FFⅥ 悲しい過去を持つキャラ5選

鬱(うつ)ゲー・FF6で悲しい過去を持つ5人のキャラたち

ファイナルファンタジーⅥは全体的に陰鬱な雰囲気と、それに合った音楽やストーリーで、とても人気の作品です。

FF6といえば「鬱ゲー」と思っている人も、多いのではないでしょうか?

そんなFF6は、悲しい過去を持つキャラクターがとても多い物語です。

その中でも、プレイヤーの心に切なく刺ささるエピソードを持つ、5名のキャラをご紹介します。

今回の記事をザックリとまとめると!

  • 最も悲惨なエピソードを持つキャラ・カイエン
  • オヤジ、いきてる。ガウ、しあわせ。
  • シャドウとリルムの親子関係

この記事は5分で読み終わりますので、ぜひ最後まで読んでいって下さいね!

1.カイエン・ガラモンド

東方の国ドマに仕える、侍風の中年剣士。

ファイナルファンタジーⅥで最も悲惨なエピソードを持つキャラは、絶対に彼だと思います。

彼は物語に登場した直後から、とてもつらい悲劇に見舞われます。

ケフカに主君や家族を毒殺され、すべてを失う

カイエンが守るドマの城は、帝国軍の攻撃を受けていました。

不利な状況のドマ国でしたが、カイエンの活躍により、戦況は五分の状態になります。

ここでケフカ(本作のラスボス)が登場します。

ここからが悲劇の始まりでした。

なかなか城が落とせないケフカは、ドマ城の周りの川に毒を流したのです。

触れただけで死ぬ毒に、ドマ城の人々は次々と倒れていきました。

カイエンが忠誠を誓うドマ王も、毒の餌食となり亡くなります。

そして・・・

カイエンにはミナという奥さんと、シュンという息子がいるのですが、彼が駆けつけた時には、既にこと切れていました。

全てを失ったカイエンは、帝国軍の陣地に特攻をかけます。

たまたま陣地を通りかかったマッシュ(画面中央)達に助けられ、その場を切り抜けますが・・・

彼の本当の地獄は、ここからでした。

傷をえぐられるような、妻子との二度目の別れ

帝国の陣地から逃げ切ったカイエンは、魔列車という場所でミナ、シュンと再会します。

それもそのはず、魔列車は死んだ者の魂を運ぶ列車です。

その言葉を最後に、魔列車はあの世へと動き出したのでした。

愛する者の死を受け入れられない苦悩

物語後半、カイエンはとある女性に手紙を書き続けていました。

この女性は恋人からの手紙を心待ちにしており、それを生きがいとしていました。

しかし恋人は既に亡くなっており、実は彼女もそのことに気が付いています。

そして今、送られてきている手紙は、誰かが自分のために書いてくれていることも。

カイエンが恋人の名前をかたって、花束や手紙を送りつづけていた理由は・・・

彼女と同じく家族の死を受け入れられなかったことです。

その気持ちをこの女性に投影していたのでしょう。

家族との3度目の別れと必殺剣

物語後半でドマ城の無料ベッドで寝ると、カイエンの心の中に魔物が入りこむイベントが発生します。

パーティーは、カイエンの心の中に、魔物を追うために入り込みます。

そこには大切なものを守れなかった自分に、絶望し続けているカイエンの姿がありました。

無事、心の中に巣くった魔物を倒し立ち直ったカイエン。

そして再び、ミナとシュンに最後の別れを告げます。

3度目の別れを経て、ようやくカイエンは前に進む決心をします。

そう心に決めた彼は、最後の必殺剣を会得するのでした。

エピソードの悲惨度、心の傷の深さで言えば、カイエンが圧倒的に1位だと思います。

3度目の別れのエピソードで、彼はようやく救われます。

是非、プレイする皆さんは、彼に最後の必殺剣を習得させてあげてください。

2.ガウ

獣が原に棲む野生児である彼は、マッシュたちに干し肉をもらったことがきっかけで、パーティーに同行することになります。

カタコトでしゃべる彼は、その軽快なフットワークや陽気さとは裏腹に、とてもつらい出自の持ち主です。

親に捨てられた過去

彼は幼いころに、モンスターだらけの獣が原に捨てられ、魔物と一緒に育てられました。

作中のとある一軒家に、ガウの父親とおもわしき人物が住んでいます。

しかし言動をみるかぎり、普通ではありません。

何度も修理屋に間違われるマッシュ。

近くの村に住む女性の話で、この老人の妻は出産時に亡くなってしまい、夫であった老人は気が動転して、わが子を獣が原に捨ててしまったことが判明します。

この時に捨てられた子こそが、ガウなのです。

唯一の肉親と再会するも、「悪魔の子」と言われ拒絶される

この老人が、ガウの父親なんじゃないか?

物語の後半でマッシュは気が付きます。

パーティーの仲間たちはこの老人に、ガウの立派な姿を見せようと色んなことをします(笑)。

しかし、ガウと対面した父親は、彼が息子であると認めません。

そして、ガウのことを「悪魔の子」と言ってしまいます。

その後、ガウはショックで家を飛び出してしまいました。

心配して駆け寄るマッシュに、ガウはこういいます。

「オヤジ、いきてる。ガウ、しあわせ。」

獣が原で「生きる」ことが最優先であった彼にとって、 これが今言える精一杯の言葉だったのではないでしょうか。

この言葉を、ガウがどんな気持ちで言ったのかは、プレイヤーによって印象が違うと思います。

このエピソードを見て、私はとてもガウに愛着が湧き、必ずパーティーに入れるようになりました。

戦力としては、あまり強くはありませんが、皆さんもガウを使ってあげてくださいね。

3.ロック・コール

反帝国組織「リーターナー」に所属するトレジャーハンター・ロック。

そんな彼のアイデンティティは、女性を守ることです。

当初、ロックはエドガーのように、女性にだけ優しいキャラなのかな??

