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単体では唯一のゲーム化作品だった『ウルトラセブン』をレビュー
今回遊ぶゲーム
ウルトラシリーズでも最高傑作と評判の高い『ウルトラセブン』
意外にも単体でゲーム化されたのはこのスーパーファミコン版のみです!
その意味では「レアゲー」とも呼べるこの作品の魅力を、存分に紹介したいと思います!
ちなみに今回の記事をザックリまとめると!
- 基本は前作『ウルトラマン』のシステムを踏襲している
シューティングステージや、カプセル怪獣などの新要素も! - プレイヤーキャラの弱体&怪獣の強化と前作より上がった難易度!
解決策は「バリヤー反射戦法」! - 本作の魅力は『ウルトラマン』から引き継いだゲームシステムの面白さ!
それに加え「原作補完」にあり!
この記事は、5分程度で読み終わりますので是非読んでいってください!
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『ウルトラセブン』(SFC版)の特徴や原作との違い
1991年にSFC版だけでなくアーケード版もヒットした、『ウルトラマン』の続編的作品が『ウルトラセブン』です!
1993年にSFC版のみ発売され、アーケード版はリリースされませんでした。
システムは前作踏襲!
対戦システムは基本的に『ウルトラマン』を踏襲しており
ウルトラセブンが12体の怪獣・宇宙人との対戦
という流れになります。
・「EASY」「NORMAL」「EXPERT」という3種類の難易度を選択できる点、
・「NORMAL」以上の難易度でクリアしないと正規のエンディングが見れない点
も同じです。
原作に忠実でない設定もある
ウルトラセブンにはカラータイマーもなく、「地球上で3分しか闘えない」という明確な設定もありません
ですが、このゲームでは3分の時間制限があり、3分が過ぎると体力ゲージがどんどん減っていく点も変わりません。
怪獣との対戦前に、本編の大筋がダイジェストで流れることもあり、基本的に原作に沿った流れです
が、怪獣の倒し方が半分くらいは原作通りでないのも事実。
『ウルトラセブン』のファンは他のウルトラシリーズに比べてもディープなファンが多いので、この点は少し残念に感じる方も多いのではないでしょうか?
しかし、前作にはなかったゲーム展開も様々追加され、全体的にとても満足できる面白いゲームです。
やはり、ウルトラシリーズのファンであれば、いろいろな怪獣や宇宙人が登場するだけでとても楽しいんですよね!
前作『ウルトラマン』との違い
『ウルトラセブン』は『ウルトラマン』どのような違いがあるのでしょう?
象徴的な部分をいくつか紹介したいと思います!
ゲームシステムはほぼ受け継いでいるわけですが、結構違う部分が多いです。
シューティングゲームと、各怪獣同士の対戦モードが追加
ウルトラホーク1号を操作するシューティングゲームが「BONUS STAGE」として3度用意されています。
この「BONUS STAGE」は、後述する「カプセル怪獣」のカプセルの補充ができるだけではありません
敵の攻撃を一度も被弾せずクリアできると残機が1UPするのです!
これが最大のボーナスと言えます
『ウルトラマン』でもそうでしたが、残機が0になると最初の怪獣まで戻されてしまうので、残機の数はとても重要ですからね。
また、STAGE9のガッツ星人との対戦前は、原作通り十字架に磔にされたセブンを助けるためのシューティングシーンもあります。
シューティングゲームの難易度は慣れてないと苦労するかなというレベル
敵の弾道がランダムで読みにくいのと、強制スクロールの速度が速いので個人的には苦手でした(笑)
また、怪獣を操作することができる対戦モードも搭載されています。
ちなみに、作中の「ラスボス」的位置づけであるパンドンと改造パンドンは、一度「NORMAL」モード以上の難易度でゲームをクリアしないと使用できません。
カプセル怪獣3体を対戦前に使用できる
これも原作ファンには嬉しい演出!
