【FGO】「ロード・エルメロイ二世の事件簿」シリーズ好きが語る、コラボイベントシナリオの美しさ

「ロード・エルメロイ二世の事件簿」ファンが唸るシナリオ

FGO での「ロード・エルメロイ二世の事件簿」コラボイベント、お疲れ様でした!

欲しい素材は手に入りましたか?

グレイを正式加入させることが出来ましたか?

さて、今回は作品のファンとして嬉しかったこと、驚いたことを語っていきたいなあと思います。

  1. 作品のファンが驚いた、「シナリオの美しさ」
  2. 作品になかった視点、見てみたかったシーン、キャラクターの掘り下げが詰まっている
  3. FGO 世界での魔眼の扱いと、その意味するところ
  4. Fate 作品における魔術師の在り方がよく分かるのが「ロード・エルメロイ二世の事件簿」シリーズ

記事としては5分かからずに読んでいただけるものです。

まだ作品に触れていない方は、是非この機会に。

そして、同じくファンの方々とは固い握手をしたいという内容です。

追加シナリオは「最初から組み込めるように」作られていた

復刻され、アニメの BGM もふんだんに使用されて豪華になったイベントでしたね。

そして今回の事件簿イベントですが、作者の三田誠先生が Twitter で明かされたいた通り、追加シナリオは「元から組み込めるように作られていた」ものです。

しかもイベント本編、つまり復刻する前のシナリオの段階で上手く対になるような仕掛けを用意していたそうで。

これって、すごいことですよね。

事件簿イベントの後にアニメで魔眼蒐集列車が放送され、だからこそ復刻された際の追加シナリオにアニメでも登場した魔眼蒐集列車を登場させる。

そして尚且つ、最後の最後で最新刊に出てくる両儀家にも触れるという仕組み。

隙がないんです。

FGO には他にも物語の構成などで人気のシナリオはありますが、このイベントもそのひとつになったのではないでしょうか。

ファンが見たかった視点での物語が描かれている

また、作品のファンとしてはどうしても見ることの出来なかった視点で追加シナリオは描かれていました。

今回プリテンダーとして実装されたフェイカーの視点です。

どうしても作中ではロード・エルメロイ二世側の視点で描かれることが多く、フェイカーの視点や思考というようなものは他のキャラクターよりも多く語られることはありません。

それが今回の追加シナリオで彼女の魅力というものが掘り下げられました。

後半、彼女がイスカンダルと共に戦闘に挑んだシーンでスクショを撮ったという方は多いのではないでしょうか。

(その意味、理由がよく分からない方は是非とも原作を!)

ムネーモシュネーのデザインの意味

正直、復刻前にイベントをやっていたときにはムネーモシュネーの姿の「理由」がピンと来てはいなかったんです。

既にダヴィンチちゃんはいない状態でしたし、ダヴィンチちゃんがムネーモシュネーを作るとすれば、それは自分に似せても自分ではないようなデザインにするのではとも思っていたので。

とはいえ、「記憶」が重要なシナリオだからこそダヴィンチちゃんの姿だったのかな、くらいだったんですよ。

それが、追加シナリオで「そうではない」ことと、その重要性が分かるようになりました。

顔を覆う、だけではなかった理由

ムネーモシュネーは、ヘッドギアのようなものを装着していましたね。

それが「キャラクターの差別化」ではないというのが追加シナリオで分かるというのが、事件簿ファンとして、FGO を楽しんでいる身として驚かされました。

追加シナリオで登場した魔眼蒐集列車は、アニメにも登場したのでどんなものか分かる方も多いと思いますが、魔眼のオークションが行われたり、その場所でなら安全に魔眼の着脱……言ってしまえば魔眼を手に入れたい人と、己の魔眼を手放したい人が乗る列車です。

そして、追加シナリオの最後で支配人代行という存在が現れた後、ヘッドギアも外したムネーモシュネーは目を開けていません。

シナリオに現れた魔眼の数からして、ヘッドギアだけでなくムネーモシュネーの両目にも魔眼が使われていたということですね。

だから、目を開けることをしなかった。

「魔眼」の登場と「観測」ということは……?

Fate だけではなく、関連作品というのは似ているようで違う世界だったり、ある種の「もしも」の作品だったり、空白を埋めるものだったりします。

例えば、事件簿の世界で魔眼蒐集列車で誰が何を求めるのかは作品に触れていただくとして…… FGO の世界ではオルガマリー所長の父、つまりカルデアを創ったマリスビリーが大金を費やして魔眼を購入している、ということになっています。

魔眼と一口に言っても種類があり、またその強さによってランク分けもされる品物ではありますが……魔眼に共通するのは当たり前ですが「視なければ効果が発揮されない」ということです。

オルガマリー所長の父が集めた魔眼の詳細は分かりませんが、それが魔眼である以上、天体科のロードということもあるので「視る」「観測する」という物事に重きを置いていたのでしょう。

FGO 初期ではレイシフトでの必要条件、という程度に扱われた「観測」というものが、ストーリーが進むにつれてその重要性を露わにしています。

天体科のロードなりの方法として「観測」という手法を用いたのかもしれませんが、ロード本人が死んでしまっている以上、彼の目的や思考は分からないままですね。

Fate 作品の「魔術」「魔術師」がどんな存在か分かりやすい作品こそ、「ロード・エルメロイ二世の事件簿」

原作や関連作品を含め、Fate 世界においての「魔術」とは何なのか、「典型的な魔術師」とはどういうものなのかというのが分かりやすいのが「ロード・エルメロイ二世の事件簿」シリーズなのではないかと思います。

なにせ、物語の舞台は魔術師達の多くが集う時計塔。

入ったら滅多に表に出てくることはないアトラス院などとは違い、魔術師と一般人との関わりについての対処を行う組織もある上に、血統を重視したり上下関係がはっきりしていたりと一般人にも共通する要素があります。

(魔術師が血統を重視するのは魔術刻印などの理由が様々ありますが、そこはまあ置いておきましょう)

そういう、適度に「人間らしいけど人間らしくない」存在がどんなものなのか、どういう生き方をしているのかというのが分かるんです。

まあ……ロード・エルメロイ二世が受け持つ「エルメロイ教室」の生徒達など、「典型的な魔術師という枠にいられないキャラクター」も多く存在していますが……

Fate 世界に多く存在していながら、表舞台に立つことの少ない「魔術師」というものを知り、時計塔がどんな存在なのかを知ることが出来るという作品です。

例えば、「この時間のホロスコープを頭に描ける」くらいは時計塔に所属している魔術師なら当たり前だったり。

どうですか?

ホロスコープというものを知っている人でも、いきなりそれをやれと言われれば難しいですし、そもそもホロスコープって何だ?となる人の方が多いのではないでしょうか。

(簡単に言うと、星座占いをもっと精密に、学術的に行うものです。占星術とも言いますね)

こうした「常識の段階からの違い」というような些細な部分も描かれていたり、魔術師としての異端とはどんなものかが詳細に描かれています。

書籍版、電子版、コミックもあるので是非!

「ロード・エルメロイ二世の事件簿」シリーズは、紙での出版だけでなく電子書籍にもなっており、コミックにもなっています。

アニメも勿論素敵な作品なのですが、「Fate 世界の魔術師とは?」という面を掘り下げる為に、ロード・エルメロイ二世がどうしてロード・エルメロイ二世となったのかを知る為に、グレイという少女が何故「よく似た顔」をしているのかを知る為に……事件簿コラボは楽しんだけど原作は読んでないという方!

是非とも原作に触れてください!

Fate 世界の見え方が面白くなるのは間違いないので!

よろしくお願いします!