ENDER LILIES とは
2021/6/21、ゲーム会社 BINARY HAZE INTERACTIVE から、Steam にて2D横スクロールアクションゲーム【ENDER LILIES】が、製品版として正式リリースされました。
本作はフィールド探索、戦闘を行いながら物語を進めていく、いわゆるメトロイドヴァニアと呼ばれるジャンルのゲームです。
アーリーアクセス版から Steam 内で密かに話題となっており、今では Nintendo Swich や PS4 、Xbox でも発売されています。
そこで今回は!アーリーアクセス版との違いを交えつつ、魅力溢れる作品となった【ENDER LILIES】について、レビューしていきたいと思います!
本記事はざっくり言うと!
- おさらいを兼ねた本作の紹介
- アーリーアクセス版から更に魅力アップ!
- クリア後の感想
本記事は7分程度で読み終わりますので、是非最後まで読んでいって下さいね!
本作のおさらいと概要
本作についてご存じない方もいるかと思いますので、おさらいを兼ねて紹介していきたいと思います。
正式名称は【ENDER LILIES : Quietus of the Knights】と言います。
主人公は真っ白な服に身を包んだ「リリィ」という少女です。
本作は、「死の雨」という災厄によって荒廃した世界で、その「死の雨」によって「穢者(けもの)」と化した亡者たちで溢れています。
リリィは共に旅をする「黒騎士」の力を借りながら、世界の浄化を目指します。
難度の高い骨太な横スクロールアクション
本作は横スクロールのゲームです。
迫りくる穢者達と対峙しながら、悲しみに満ちた「果ての国」を探索していきます。
この穢者達、一筋縄では行かず、少しでも気を抜くとあっという間にやられてしまいます。
そのため敵の動きや攻撃パターン、距離感をしっかり把握しながら戦う必要があります。
時にはトライ&エラーを繰り返しながら、自身のプレイスキルを磨くことも大切です。
自由度の高い戦略性
リリィ自身は非力なため、戦闘において彼女は無力といっても良いでしょう。
しかし仲間である「不死の騎士」達の力を借りることで、道を切り開いていくことができます。
この騎士達、様々な戦闘スタイルがあります。剣、ハンマー、魔法等々。。。
探索中は、騎士達を一度に3人まで連れていくことができます。力押しの近接スタイル、相手をけん制する中距離スタイル、距離を取って戦う長距離スタイル等々、自由度の高いカスタマイズが可能です。
素早い敵やガードの堅い敵も出現するので、攻略に行き詰まった時は戦略を練り直すことも、一つの手かもしれません。
悲哀に満ちた世界の救済
上述でも説明しました通り、果ての国は死の雨によって荒廃した王国です。
そこでは様々な人々の思いがありました。
しかし死の雨により志半ばで倒れ、倒れた者もまた穢者となって次の悲しみを生んでいきます。
悲しみの連鎖を断ち切るため、少女リリィは白巫女最後の生き残りとして旅に出ることになります。
本作ではボス戦があるのですが、このボスに関しては、当時人間だった頃の記憶が回想シーンとして語られます。
そのシーンはとても切なく、この描写により、本作の物語がグッと奥深くなっています。
アーリーアクセス版との違いについて
本作は製作段階時点でリリースし、ユーザーの意見を取り入れて製品版を完成させていく、「アーリーアクセス版」を配信していました。
当然のことながら製品版との違いがいくつかありますので、ここで主な変化点について紹介したいと思います。
不死の騎士達の充実
アーリーアクセス版では一部の騎士のみでしたが、製品版では実に様々な騎士達を仲間にすることができます。
剣のようなスタンダードな攻撃だけでなく、毒と伴った蓄積ダメージや、攻撃をいなして反撃するカウンター等、相手によっては有効度の高い騎士が登場します。
これにより戦略の幅が広がり、戦闘においてもマンネリのしないアクションが行えるようになっています。
しかしながら、本編に直接関わりのない騎士は、フィールドを探索して探す必要があります。
