでしまえば、気分は完全にトラックドライバーです。
名所も再現されている場所がありますので、車窓から観える景色と実在の物と比較してみるのもおもしろいかもしれません。
もちろん、配送終了後にですが。
徐々に解放されていくシステム
そうして配送業を続けて道中でカーディーラーや人材派遣会社を発見することで、購入できるメーカーや人員が増えていきます。
またカスタムショップに立ち寄れば、愛車のカスタマイズも可能。
エンジンやシャーシの他、カラーリングや内装まで変更できます。
ガレージを拡張して 2 台目のトラックを購入すれば、 NPC のドライバーを雇うことも可能に。
こうした経営シミュレーションとしての一面もあり、プレイヤーを飽きさせません。
NPC ドライバーの育成を極めれば、椅子に座ってるだけで金が入ります。
さすがにそのプレイスタイルは面白くないですが。
アップデートでガレージに戻れる
余談ですが、今作「 ETS2 」では、発売から年月が経った現在でもアップデートが進められています。
このアップデートを適用すると、道路状況に変化が生じるため、ガレージに強制的に戻されます。
これを利用すれば、配送のキャンセル料を払わずにガレージへ帰れます。
万人受けではないゲーム
本作「 ETS2 」はシミュレーションゲームであり、街中でレースをするゲームでもなければ、実際にトラックから降りて観光地を歩く、なんてこともできません。
あくまでも「物を場所から場所へ運ぶ」ということをコンセプトにしているゲームなので、とても「万人受けするゲーム」とはいえません。
しかし、ハマる人はとことんハマってしまうこのゲーム。
のんびりドライブすることが好きな方。
また「旅行は好きだけど、昨今のバグったシミュレーションゲームみたいな世界情勢がちょっと……」なんて方には、間違いなくオススメできるゲームです。
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