みなさんこんにちは、「横島先生」と申します。
本日は、AppStoreの値上げに対して、ゲームの運営(公式)がAppStoreを通さずに直販することで対応できない理由について、ざっくばらんにご紹介させていただきます。
ではさっそく、詳細を見ていきましょう。
AppStoreの値上げについて
AppStoreとは
AppStoreとは、iphoneやipadのアプリケーションの販売(配布)を行っている場所となっております。
iphoneやipadは(androidとは異なり)、基本的にAppStore経由でしかアプリケーションを購入(ダウンロード)することができません。
AppStoreの値上げの時期
値上げの時期は「2022年10月5日」となります。
(既に値上がりが完了しております。)
AppStoreの値上げの時期の内容
厳密に言えば値上げではなく、「料金表の改定」でとなっております。
AppStore経由で販売するアプリケーションは、1円単位で自由に価格を決められるわけではなく、料金表に記載されている価格を指定する必要があります。
例えば、料金表が100円単位であり、
・100円、200円、300円、400円、500円・・・・
となっていると仮定すると、この中から「300円」を選んで販売価格にするというようなものです。
そして、今回のAppStoreの価格改定は、この価格表が150円刻みの、
・130円、260円、390円、520円、650円・・・・
となったようなイメージとなります。
アプリケーションの価格を「300円」とすることができなくなったため、「300円」に近い価格である「260円」や「390円」を選択することになります。
そして、アプリケーションのメーカーは、損失を出さないために、大抵「390円」を選らぶことから、実質的な値上げという状況になっております。
Googleプレイ(Android)やSteam(PC)との不公平感
価格改定をおこなったのはAppStoreのみ
今回の「料金表の改定」はあくまでAppStoreによるものであり、iphoneやipadのゲームにのみ影響が出ています。
一方、現在のゲームはクロスプラットフォーム(色々な機種でプレイできる)環境が主流であり、同じゲームをAndroid(スマホ)やパソコン(PC)でもプレイすることができます。
しかし、Androidの主な販売店である「Googleプレイ」や、パソコン版の主な販売店である「Steam」は、価格改定(値上げ)が行われていません。
そのため、同じゲームをプレイしているにも関わらず、プレイする機種によって値段が異なるという不公平感が出てきてしまっております。
Googleプレイ(Android)やSteam(PC)から課金すれば解決はする
前述のように、同じゲームを異なるプラットフォームでプレイできるため、わざわざ値上がりしたAppStoreで購入しなくても、値段据え置きのGoogleプレイやSteamで購入してしまえば、一応の解決にはなります。
しかし、
・iphoneやipadのみしか所有していないプレイヤー
・パソコンも持っているけれど、ゲームをプレイするにはスペックが足りない
といったプレイヤーも多く存在し、そのような方々は他のプラットフォームにアクセスできない状況となっております。
「公式(運営)」が直販できない理由
直販できれば問題は解決するが・・・
AppStoreの価格表改定による問題は『プラットフォーム(機種)間の価格差』と言えます。
そのため、AppStore、Googleプレイ、Steamなどを通さずに、ゲームの開発元・運営元が直接販売してしまえば、同じ価格となるため問題は解決するはずです。
しかし、それができない状況となっております。
フォートナイト事件
その原因として「フォートナイト事件」と呼ばれる出来事が大きく影響していると言われています。
これはまさに、フォートナイトの開発元である「Epic社」が、Apple側(AppStore側)の運営方法に対応するため「公式直販」をおこなったというものです。
これに対してAppleは「ガイドライン違反」として、AppStoreからフォートナイトを販売(ダウンロード)できないようにしてしまいました。
前述のように、iphoneやipadのアプリケーションはAppStore経由でしかダウンロードできないため、Apple側のこの対応により『実質的にフォートナイトがiphoneやipadでプレイできない』という状況に陥ってしまいました。
有名ゲームがある日突然1つのプラットフォームで完全プレイできなくなるといった状況になったため、多くのプレイヤーが大混乱することとなりました。
こういった経緯があるため、『AppStoreが値上げをした結果、プラットフォーム間で不公平感が生じても、公式直販は難しい』といった不文律が出来上がってしまいました。
原神への影響
AppStoreでは大きな値上げとなった
10月5日に価格表の改定が行われましたが、
・AppStoreのみ大幅な値上げ
という対応になっております(2022年10月7日現在)。
値上げ幅はかなり大きく、「30%」程度の値上げとなっております。
はっきり言ってしまうと「理不尽な値上げ」であり、今後のiphone版の売り上げは絶望的ではないかと予想されます。
プラットフォームを変えて購入するのが有効
原神も「クロスプラットフォーム」であり、1つのアカウントは複数の機種で使いまわすことができます。
そのため、Googleプレイ(Android)やSteam(PC)で購入してしまえば、従来の価格で入手することが可能です。
大々的に告知はしないが「公式直販」をしている
一方、実は原神では「公式(運営)直販」をおこなっています。
その方法については、下の記事をご覧ください。
これが「セーフ」であるか「アウト」であるかは今後の経過を見る必要がありますが、
・チャージセンターから直販できることを大々的に告知はしていない
・AppStoreの価格改定(値上げ前)から直販している
という点から、「セーフ」となる可能性はあるのではないかと思います。
まとめ
さいごまでお読みいただき、ありがとうございました。
本日は、AppStoreの値上げに対して、ゲームの運営(公式)がAppStoreを通さずに直販することで対応できない理由について、ざっくばらんにご紹介させていただきました。
では、本日はここまでとさせていただきます。
ではでは。
(参考)原神とは?
開発元
中国のゲーム会社miHoYoが開発したオンラインゲームです。
海外(中国から見て)の運営に関しては、miHoYoの子会社であるCOGNOSPHEREより「HoYoverse」(ホヨバース)により提供されています。
ジャンル
オープンワールド系のアクションアールピージー(ARPG)です。
コンセプト
広い世界を自由に歩き回れるのが特徴です。
また、「元素システム」という特殊な仕様があり、ゲーム操作だけでなく、世界観にも大きな影響を与えています。
概要
・3Dではあるものの、アニメ調の雰囲気。
・開発費と広告宣伝費で100億円の経費と、400名の開発陣により、3年半かかって製作された。
・開発費(100億円)はサービス開始2週間で回収された。
・音楽はオーケストラで録音している
・『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をインスパイアしている
ライター紹介
- こんにちわ、『横島先生』と申します。
工学の博士号を持つ異色のゲームライターです。
ネットゲーム歴は長く、「Diabro2」や「Age of Empire2」などの海外ゲームから入り、国産ゲームでは「FF11」を長くプレイしておりました。
現在はmihoyo社の「原神」に出会い、熱中しております。
皆様に有意義な情報をお伝えしたいと考えておりますので、何卒、よろしくお願いします。
twitterアカウント:https://twitter.com/yokoshimasensei
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