各ステージの対戦前にカプセル怪獣を使用することができます。
ウインダム・ミクラス・アギラの3体から選んで使用する流れ。
セブンと対戦する前に相手怪獣の体力ゲージを削っておけば、その後の対戦が有利になるのは言うまでもありません。
ただ、3体とも動きに俊敏性がない上に、既に3分が経過した状態からのスタートになるので体力ゲージがどんどん減少していく中での闘いになります。
必殺技ゲージがMAXになる前に体力ゲージが尽きてしまうので、カプセル怪獣では相手怪獣を倒せないシステムになっているのも特徴です。
稀に奇跡的に攻撃が連鎖的に当たり続けて相手体力をゼロまで削ることはできますが、基本的に遠距離攻撃の防御策がほぼないのでサンドバック状態。
攻撃面も、接近して殴る蹴るしかほぼ手段がない状態です
足が遅くてハイジャンプもできないので相手の素早い動きにも対応できないのが辛すぎます。
間合いを詰めることすら困難なので、ほとんど攻撃も当たりません。
役に立つことはほぼないので、あくまで「ファンサービス」的演出と捉えた方が気が楽です(笑)
カプセル怪獣で削った敵の体力も、セブンとの対戦時にはかなり回復してしまっているので
結局ほとんど削れてない状態で終わることが圧倒的なのもご愛敬?
プレイヤーキャラ(セブン)の弱体化と怪獣側の強化
『ウルトラマン』では、パワーバランス的にウルトラマンは怪獣を圧倒できる強さがありました。
急降下キックや投げ技(岩石落とし)の連続ハメパターンが有効な敵も多かった上に
ウルトラマンの各光線技のダメージが大きく、逆に怪獣側の光線や炎のダメージが小さかったからです。
しかし本作は、連続ハメパターンがほとんど無効化されているだけでなく、セブンの光線技のダメージがかなり小さく設定されてしまっています。
必殺技ゲージMAXで放つ技は『ウルトラマン』ではスペシウム光線で、相手の体力ゲージを半分も削れました
ですが、『ウルトラセブン』ではアイスラッガーで、相手の体力ゲージの1/3程度しか削れません。
そして、セブンの防御力が脆いのか、敵の攻撃によるダメージが大きく、連続で攻撃をくらえばアッという間に体力ゲージの半分くらいを削られてしまいます。
前作は、接近して密着している方が寧ろ安全なケースの方が多かったですが
本作は接近時の攻撃が激しく「接近戦は危険」という姿勢も明確です。
カプセル怪獣を考慮しての調整だったのか?
カプセル怪獣を登場させたことで、パワーバランスを調整したのかどうかはわかりません
ですが、全体的にウルトラ戦士(セブン)の弱体化と怪獣側の強化の傾向が出ています。
つまり難易度が上昇したと考えて良いですが、ゲームバランスの穴を突いた「バリヤー反射戦法」が極めて有効。
敵の光線攻撃だけでなく、飛び蹴りや肉弾攻撃なども跳ね返して敵にダメージを与えられます
『ゲームセンターCX』では有野課長もこの戦法で多くの怪獣を倒していたほど
『ウルトラセブン』(SFC版)の登場怪獣
初代ウルトラマンは登場怪獣も皆“超メジャー”なキャラクターばかりでした
「ウルトラセブン」はドラマ性やメッセージ性を重視したやや大人向きの作品で、バトル面はあまり重視していません。
そのような背景もあって、登場する敵キャラの知名度やインパクトの点が劣るのは仕方ない部分ではありますね。
(バトルシーンがないようなストーリーもいくつかあるくらいですし)
メジャーな怪獣と言えば
・エレキング
・メトロン星人
・キングジョー
くらいでしょうか?
