「あと1回」が終わらない!swith版『HADES』の魅力をご紹介します!

待望のswitch版「HADES」遂にリリース!!

これまでに日本語・英語・中国語で放送され、総視聴数1800万以上を誇る国内最大級のインディーゲームのための情報番組、INDIE Live Expoをご存知でしょうか?

その番組内で特に優れたインディーゲームを決定する「INDIE Live Expo Awards」が発表されるのですが、第2回目となる2020年11月7日、見事大賞として選ばれたのが今回ご紹介するSupergiant Gamesの「HADES」です。

2020年に PC版がリリースされて以来数多くの賞を受賞した本作は、その後2021年4月に日本語版がリリース、steamでは現在も“圧倒的に好評”の評価を得ています。

そんな怪物的インディーゲームのswitch版が2021年6月24日、遂にリリースされました(ダウンロード版2800円税込、パッケージ版3300円税込)

最近では様々なメディアでも取り上げられるようになり、目にする機会も多くなったこのゲーム。

「洋ゲーアクションって難しそう…」「独特な雰囲気が暗そうで手が出しづらい…」そんな風に感じて迷っている人もいるのではないでしょうか?

今回はそんな悩みを払拭する HADES の魅力をご紹介したいと思います!

HADESってどんなゲーム?

世界観

本作の舞台となるのはギリシア神話における冥界で、主人公のザグレウスは冥界の王であるハデスの息子として育てられた“冥界の王子”という立場です。

2人の親子関係は最悪で、顔を合わせれば互いにすぐ皮肉や嫌味を言い合います。

そんな生活に嫌気がさしたザグレウスは、王子という立場でありながら、ある目的を胸に冥界からの家出(脱出)を決意し、冥界のダンジョンに待ち受けるさまざまな試練に立ち向かっていくことになるのです。

スタイリッシュな2Dアクション

HADESはクォータービュー(見下ろし型)のローグライト2Dアクションです。

ローグライトというのは入るたびにマップの構造や敵、報酬などが変化し、ゲームオーバーになると最初からやり直し、というスタイルのゲームです。

ダンジョンでは一部屋ずつ進んでいくことになりますが、入る前の扉に次の部屋で得られる報酬が描かれているので好きな方を選んで進み、出てきた敵を全て倒すと先ほど選んだ報酬が得られ、また次の部屋に進む、という仕組みになっています。

冥界は複数のエリアで成り立っていて、後戻りはできません。

基本的にはいくつか部屋を越えていくと中ボス、大ボスが出現し、それを倒して次のエリアへ…という流れで進んでいきます。

ゲームオーバーになるとザグレウスは血の海に飲み込まれ、所持金やそのプレイ中のみのパワーアップ要素を失ってハデスの館(自宅)に戻されてしまいますが、永続的なステータスアップに必要な一部のアイテム(鍵、闇の結晶、宝珠など)は残ったままです。

それらを使ってザグレウスを少しずつ強くしながら、また一から地上を目指していくことになります。

シンプルかつ爽快なアクション

ザグレウスのアクションは武器による通常攻撃と特殊攻撃、魔弾と呼ばれる遠距離攻撃、そして回避するためのダッシュの4つと一見シンプルですが、様々な要素が絡み合うことによって非常に爽快感のあるアクションを作り出しています。

その手始めとなるのが武器です。

最初こそ使用できるのは冥界の王子らしく剣のみとなりますが、自宅の武器庫には槍、盾、弓など全部で6種類の武器があり、鍵を使うことによって自分の好きなものを解放し使うことができます。

武器によってダッシュ攻撃やチャージ攻撃、ガード、遠距離攻撃や範囲攻撃などそれぞれプレイスタイルが異なるため、自分に合った武器を見つけると一気に面白さが倍増するのです。

それに加え基本的に回避として使用するダッシュがスピード感を担う要因となっています。

ただの回避と侮るなかれ。

・ダッシュの間は無敵

・ダッシュ中は壁などの地形を無視して超えられる

・アクションを中止してダッシュすることができる(例外あり)

と非常に高性能で、このダッシュと武器による通常攻撃、特殊攻撃を組み合わせて戦っていくことが基本になるため、プレイ中ずっとスピード感溢れる、爽快感抜群のアクションを体感することができます。

迷っている人に贈りたいHADESの魅力!

ここからはHADESの「ここが楽しい!」という魅力的な部分をご紹介したいと思います!

