【Eastward】レビュー!細部まで描かれたドット絵と、忘れられない旅に出る

はじめに

皆さんこんにちは。Nadaです。

今回ご紹介するのは開発期間6年以上といわれるインディーゲーム「East ward」です。

恥ずかしながらこのゲーム、ドット絵が好物と言っているにも関わらず8月に発売発表があるまで完全にノーマークでした。

発表を見た頃には間もなくリリース!という状態だったので、長い期間待ち望んでいたファンの方々に申し訳なさを感じつつ「ドット絵好きとしては見逃せない!」と意気込んでダウンロード。

事前情報はほぼ調べずにプレイ開始しました。

体感的にはまだまだ序盤ですが、その魅力をレビューしていきます!

  1. キャラクターを切り替えながら進む謎解きアクションアドベンチャー
  2. 一目で魅了される美麗すぎるドットグラフィック
  3. 奇妙で愉快、個性的なキャラクターたち
  4. あらゆる場所に散りばめられた、たくさんの遊び心!

この記事は3分で読み終わりますので、ぜひさいごまで読んでいってくださいね!

Eastwardとは?

まずはEastward の基本情報を紹介します。

タイトルEastward(イーストワード)
ジャンルアクションアドベンチャー
対応機種Nintendo Switch、PC
発売元Pixpil(上海のインディーゲームスタジオ)
プレイ人数1人
発売日2021年9月16日(木)

通常価格はswitch、steam版ともに2,680円(税込)です。

現在販売されているのはダウンロード版のみですが、11月25日(木)にパッケージ版の販売も決定していて、こちらは通常版が4,400円(税込)コレクターズエディションが8,250円(税込)となっているようです。

どんなゲーム?

『Eastward』の舞台となるのは「タタリ」という瘴気によってゆっくりと滅びが進んでいる現代風の世界です。

地下に作られた町の鉱山で働く寡黙だけど真面目で心根の優しい男「ジョン」と、彼が採掘中に偶然発見した不思議な白髪の少女「珊(サン)」は、あることをきっかけに馴染みある町から追放され、地下世界に唯一残された列車に乗って外の世界を目指して旅に出ます。

2人は旅の途中で様々な人と出会い、助けられながら世界を覆う闇の元凶を、そして謎を、力を合わせながら解き明かしていくことになります。

本作ではジョンと珊、2人の操作を切り替えながら冒険を進めていきます。

ゲームスタイルはパズル要素のある見下ろし型のアクションアドベンチャーで、道中のモンスターや謎解きをそれぞれの能力を駆使しながら乗り越えていくことになります。

力仕事担当のジョンはフライパンやリモート爆弾、火炎放射器を武器に持ち、不思議な少女珊は魔法のような能力を使って道を切り開いていきます。

個性的で魅力的、そして奇妙なキャラクターたち

謎の多いストーリーに彩りを添えるのは、この世界に住むキャラクターたちで間違いないでしょう。

見るからにいい奴もいれば、言い訳ばかりするろくでもないけど憎めない奴もいたり、もはや見た目が人間じゃない何かもいたりと、王道RPGではなかなかお目にかかることの出来ないような一癖も二癖もあるキャラクターばかりです。

ドット絵ながらアニメーションやセリフが豊かで開発陣の愛情を深く感じる彼らは、時に「MOTHER」の世界を彷彿とさせます。

各エリアで必ず忘れられない出会いがあり、ジョンや珊と一緒に別れを悲しみながら、また新しい出会いに胸を躍らせる。

『Eastward』では、大切にしたくなるような人々との出会いもとても魅力的な要素となっています。

どこを見ても妥協の欠片もないドットグラフィック

本作を目にした人の心に深く印象を与える、淡い色調で描かれた可愛らしいドットグラフィック。

プレイ画面を少し見ただけでも細部まで描かれているのが分かるのですが、その作り込みにとにかく圧倒されます。

レトロ調の町の中では建物や看板の一つ一つ、建物の中では小物や食べ物など、どこを見ても細かく描かれていて、エリアによって姿を変える町並みはどこに行っても飽きることがなく、それどころか「次はどんな場所に行けるんだろう」とワクワクするほどです。

