MOTHERへのおもい。

いまとむかしと。

 MOTHER というゲームには、特別な思いがあります。

プレイした人は、持つようになります。

かつてプレイした人には、特別な思い出となって心の中に残っています。

古くて、今思うと大変な思いだったはずですが、 MOTHER にはそうさせる魅力があるのです。

この記事は、思い出しながらの再プレイという、攻略であり、 MOTHER についてまつわるあれこれも語る、というものです。

  1.  MOTHER のおさらい
  2. いまとむかしをまじえてぷれい。
  3.  MOTHER へのおもい。

3分、時間をください。

この記事は3分で読み終えられますので、最後までお付き合いいただければ幸いです。

 MOTHER のおさらい

 MOTHER は、任天堂から1989年7月27日に発売された、ファミリーコンピューターのゲームです。

RPG です。

当時といおうか、 RPG の主流は中世風ファンタジーでした。

 MOTHER は現代的アメリカを舞台とした、 SF 的冒険ものとなっています。

音楽はポップで、絵柄もカートゥーンチックと、これまでの、いままでの RPG とは一線を画したつくりをしていました。

つくった人は、ディレクター、デザイナー、シナリオまで務めたコピーライターの糸井重里。

音楽はポケットモンスターの楽曲を手掛けた田中宏和と、ミュージシャン、ムーンライダーズの鈴木慶一。

キャラクターデザインはイラストレーター、エッセイスト、漫画家の南伸坊と、 CM プランナーの石井達矢。

他の実力のある人も加わって、化学反応を引き起こし、「エンディングまで、泣くんじゃない。」の、唯一無二のようなゲームをつくりあげたのです。

いまとむかしをまじえてぷれい。

  • なまえづけでまよう。
  • じょばんでつまずく
  • どうぶつえんにて

なまえづけでまよう。

主人公の名前はそうじゅにするとして、困りました。

おんなのこの名前をローラにしようとしたら、使えなというので、仕方なく、エリンに。

ともだち、ロバート。

もうひとりのともだち、ジョージ、またもや使えない、どういうことでしょう、不良っぽいのでジェイに。

好きな献立、カレー。

個人の欲望が出てしまいますね。

公式によると、ともだちは天才少年ロイド。

おんなのこは、母親を探す少女アナ。

もうひとりのともだちは、不良集団のリーダーテディとなっているようです。

ここは好きな、思い入れのある名前をつけたほうがより感情移入できるでしょう。

大人の方は子供のころ親しかった思い出とともに。

じょばんでつまずく。

1988年マザーズデイのまちはずれ。

何もかもが懐かしいです。

自分の部屋から始まり、出ようとすると、電気スタンドが飛び回って襲い掛かってきて、そうか、こんなんだったと思い出しながらプレイしていきます。

妹の泣き言を脳内であやし、もうひとり、妹がいます、にんぎょう!

smaaash !!

不思議現象がひとまずおさまり、にんぎょうをチェックすると古いオルゴールを見つけます。

印象的な音。

メロディーを覚えます。

そう、これが重要なこと。

確か8つぐらい集めるんだったはず。

地下室のひいおじいさんの、そうそふのにっき、ボロのバット、ちずを手に入れて、外の世界へ旅立つことになります。

まずは RPG の鉄則、レベル上げです!

しょっぱなののらイヌに苦戦し、2回目のおにいさんにカッとなられて、大ダメージであっけなく倒れます。

あれ?

こんなバランスでしたっけ?

小心者ですが1戦闘ごとにこまめにセーブすることにし、危なくなったら自宅に帰ってママのカレーを食べ、休息します。

それにしても、音楽が、思わず口ずさみなりたくなるほど親しみやすく、どれもがいいのです。

ドットの粗いグラフィックが、逆にノスタルジーを感じさせてくれます。

会話の端々からユーモアがうかがえます。

序盤はホントにキツイです。

レベルが3になったあたり、ライフアップ α を覚えたあたりから楽になってきます。

どうぶつえんにて

次に墓場へ行き、棺桶を調べてピッピを助け、彼女の家で会話するとフランクリンバッヂをくれました。

確かこれは重要なアイテムなはず!

それにしても装備のバットのほかの空いている欄が気になります・・・

ここらへんから、パンを自宅前で使って、パン屑をまきながら歩きだし始めています。

町長からの依頼で、北西の動物園へ。

うん、やたら敵に会います。

動物園付近から出現する、タイガーやきょぞう(巨象)、強いです。

どんどんレベルアップしていきます。

動物園を歩き続けていると・・・

「シュークリームどうぶつえん かんりじむしょ」

中を探索すると・・・

スターマンのむすこが襲い掛かってきました!

レベルが高いおかげか、2、3回殴って倒せてしまいます。

あれ?

何か強力な攻撃を仕掛けてきたような・・・

どうぶつえんは平和になり、こうしてマザーズデイの一連の事件を解決したのでした。

 MOTHER へのおもい。

糸井重里はコピーライターです。

ことばを生業とする職業です。

しかも、より多くの人の心をとらえなければいけないのです。

そんな方が、全力でつくってみたゲーム。

それが MOTHER です。

MOTHER への面白さは変わりませんでした。

今やっても不親切なところはあるし、難しいけど、クソゲーではありません。

なぜか。

懐かしさもあるのだけれど、音楽や、ちりばめられた言葉、テンポ、グラフィック、ストーリー、システムなどなど、世界を構成するパーツが合わさった時の全体が、優しさに満ちているからだと思います。

そう、画面を通して伝わってくるのは、つくり手の優しさなのです。

それがゲームにも反映されていて、違う風にだけれど、面白さとして受け止めているんです。

突き放しているゲームもあります。

それはそれで挑戦し甲斐もあるけれど、プレイヤーのことをちっとも考えてくれていない、くみ取ってくれていないゲームはクソゲーと呼ばれます。

良いゲームは、面白いゲームです。

でも、それだけじゃないです。

自分を、どれだけ没入させれるかどうか。

ゲーム側が、どれだけ許容量を持っているのかどうか。

ゲームへの一つの考えですが、その中でも、大事なことだと思います。

いろいろと考えさせてくれる、良いゲームでした。

ライター紹介

そうじゅ
本とゲームが大好きです!
ゲームはアナログ、TRPG、ボードゲームも好物。デジタルは特にアドベンチャーとRPG。
他にもイラスト、音楽、映画、アニメ、マンガと、言ってしまえばカルチャーに浸かっているようなものです。どれもこれもがいいんです。
無類の珈琲党。