と思っていました。

しかし、なぜ彼がこういった行動をするのかには、ちゃんと理由がありました。

恋人が記憶喪失の状態で別れ、そのまま死亡

ロックにはレイチェルという恋人がいました。

しかし彼が危険なダンジョンに宝探しに出かけたところ、トラップからロックをかばったレイチェルは、記憶喪失となってしまいます。

ロックはその後、町を追い出されるように出ていきますが、その後にレイチェルが帝国の襲撃にあって死亡してしまいます。

彼女の傍にいられなかったこと、守れなかったことを彼はずっと後悔していました。

「俺はレイチェルを守ってやれなかった、真実をなくしてしまったんだ」
物語の後半、彼はトレジャーハンターとして真実を取り戻すために、行動を始めます。

恋人の死体の蘇生に失敗

彼は物語後半で魔石『フェニックス』を探しています。

その力を使い、特殊な方法で保存した、レイチェルの死体を蘇生させることが目的でした。

しかし、手に入れた魔石はヒビが入っており、レイチェルの蘇生は失敗してしまいます。

幻獣フェニックスの力、でわずかな時間だけ復活したレイチェル。

「ロック...ありがとう。」

「あなたのこころの中の、その人を愛してあげて」

彼女は別れの言葉を告げて、再び去っていきます。

このお話は、ロックのつらさもありますが、それ以上にレイチェルの優しさに心を打たれるお話でしたね。

彼女はロックに、他に気になる女性がいるのを分かっていて、あえてロックの後押しをしたのですから。

4.リルム・アローニィ

リルム魔導士の末裔の村、サマサに住む少女で、スケッチで書いたものを実体化させる能力を持っています。

リルムは幼い時に、両親をなくしています。

一緒にくらしているストラゴスは血のつながりはなく、リルムはストラゴスの友人の子であるとのことが、サマサの村でわかります。

リルムはふつうにプレイしていると、悲しい過去を持つキャラだという印象はありません。

今まで紹介したキャラたちにくらべ、リルムは両親との直接的な死別シーンがないのも、その理由の1つでしょう。

しかし、物語後半で彼女の父親や母親が誰なのかが判明します。

リルムの悪夢 ~父親との別れ~

物語後半で、とある人物の死亡フラグを立てた状態で話を進めると、彼女がパパと呼んでいる人との別れがあったことを回想させるシーンを見ることが出来ます。

彼女のパパであろう人物とは、一体誰なのでしょうか?

それはおそらく、最後に紹介するキャラ、シャドウのことです。

5.シャドウ

「金のためなら親友も殺しかねない殺し屋」と噂されるシャドウ。

物語を普通に進めていくと、彼の素性はそこまで知ることはできません。

見た目はぶっそうだけど、ところどころで助けてくれるので、実は良い人?

みたいな印象を持つ人もいるだろうと思います。

物語の後半では、そんな彼の暗い過去を知ることが出来る、特殊なイベントがあります。

シャドウの悪夢 相棒を見捨てた過去

シャドウの過去の名前はクライド。

かつて相棒のビリーと、列車強盗団『シャドウ』として名をはせていました。

しかし、ある時失敗をして、ビリーが負傷しその場から動けなくなってしまいます。

捕まった後の仕打ちを恐れたビリーは、クライドに『とどめを刺してくれ』とたのみました。

しかしクライドは、友人に死を与えることができず、その場から走り去ってしまいました。

この出来事を彼は、物語の最後まで引きずっていくことになります。

サマサの村、あってはいけない平穏なひと時

その後、傷ついたクライドは、魔導士の末裔の住むサマサの村にたどり着きます。

そこで彼は、おそらくリルムの母親であろう女性に助けられます。

はっきりとした断言できませんが、クライドはこの女性と結ばれ、リルムが生まれた可能性が高いです。

シャドウの愛犬「インターセプター」は、元々この女性の飼い犬であり、リルムの悪夢にも登場しています。

シャドウがリルムの父親なのは、ほぼ確定でしょう。

娘との別れ、そして修羅の道へ

彼は数年後、家族に何も告げずに村を出て行ってしまいます。

相棒を見捨てた自分だけが、人並みの幸せを手に入れることに耐えられなかったのでしょう。

人を殺し、親友まで見殺しにした自分に残されたのは、闘い続ける修羅の道だけ。

そう思った彼は、黒装束で顔を覆い隠し、現在の暗殺者の姿となります。

かつての列車強盗団の名前「シャドウ」を通り名にして・・。

シャドウの最後

エンディングで彼は、崩れるラストダンジョンと、運命を共にする選択をします。

上の画像のセリフをみるかぎり、彼の心の中には、何かしらの変化があったのではないでしょうか。

娘や友人に素顔をあかし、サマサの村で親子いっしょに過ごす、という選択肢もとれたのかもしれません。

それでも自分ひとりで死ぬことを選んだ彼の選択は、とても胸をしめつけるものがありました。

さいごに

ファイナルファンタジーⅥの魅力の一つは、悲しいエピソードを持つキャラが多いことです。

今回紹介したキャラたちのエピソードで

一番悲惨だったのはカイエンでしたね。

ガウの親父さんへの言葉はとても切ないものがありました。

シャドウとリルムの親子関係は、知ることで悲しさが引き立ちます。