その他にも、珊をはじめキャラクターたちの表情がとても豊かで、話していて感情の変化すら読み取れるほど(ジョンは普段から顔が隠れてしまっているので難しいですが…)

もはや芸術ともいえる『Easward』のドットグラフィックは、ドット絵ファンのみならずゲームをする方に一度は触れて欲しい作品といえるでしょう。

思わず寄り道したくなる!遊び心たっぷりの世界

ゆっくりと崩壊しつつある謎だらけの世界、不思議な少女珊の正体、地上には何があるのか、タタリとは一体何なのか。

気になることだらけなのに、思わず寄り道したくなるようなたくさんの遊び心が、この世界には散りばめられています。

とてもオマケとは思えない、ゲーム内ゲーム「大地の子」

プレイを始めてから割と早い段階で出会うのが「大地の子」というゲーム内ゲームです。

珊の友人が夢中になっている初期の某国民的RPGを彷彿とさせるこのゲームが、オマケ要素とは思えない作りになっています。

最初は操作方法や戦闘の仕方などをざっくりと教えてもらうだけなので簡単なミニゲームかと思いきや、その後の再プレイでしっかりとしたRPGが始まったので思わずびっくりしました。

オープニングもきちんと用意されていて、フィールドではエンカウント式のターン制バトルがあり、心強い仲間もいます。

さらに、「大地の子」のゲーム機の横にはガチャガチャのような機械があり、これに冒険の途中で手に入れた「トークン」を入れて回すと「大地の子」のゲーム内で使用できるアイテムが手に入るのです。

ランダムで出てくるアイテムにはランクがあり、強いモンスターほどゲーム内で良い効果を発揮するという若干のソシャゲ要素があります。

ガチャを回すためのトークンはあらゆる場所に隠されているので、一つ残らず宝箱を開けたくなること間違いなしです。

ゲーム内には同年代ゲーマー(30代後半)の心をくすぐる味のあるマニュアルも用意されているので、是非一度見てみて下さい。

心がほっと休まるジョンの手料理

主人公のジョンはどうやら料理が得意なようで、武器にしているフライパンと食材を使い、各所のコンロで様々な料理を作ることができます。

買い物や旅の途中で手に入れることができる素材を好きな組み合わせで3つ選んでフライパンに投入するとスロットがスタートし、目が揃えばボーナス効果も付与されるというお楽しみつき。

出来上がった料理が新しいレシピなら追加され、その後の料理時にはスキップすることも可能になります。

道中では自動回復が無いなど回復手段が少ないこともあり、出来る限りリュックにストックしておきたいジョンの手料理、実はストーリー上非常に重要な役割を果たすことになっていくのです。

寡黙な彼の料理がどんな縁を運んでくるのか、それを見るのも『Eastward』の楽しみの一つとなるでしょう。

ストーリーに沿ったミニゲームの数々と小さな遊び心

ストーリーの途中、戦闘や謎解きだけではなくミニゲームに出会うことがあります。

バイトと称した農場でのミニゲームや野球勝負、川下りなどその種類は様々で、一つ一つがしっかりと作られています。

その他にも、町中の蛇口をひねると水が出てきたり、トイレの蓋を閉めることができたり、テレビをオンオフしたり、学校のサッカーボールを蹴ることができたりと、人によっては些細なことですが好きな人にはたまらない遊び心もあります。因みに私はこういった要素が大好きです。

この小さい遊び心がどれくらいあるのか、探してみるのも良いかもしれません。

隅々まで開発陣の熱意が込められた愛しい作品

開発元の Pixpil Games は「MOTHER」や「ゼルダの伝説」などのゲームや、1990年代アニメの影響を受けていると公言していますが、『Eastward』には本作にしか無い魅力が溢れていて、開発陣の熱意と愛情が余すことなく注がれているのが伝わってきます。

メインストーリーは30時間以上にも及ぶそうで、ジョンや珊と旅するうちに奇妙で愉快で切ないこの世界に、どっぷりとはまってしまうことでしょう。

魅力的なキャラクターたちとの出会い、そして別れを繰り返しながら、是非あなたの手で世界の真相を突き止めてみて下さい。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。