戦闘スタイルは固定させたい!という方はわざわざ探す必要はないかと思います。
ボス戦の再挑戦ができる(本編クリア後)
こちらは本編クリア後のコンテンツとなりますが、戦ったボス達と再度挑むことができます。
これはボス単体に挑むことのできる他、連戦も可能です。
雑魚敵も強いのですが、ボスは桁違いです。連戦ではそのボス達が徒党を組むので、難易度は跳ね上がります。
そのため自身の培ってきたスキルを試す、いわばエクストラコンテンツになります。
腕試しをしたい玄人プレイヤーには、もってこいかと思われます。
マルチエンディング
本作は、条件の達成内容によってエンディングが変化する、「マルチエンディング」です。
ネタバレになりますので、達成条件やエンディングの数は言えませんが、どのエンディングも心を揺さぶられる内容となっています。
中でも最も難しい条件のエンディングは、筆者個人としては攻略を見ながらでも、是非頑張ってクリアして欲しいです。
きっと涙なしではいられないと思います。
クリア後の感想
筆者は、マルチエンディングすべてをクリアしました。
しかし収集物コンプや、レベルのカンスト等はしていません。
それを念頭に置いて、本作に対する感想を述べたいと思います。
本編クリア時間は賞味30時間
筆者の場合、エンディングすべてクリアまでおよそ30時間でした。
筆者自身が、世間的にゲームがうまいかどうかは測りかねるので、参考になるかは別になります。
ただ雑魚敵やボスが、いずれも強者揃いだったので、相手によっては何十回とトライして何とか倒していました。
ちなみにクリア時の状態は、主に下記の通りです。
- 自身の Lv 93
- 不死の騎士コンプ済
- 不死の騎士レベル未カンスト
- 収集物未コンプ
- レリック(装備品)は9割以上収集
- 最後のエンディングは、わからない際は攻略を閲覧
確かに難易度の高いゲームではあります。
それでも、しっかりと対策を取って繰り返し挑むことにより、決して理不尽な難易度ではない、と感じました。
そういう意味では、パワーバランスの取れたゲームだと思いました。
神過ぎるBGMの数々
本作はBGMも非常に魅力的でした。
ゲーム全体が悲しみに満ちていることも相まって、それをより感じさせる曲が終始胸を打ちました。
ボス戦においては、ボスそれぞれが抱く「やるせない思い」を体現した曲調となっていて、感情移入せずにはいられませんでした。
メインメロディーはピアノで、ピアノの音色と本作の世界観がベストマッチでした。
サウンドトラックも発売されており、BGMに惹かれたプレイヤー達は速攻手に取ったのではないでしょうか。
正に「神曲」ですね!!
2,000円代とは思えないボリュームと内容の濃さ!!
【ENDER LILIES】は全エンディングを見るまでに30時間かかった、と述べました。
ただの30時間程度であれば、昨今のゲームにおいて、さほど珍しくはないかもしれません。
実はこの作品、このボリュームで定価がなんと!およそ2,700円なんです!
ゲーム全体の完成度の高さ、フルプライスでも遜色ないボリュームであるにも関わらず、3,000円を切った価格なんです。
この値段自体、クリアした後であるからこそ、驚きを隠せませんでした。
コスパが高すぎます!
さいごに
【ENDER LILIES】は、メトロイドヴァニアのジャンルであり、高いプレイスキルも要求される、ソウルライクのような一面を併せ持った、欲張りセットな作品です。
それだけでなく、胸を打たれるストーリー、心揺さぶるBGMといった、他の要素にも高い魅力を感じさせる「ハイクオリティ」なゲームです。
「やりごたえのあるゲームを探している、でもちゃんと物語も楽しみたい!」という方には、是非オススメしたいです。
本記事を通して、少しでも【ENDER LILIES】に興味を持ってもらえると嬉しいです。
ライター紹介
- 主にアクションゲームが好きなゲーマーです。メトロイド、ゼルダ、バイオなど2D3Dなんでもござれ!一度ハマってしまうと、1日中ゲームに費やす事もしばしば…読者の方に好きなゲームの魅力を知っていただくべく、執筆しております。是非読んでいただけますとと幸いです。