ちょっと落ちてイカルス星人・ガッツ星人・ギエロン星獣・パンドンくらいで、半分くらいはファンじゃないと知らない怪獣ばかりです。
STAGE1:宇宙怪獣 エレキング
原作では第3話の「湖のひみつ」に登場した怪獣。
『ウルトラセブン』で数少ないメジャー怪獣(笑)
ただ、初戦の相手としてはやや手ごわく、口から吐く「三日月放電光線」がとにかく厄介で、間合いを詰めようとするとこれをどんどん吐いてきます。
密着していると、原作でもあった尻尾を巻き付けての「電撃攻撃」
Aボタン連打で脱出しないとものすごい勢いで体力が削られあっという間に体力ゼロです。
前作『ウルトラマン』の感覚で操作しているとかなり面食らうキャラで、初戦の相手としてはかなり手強い印象。
最後は原作通りアイスラッガーで首を斬り落とされ爆発します。
STAGE2:幻覚宇宙人 メトロン星人
原作では第8話の「狙われた街」に登場した宇宙人。
地球人が信頼し合っている状態では地球侵略が難しいと考え「人類の約半分がタバコを吸っている」ことに目をつけます。
タバコに他人を敵視する成分を入れて、人間同士の殺し合いを誘発して自滅させようとたくらんだ知略宇宙人。
原作では、モロボシ・ダンとボロアパートでちゃぶ台を挟んで語り合う名シーンもあり、ゲーム内のストーリー概要でもしっかりそこは流されます。
原作が放送された53年前(1967年)は、成人男性は皆タバコを吸うのが当たり前みたいにスパスパ吸っていました。
「人類の約半分がタバコを吸っている」という描写も納得の喫煙率の高さで、隔世の感がありますね。
それでいて、ラストの
「これは遠い未来のお話です。なぜかって?我々人類は今、宇宙人に狙われるほどお互いを信頼していませんから」
という円谷プロから発せられたメッセージ。
高度成長期で日本が元気だった53年前でも、既に人間同士の信頼関係は希薄になっていたんだなと感じさせる名作ストーリです。
バトル自体は、原作では夕日の中で何度か交差したあとすぐにアイスラッガーで真っ二つにされエメリウム光線で爆破されます。
しかし、このゲームでは俊敏性があり、手からエネルギー弾を発射したり、セブンの攻撃をバリアで防いだりと多彩。
最後は原作と違い「ワイドショット」で倒されます。
STAGE3:異次元宇宙人 イカルス星人
原作では第10話の「怪しい隣人」に登場した宇宙人。
セブンの中では「ややメジャー」に類する怪獣
このゲームでは「バリヤー反射作戦」に有効な技がないので、真正面から小細工なしの真っ向勝負をする必要があります。
近距離でアロー光線を受けると大ダメージになるので要注意。
原作ではアイスラッガーを腹部に受けたあと、サイコキネシスで放り投げられて倒されるというちょっとわかりにくい倒し方でしたが
このゲームではワイドショットで爆発させる終わり方です。
STAGE4:宇宙ロボット キングジョー
原作では第14~15話の「ウルトラ警備隊西へ」の前編・後編に登場した宇宙ロボット。
『ウルトラセブン』登場の敵キャラで屈指の人気かつ、最強の敵キャラとして圧倒的存在感を放っています。
原作ではセブンを撃退してしまい、セブンの力では倒すことができなかったほどの強敵でしたね。
実は、このゲームでは実はかなり倒しやすく、ダメージの大きい投石攻撃だけ気をつければ攻撃も当たりやすくかなり楽勝の部類です。
原作では、人間の力で作った「ライトンR30爆弾」で倒すのがポイントなのに
ゲームでは普通にワイドショットで倒してしまう演出で、これはセブンファンとしては大いに不満が残るものではないでしょうか(笑)
STAGE5:冷凍怪獣 ガンダー
原作では第25話の「零下140度の対決」で登場した怪獣。
寒さに弱いセブンに対して氷点下での戦いに持ち込んで苦しめた怪獣ですが、このゲームで厄介なのは口から吐く冷凍ガスです。
