異色のキャラゲー『名探偵エヴァンゲリオン』
今回遊ぶゲーム
今回はPS2で発売された「名探偵エヴァンゲリオン」をレビューします!
ちなみに、今回の記事をざっくりまとめると!
- 一見カオスな作品化に思えるが
随所にちりばめられた『パロディ要素』が見どころ! - 内容はオーソドックスな『アドベンチャーゲーム』
しかし3Dの戦闘パートも! - 本作の魅力は『原作では見られないキャラクター達の掛け合い!』
オリジナルエヴァも見どころ!
この記事は5分で読み終わりますので気軽に最後まで読んでみてくださいね!
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エヴァンゲリオンとは?
「新世紀エヴァンゲリオン」とは1995年から1996年に渡り放送された、人気SFアニメです。
ロボット(汎用人型決戦兵器)アニメを代表する作品として有名ですね!
主題歌の「残酷な天使のテーゼ」は、アニメファンで無くても知っているほどの知名度を誇ります。
放送当時の視聴率はそれほど高くありませんでしたが
後半に向かうほど謎を増す斬新なストーリーと、多くの考察サイトが乱立するほど難解な設定が徐々に話題となりました。
新劇場版プロジェクトは2021年現在も続いており、日本のアニメーション業界を代表する作品ともいえます。
『名探偵エヴァンゲリオン』とは?
2007年にブロッコリーより発売された「エヴァンゲリオン」のキャラクターゲームで、迷作の代表格ともいえる作品です。
パロディ要素とシュールな演出に注目!
特にその設定がユニーク!
死徒(使徒のパロディ)と呼ばれる謎の生命体が起こした殺人事件を、探偵として天才的な才能を持つ碇シンジが解決していく
というストーリーなのですが、随所にちりばめられたパロディ要素とシュールな演出の数々が話題となりました。
『名探偵エヴァンゲリオン』はどんなゲームなのか?
本作は…
- コマンド操作で探索・捜索していくモードである「捜査パート」
- 裁判テイストの「尋問パート」
- エヴァンゲリオンに乗って戦う「3D戦闘パート」
など、多くの要素を詰め込みすぎた感が強い作品です。
本作の軸となる『捜査パート』
「名探偵」のタイトル通り、コマンドを選択して場所をめぐり、証拠や証言を集めていく事が本作の軸となる要素です。
フルボイスとまではいかないものの、ほとんどのセリフに声が充てられており
パロディ要素たっぷりの新録ボイスを聞くことが出来るのは大きな魅力の一つと言えます。
また、捜査パートの中にはヒントが少なく、がむしゃらに全ての場所をしらみつぶしに探さなければならない場面もあります。
最初は手間に感じますが、ロード時間がそこまで長くないという事もあり、場所のつながりや操作のコツがわかってくると段々楽しめるようになります。
しかし、ストーリーや謎解き自体はすぐにわかってしまうような展開が多いため
謎を解くために捜査をするというよりも、ストーリーを展開させるためにただ場所を巡るだけになってしまうのが残念なポイントです。
パロディたっぷりの演出が楽しめる『審議パート』
多くの章では、集めた証拠や証言を基に、事件を解決するための審議が行われれます。
謎解き自体があまり難しくないため、作業的になりがちなパートではありますが
パロディ要素たっぷりの演出を眺める時間なので、キャラクターゲームとしては十分にありだと思います。
原作に使われていたセリフや、本来であれば絶対にそんなテンションではないであろうキャラクター達の一面も垣間見ることが出来ます。
(ほぼ)フルボイスというゲームの特性上、三石琴乃さん(葛城ミサトの声優)が歌う「残虐な変死のガーゼ」を聞くことが出来るのはこの作品だけです。
SOUND ONLYの代名詞(?)ともいえるキールさんが、全然SOUND ONLYで無いのも名探偵エヴァンゲリオンだからこそ許される演出でしょう。
ボーリングもできる!?『3D格闘パート』
発売延期を繰り返した本作だけに、多くのユーザーが面食らったのがこのパートではないでしょうか。
原作には登場しないものの、他ゲーム作品に登場する、設定上存在する武器(マゴロクソードや全領域兵器マステマなど)は一切登場せず、ひたすらに殴る蹴る。
ボタン連打で終わる戦闘や違和感を覚える操作性など、欠点を挙げればきりがありません
それも「名探偵エヴァンゲリオン独特の世界観」という事でカバーされています。
単調な格闘が続くのかと思いきや…
なんと突然「死徒の10本箇所を同時に攻撃する必要がある」という展開から、ボーリングが始まってしまうこともあります。
初号機がボール状になった2号機を投げるというシュールな展開は、他作品では絶対にみることは出来ないでしょう。
『名探偵エヴァンゲリオン』の魅力とは?
まず本作を楽しむことが出来る大前提として「エヴァンゲリオンが大好きだ」という事があります。
原作への愛があれば
「あの台詞がこんな使われ方をしている!?」
「このキャラがこんなにあっさり死んでしまうなんて!」
という楽しみ方ができると思います。
原作に登場しない機体も出る!
それだけでなく、ストーリーの後半に原作では登場しない機体「エヴァンゲリオン乙型」が登場します。
渚カヲルが登場するスタイリッシュなフォルムの乙型は、ゲームオリジナル機体ということもあり、一見の価値があるでしょう。
とはいえ、原作の展開に寄せようと努力した跡はみられるものの、本作は基本的におふざけ展開が続くキャラクターゲームです。
原作のキャラクターたちの意外な一面がみられたり、本作独自の掛け合いを楽しんだりするのがベストだと思います。
まとめ
キャラクターゲームというジャンルの中でも、かなりの異彩を放つ本作。
ユーザーが戸惑うぐらいのテンションで突き抜けた作品は、現在ではあまりみられなくなっているため
当時のキャラクターゲームのテンションを体験する意味でも楽しめるのではないでしょうか。
原作を追体験する王道キャラゲーに満足できなくなったときに、是非プレイして頂きたい作品です。
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