ゲーム紹介「シン・クロニクル」-炎上・延期からの高評価スタートを切った奇跡のゲーム

この記事では、サービス開始前に炎上した上、開始時期が延期されたにもかかわらず、好調なスタートを切った奇跡のゲームである「シン・クロニクル」をご紹介いたします。

クローズドベータで不評だった部分を大幅にテコ入れし、良ゲーへと昇華したセガの技術力には脱帽です。

シン・クロニクルの過酷な世界観に呼応するような過酷なスタートでしたが・・・

みなさんこんにちは、「横島先生」です。

本日は、サービス開始前の炎上や開始時期の延期などをものともせず、良ゲーとして高評価を得ることとなった「シン・クロニクル」について、ざっくばらんに語っていきたいと思います。

大人気ゲームであった「チェインクロニクル」の後継シリーズとして製作が発表されていた「シン・クロニクル」ですが、

・真のRPGを謳いながらガチャにまみれたソシャゲ―

・配信2週間前の時点で事前登録者30万人に届かず

・直前生放送の同時接続数500人

という、なかなかの低評価となっておりました。

しかし、cβテスト(クローズドベータテスト)を経て、テストプレイヤーの熱い(辛辣な)報告を真摯に吸収し、良ゲームとして昇華されてサービスが公開されました。

その結果、かなりの良ゲームとして市場に受け入れられることになったようです。

この記事では、そんな「シン・クロニクル」の魅力を追ってみたいと思います。

  1. 炎上の概要をご説明します。
  2. 生まれ変わった良ゲーとしてのシン・クロニクル!!
  3. まだまだ残る短所について。

この記事は5分程度で読み終わりますので、さいごまでお付き合いいただければ幸いです。

炎上について

「炎上」と言ってもボヤのようなもので、そこまで大きな事件ではなかったように思われます。

しかし、「セガ」と「チェインクロニクルのシリーズ後継」という看板による期待が、大きな燃料となっていたようです。

まずは、当初謳い文句としていた、

・あなたはきっと真のRPGを知る。

というキャッチフレーズです。

コンシューマゲームとして発売されるものであればよかったのですが、スマホ向けのソシャゲとして発表されたことから、誇大な表現ではないかと叩かれてしまいました。

ガチャの仕様においても、「各章を有利に進めるキャラクター」や「イベントを有利に進めるキャラクター」などのいわゆる「特攻キャラ」が予定されており、かなりの廃課金仕様を匂わせていました。

中小メーカーのゲームだったらスルーされていたかもしれませんが、セガという巨大企業が手掛けるゲームであったため、誇大広告によって課金に誘導していると見なされ、低い評価となってしまったように感じます。

また、ゲーム内容についても、基本的にはフルオートで殴り続ければクリアできる仕様であったため、「真のRPGとはいったい?」という疑問の声が挙がることになってしまいました。

そういった経緯があり、サービス開始前の評価はボロボロであり、

・配信2週間前の時点で事前登録者30万人に届かず

・直前生放送の同時接続数500人

といった惨状となりました。

短所を弱め長所を伸ばした良対応により一転して高評価に!!

クローズドベータテストの結果を真摯に受け止めたのがターニングポイント

サービス開始前に「クローズドベータテスト」と呼ばれる、プレイヤーを募っての試しプレイの期間が設けられました。

その時点での完成度はかなり低く、多くの改善意見が出されたようです。

それらの意見を反映するために、当初のサービス開始予定日の延期を発表しました。

この点が「シン・クロニクル」の高評価へのターニングポイント(転換点)になったと思われます。

サービスのクオリティ向上につながったのは間違いないですが、それ以上に、プレイヤーの意見に耳を傾ける姿勢が事前の低評価を緩和する方向に向かったようです。

廃課金仕様がかなりマイルドに

「シン・クロニクル」をプレイしていただければすぐに実感できることですが、無償で入手できる主要キャラクター5人がかなり強く、構成的にもバランスが良いです。

そのため、6人パーティのうち残り1人に好みのキャラクターを入れればパーティが完成するため、課金の必要性は低めに難易度に設定されています。

最高レアリティである☆3のキャラクターも、☆2キャラクターと比べて圧倒的に強いというわけではないので、必須というほどではありません。

ここまでマイルドに調整するのであれば、「キーキャラクター」や「精鋭キャラクター」といった、特定のメインクエストやイベントに有利に働くシステム(いわゆる特攻キャラシステム)も廃止してよかったのではないかと思います。