これが数秒間消えず残存し、セブンがくらってしまうと連続で攻撃判定を受けて体力が半分近くゴッソリ削られてしまうのです。
迂闊に急降下キックで懐に入ろうとしたり、間合いを詰めようと接近した時にくらってしまうことが多く、このゲームの「接近戦は危険」を象徴する敵キャラ。
最後は原作通りアイスラッガーで倒される点は同じです。
STAGE6:再生怪獣 ギエロン星獣
原作では第26話の「超兵器R1号」に登場した怪獣。
新型水爆8,000個分の威力を持つとされる惑星破壊兵器「R1号」を開発した地球防衛軍が
その威力を試すために破壊したギエロン星に住んでいた生物で、放射能で突然変異した姿。
超兵器開発に喜々とする隊員たちに、ダンが「侵略者はもっと強力な破壊兵器を作りますよ!」と指摘すれば
「我々はそれよりも強力な兵器をまた作ればいいじゃないか」と返すフルハシ隊員。
その言葉に対するダンが「それは…血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ」という
ウルトラシリーズ屈指の名言を放った原作のストーリーが本当に印象的で、「大人向け」作品を象徴していましたね。
当時の東西冷戦の核開発競争に対する抗議の意味も込めたメッセージ性の高いエピソード
53年経過した今でも同じことが言える現実がありますね。
怪獣としてもかなりの強豪で、放射能のガスを吐きながら東京近郊を放射能汚染してしまうおぞましいキャラクターでしたが、このゲームでも高い攻撃力と多彩な攻撃が特徴です。
ただ、攻撃が当てやすいのと「バリヤー戦法」が有効な典型的タイプなので、意外とラクに勝てます。
最後は原作通り喉をアイスラッガーで切り裂く演出が再現されています。
STAGE7:甲冑星人 ボーグ星人
原作では第27話の「サイボーグ作戦」に登場した宇宙人。
全身甲冑という重そうな姿でありながら、身軽で跳躍力も高く、どんどん肉弾戦を仕掛けてくるタイプです。
肉弾攻撃もバリヤー反射でダメージを与えられるので、これもあまり苦労することはない敵。
最後は原作通りアイスラッガーで首を斬り落としますが、ゲームでは原作にない爆発まで加わっています。
STAGE8:宇宙細菌 ダリ―
原作では第31話の「悪魔の住む花」に登場した細菌怪獣。
原作では、当時15歳で中学3年生だった後の大女優・松坂慶子さんが出演した回で
彼女の体内に巣食ってしまったこの怪獣をセブンがミクロ化して体内に突入して倒すエピソードでした。
原作でもそれなりに強く、医師が注射を投与しなければセブンが負けていた可能性もあったほどです。
その強さはこのゲームでも表れていて、おそらく「バリヤー反射」戦法を知らないうちはほぼここで「詰み」となるほどの強敵と呼べるほど。
予測不能の天井からの急降下攻撃がかわしにくく、しかもそれが大ダメージなのでバリヤーで防ぐ戦法を取らないと倒すのが極めて難しい難敵。
原作ではエメリウム光線からのウルトラバブルで溶かしてしまいましたが、ゲームでは安易な代用技状態のワイドショットでFINISHです。
STAGE9:分身宇宙人 ガッツ星人
原作では第39話~40話の「セブン暗殺計画」前後編に登場した宇宙人。
知略に優れた宇宙人で、セブンの実力を分析するための「捨て駒」怪獣アロンを送り込みデータを収集します。
そのデータを活かしてセブンを倒し十字架に磔にするという
後の『帰ってきたウルトラマン』に登場するナックル星人の“先輩”みたいなやり方をした敵キャラで、登場話数までほぼ同じ(笑)
このステージのみガッツ星人と対戦前にシューティングステージがあり
十字架に磔状態のセブンを救うために十字架の上下を破壊するミッションが課せられます。
敵の攻撃が激しいので、慣れていないと残機がどんどん減っていきゲームオーバーになりかねません。
ガッツ星人本体自体はさほど強敵でもなく、分身能力が厄介なくらいで特に苦労もなく倒せます。