心強すぎる身内(味方)たち

ザグレウスが進む冥界の道のりは、決して易しいものではありません。

亡者たちが彷徨うタルタロスから始まり、獄炎の溶岩に囲まれたアスポデロスを抜け、冥界の楽園と呼ばれるエリュシオンを渡り、ステュクスの試練を越えなければなりません。

そんな厳しい道を助け、また、アクションに更にスパイスを加える要素が存在します。

それが「功徳」です。

功徳はダンジョンの報酬のうちの一つで、そのプレイ中攻撃やダッシュなどに付加することの出来るパッシブスキルです。

選べるスキルはランダムで、毎回異なるスキルの中から武器やプレイスタイルに合わせた好みの功徳を選び、強化していくことになります。

その多彩な「功徳」を与えてくれるのが、なんとザグレウスの親戚となる”オリュンポス12神”なのです。

ハデスの兄弟、雷神ゼウスと海の神ポセイドンをはじめ、知恵の女神アテナや愛の女神アフロディテ、狩猟の女神アルテミスなど、一度は聞いたことのある豪華な面々が、ザグレウスの旅を助けてくれます。

スキル内容は与えてくれる神によって異なり、例えばゼウスなら攻撃に雷の力を付与したり、アフロディテなら敵を魅了する能力を付与することができたりと、神々によって様々な能力を得られ、またその組み合わせによって多彩なプレイスタイルを表現することができるのです。

この「功徳」と前述した爽快感抜群のアクションこそが、HADESの魅力の一つといえるでしょう。

冥界なのになぜか楽しい?!個性的なキャラクターたちと豊富な文章量!

一般的に亡者たちが巣食う冥界のイメージといえば”暗い””怖い””薄気味悪い”といったものが挙げられるでしょう。

しかしHADESの舞台となる冥界は、そういった部分のイメージも残ってはいるものの、不思議と暗いだけにはなりません。

冥界に彩りを添えているのが、たくさんのキャラクターたちと飽きることのない彼らとの会話です。

主人公ザグレウスはもちろん、ハデスの館にいる人たちや強力な助っ人のオリュンポス12神、更にはボスまでもが全て個性豊かで賑やか。

ザグレウスの最大の敵(?)である父親ハデスは会えば皮肉や嫌味ばかり口にする頑固親父。母親のニュクスは厳しい旅路を密かに応援し、援護し、いつも温かい言葉をかけてくれます。

地獄の番犬として恐れられているはずのケルベロスは、ペットのような扱いとなっていて癒しの要素すら持っています。

オリュンポス12神も皆個性的で賑やかで面白く、どこか胡散臭い。

そんなキャラクターたちだけでも魅力的なのですが、HADESは更に会話とストーリーにも力を入れているのです。

HADESはローグライトらしくゲームオーバーを繰り返しながら敵やボスの攻略法を学び覚えながら進んでいくのでよほどアクションゲームに慣れている人でなければ何度もハデスの館に戻されることになります。

通常のゲームであれば初めからやり直しになる時点で鬱々とするものですが、HADESでは館に戻る度に違う会話が見られ、なんなら戻ることによって少しずつ裏側のストーリーまでもが進んでいくので、戻されることにすら楽しみを覚えるのです。

エリアを進んでいくにつれ意外なキャラクターが館にいたり、何度も戻されないと出会えない人がいたりと、テキストに相当力を入れていることが伝わってきます。

ダンジョン内でオリュンポスの神々から功徳を得る時も、ほとんど同じ会話はありません。

「先に〇〇に会っている」や「私があげた〇〇を持っているな」など、プレイの状態で会話も変化するので、楽しみは尽きません。

何度もプレイすることを想定し計算された、HADESの最大の作り込みであり魅力ともいえるでしょう。

絶妙なゲームバランスと操作性

前述したスピード感溢れる爽快感抜群のアクションはもちろん、HADESを触った人が最初に感じるであろう操作性とゲームバランスも大きな魅力となっています。

どの場面においても自分の思った通りにできる操作感はただ動かしているだけで本当に楽しいですし、アクションが苦手な人でも比較的簡単に爽快感を得ることができるのは素晴らしいの一言です。

ゲームバランスにおいても、最初こそ難しいと感じる場面も多いですが、館に戻った際に行う永続的なステータスのアップグレードや、敵のパターンや癖を繰り返し覚えていくことによって確実に少しずつ進んでいくことができるので、達成感や充実感を味わえます。

それでもなかなか進めない、という人のための救済措置も用意されています。

それが「ゴッドモード」です。

これはゲームオーバーになる度に敵から受けるダメージが少しずつ軽減していくモードなのですが、切り替えたからといっていきなりプレイバランスが崩れるということもなく、数回繰り返してもほんの少しだけ楽になったかな?という程度のものです。

ゲーム中いつでも切り替えることができるので、「いや今回は普通にやりたい!」といった気分によって変えることもできます。

作り手の〇〇を感じるから「あと1回」が終わらない!

HADESをプレイしていると、とにかく作り手のゲームに対する愛をそこかしこに感じます。

エフェクト一つ、音楽一つ、会話一つ、ストーリー、キャラクター、やりこみ要素…どれをとっても気になるものばかりで「こうしたらどうなるんだろう?」「次はどうなるのかな」「あれをやってみたい」とワクワクは尽きません。

プレイする度に妥協のない作り込みの数々を感じ、いつの間にか自然と「あと1回」「もう1回だけ」になっていきます。

そしてどこでも持ち歩けるswitchというハードが、更にその「あと1回」を後押ししてくれるのです。

とにかく骨太で爽快感のあるアクションをやりたい人、やりこみ要素たっぷりのゲームを求めている人、少しでも気になっている人は、是非やってみて下さい!