不評だった戦闘システムをテコ入れしない逆転の発想

「真のRPG」を謳い文句としながらも、フルオート3倍速で殴るだけの戦闘システムであったことが不評の原因の1つとなっていました。

この点については、無理にテコ入れをして戦闘システムを活かすのではなく、更に難易度を下げることにより、戦闘そのもののウェイトを下げる対応をしているように思われます。

これが功を奏しているようで、シン・クロニクルが売りとしている「やり直すことのできない重要な選択を軸としたメインストーリー」を読ませることに対し、戦闘システムが足を引っ張らないようになっています。

個人的には、「3倍速」どころか「5倍速・10倍速」でも良いのではないかと思っています。

美麗なグラフィックと緊迫感のある選択肢システムは秀逸

オープニングの段階で気づくことですが、非常に美しいグラフィックとなっております。

ところどころ、キャラクターの音声があったりなかったりするのは気になりますが、個人的には「音声は無いなら無いでも構わない」と思っています。

また、メインストーリーに関しては、

・人類は滅亡寸前である

・主人公たちは決死隊として戦場に送り込まれている

という緊迫した設定がうまく活かされており、クロニクルの力を使わないと大抵は全滅する、という絶望的な雰囲気が伝わってきます。

そのような状況であるため、やり直すことのできない選択肢というシステムが、プレイヤーのゲームへの没入感を高めています。

(セガもこのシステムのことを「真のRPG」と呼びたかったんだろうなあ、とは思います・・・。)

今なお残る欠点について・・・

どんなキャラクターも育成しないと使い物にならない

一般人っぽい騎士であっても、歴戦の勇者っぽい騎士であっても、仲間になるときは「レベル1」です。

つまり、非常に弱いです。

世界観を売りにしているのに、こういうところが非現実的に過ぎるのは勘弁していただきたいです。

しかも、レベルを一気に上げる手段がないため、せっかく課金してガチャでキャラクターを入手してもしばらくの間はまったく役に立ちません。

お金を払っている客に対して、非常にサービスが悪いという印象を与えることに、あまり意味を感じません・・・。

無理のある世界観

世界の滅亡を防ぐ戦いに、新米騎士がどんどん投入されていきます。

「絶望的な状況なのでしょうがない」という設定になっていますが、さすがに無理があるような気がします。

また、基本的には若い男女しか登場しません。

新米騎士が投入される状況であれば、予備役の老人なども投入されていて然るべきです。

リアルな世界観の中でギリギリの選択を繰り返すことを売りにしているのに対し、妙に非現実的な要素を散りばめてくるため、没入感が遮られることとなってしまいます。

「シン・クロニクル」のゲーム紹介のまとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

本日は、サービス開始前の炎上や開始時期の延期などをものともせず、良ゲーとして高評価を得ることとなった「シン・クロニクル」について、ざっくばらんに語らせていただきました。

総じて、サービス開始前の不評を吹き飛ばすほど、良ゲームとしてのスタートを切ることが出来たゲームと言えます。

一方、まだまだ改善の余地は残っていると思われるため、きっちりとアップデートを重ねていただければと思っています。

では、本日はここまでとさせていただきます。

ではでは。

ライター紹介

横島先生
こんにちわ、『横島先生』と申します。
工学の博士号を持つ異色のゲームライターです。
ネットゲーム歴は長く、「Diabro2」や「Age of Empire2」などの海外ゲームから入り、国産ゲームでは「FF11」を長くプレイしておりました。
現在はmihoyo社の「原神」に出会い、熱中しております。
皆様に有意義な情報をお伝えしたいと考えておりますので、何卒、よろしくお願いします。
twitterアカウント:https://twitter.com/yokoshimasensei