原作では宇宙船ごと爆破する倒し方だったので、ゲームでは毎度おなじみワイドショットです。
STAGE10:ロボット超人 にせウルトラセブン
原作では第46話の「ダン対セブンの決闘」に登場したロボット超人。
原作もゲームもセブンと全く互角の能力を誇っています。
セブンが持つすべての技が使用できるので、多彩な光線技をすべてバリヤー反射がとにかく有効。
原作では水中で何があったのかわからない倒し方でしたが、ゲームでは言うまでもなくワイドショットです。
STAGE11:双頭怪獣 パンドン
原作では最終回に相当する第48話の「史上最大の侵略(前編)」に登場した怪獣。
主題歌の歌詞にもある「火を吐く大怪獣」が登場したのは、実はこの最終回で初という奇妙な因縁(?)。
原作では、それまでの激闘により衰弱してしまったセブンを「弱い者いじめ」してるような怪獣でしたが
このゲームでは「ラスボス」的位置づけだけあって強敵。
バリヤーで跳ね返せる攻撃が皆無なので、真っ向勝負をするしかない上に、炎による攻撃のダメージが大きいからです。
ラストは原作に忠実に、アイスラッガーで片腕と片足を斬り落としただけでなぜか倒せてしまいました。
最終ステージ:双頭怪獣 改造パンドン
原作最終話(第49話)の「史上最大の侵略(後編)」に登場した怪獣。
原作では、前話で倒されたパンドンの片腕と片足を強化して改造された個体です。
『ウルトラマン』のゼットンのように「最後の怪獣=最強」という図式にも当てはまらず、あくまでセブンが衰弱していたから圧倒していたというレベル。
それよりもゴース星人による地底ミサイル(地中から放つ核ミサイルのようなもの)によって破壊された、ニューヨーク・ロンドン・パリ・モスクワの甚大な被害をスルーしている方が気になるところ。
対戦前のエピソード概要ではダンがアンヌに正体を告げる名シーンも流れます。
ゲームでは最後の怪獣という位置づけから、最強の攻撃力を誇っていてます
改造前にはなかった拡散火炎放射は全敵キャラ中最強の攻撃力を誇り、くらったら一気に半分くらい第力を失います。
さらに接近すると、改造して強化された腕でセブンの首根っこを掴んで、カックンカックンするだけでえげつないほど体力を削るおぞましい技まであります
ラストシーンですが、ここはしっかり原作に忠実にウルトラシリーズ屈指の名場面である「アイスラッガー返し」が再現されていて満足です。
カプセル怪獣 ウインダム
モロボシ・ダンがセブンに変身できない時に変わりに戦ってくれる「正義の怪獣」。
普段はカプセルに入っていて、それを投げると出現するという、後の『ドラゴンボール』の「ホイポイカプセル」の原型みたいな存在。
原作では1話「姿なき挑戦者」、24話「北へ還れ!」、39話「セブン暗殺計画 前篇」に登場するものの、39話でガッツ星人に爆破されてしまいカプセル怪獣唯一の「殉職者」でもあります。
ゲーム内では動きが遅く、攻撃がほぼパンチとキックしかない上に、手足が短いのかリーチも短く怪獣に全然当たらず
あっという間に体力切れで消滅してしまうことばかりです。
カプセル怪獣 ミクラス
原作では3話「湖のひみつ」と25話「零下140度の対決」に登場したカプセル怪獣。
ゲーム内ではウインダムよりさらに動きが遅いものの、パンチのリーチが長いのでやや攻撃が当たりやすい程度。
どっちみち怪獣の体力をゴッソリ削れる期待はほとんどありません。
カプセル怪獣 アギラ
原作では32話「散歩する惑星」と46話「ダン対セブンの決闘」に登場したカプセル怪獣。
初登場が遅かったことからカプセル怪獣3体の中ではマイナーな存在。
しかし、このゲームでは尻尾で相手を攻撃できて、これがリーチが長く結構有効。
さらに突進攻撃もこれまた有効で、3体のカプセル怪獣のうち最も「戦力」になる存在です。
『ウルトラセブン』(SFC版)のゲーム性
カプセル怪獣の投入や、シューティングゲームの導入もありましたが、ゲーム全体のシステムや流れは前作『ウルトラマン』と同様です。
相手の体力をゼロにして「FINISH」が表示されている状態で、必殺技ゲージMAXの技を放てば勝利です。
セブンの技は
- ゲージL1(1段階)がンディショット
- ゲージL2(2段階)がクロスショット
- ゲージL3(3段階)がエメリウム光線
- ゲージL4(4段階)がアイスラッガー
の順番で放つことができます。
前作『ウルトラマン』との違いによる操作性の変化
セブン(プレイヤーキャラ)の弱体化と、怪獣側(敵キャラ)の強化は既にお伝えしました。
特に、この『ウルトラセブン』では、まず怪獣側が「よける」ことを学習してしまい急降下キックや光線技が当たりにくくなっています。
安全地帯の消滅
さらに、『ウルトラマン』では怪獣と密着しているポジションは割と「安全地帯」でもありましたが、本作では密着しててもどんどん攻撃されます。
エレキングや改造パンドンのように、強力な密着専用技まで持つ怪獣も現れました。
密着することが逆に危険になっていて、『ウルトラマン』で有効だった前転して接近して密着というパターンも
間合いを取って、どんどん遠距離攻撃を仕掛ける動きをしてくるようになり使えなくなっています。
操作の複雑化
投げ技のコマンドですが、前作ではAボタンだけで出来たのに対し
本作では「密着して上+Yボタン」と複雑化してしまいました。
また、前作ではAボタンを押すだけで有効だったキック(正面蹴り)連発も
本作では「距離を取って上+Yボタン」に複雑化してしまいました。
さらに怪獣側がよけることも多いので、これで体力を安易に削ることもできなくなっています。
一瞬のタイミングを争う展開で、2つのボタン同時押しは難易度UPに繋がっている点は否めません。
つまり、肉弾攻撃は当てるのも一苦労な状態になっていて、「FINISH」が表示されてから苦労してしまうことも少なくありません。
そのような状況で有効なのが、再三触れている「バリヤー反射」戦法ですが
これに依存してしまうとほぼ「バリヤーを張るだけ」の単調なゲームにもなりかねないので、「自制」する必要もあります。
『ウルトラセブン』(SFC版)の難易度
このゲームの難易度に関しては「低い」という意見と「高い」という意見で分かれます。
低いという意見に関しては「バリヤー一辺倒の戦い方」をしている可能性が高く
バリヤーなしで真っ向から戦っていたらかなりの難易度でしょう。
少なくとも前作『ウルトラマン』よりは明らかに難易度が上がっているのは、セブンの攻撃力・防御力の弱体化を見ても明らかです。
シューティングゲームモードに関しては、シューティングが得意な人でなければ苦戦するはずです。
『ウルトラセブン』(SFC版)のここがおもしろい!
このゲームの魅力は『ウルトラマン』から引き継いだゲームシステムの面白さに加えて、「原作補完」にあると感じています。
『ウルトラセブン』は「人間ドラマ」に力を入れています
『ウルトラマン』のように、「怪獣との派手な格闘シーンを楽しむ」という子ども向け作品とは一線を画した内容です。
個々の怪獣や宇宙人との戦いは淡泊だったり、それこそ戦闘シーンがないような怪獣も存在していたほどで、「怪獣ファン」としては物足りなさを感じる部分がありました。
原作で見れなかったようなバトルが見れる!
しかし、このゲームでは怪獣や宇宙人とガッツリ闘う内容です。
原作では見ることができなかったような攻撃が次々登場して
「あぁ、この怪獣はこんな戦い方をするのか」
と新鮮な感覚で楽しむことができます。
そう感じられるのは『ウルトラセブン』のコアなファンの方だけでしょうね。
それだけに『ウルトラセブン』を愛するファンにこそやってほしいゲームだとオススメできます!
ライター紹介
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