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8月24日新規追加1コマ漫画の解説②
前回の記事
【ウマ娘】1コマ漫画の元ネタ解説!新規追加編その① – キャラゲッ! (クリックで記事に飛べます)
の続きとなります。
こちらから読んでも問題ありませんが、併せて読んでくださいね。
- 新規追加1コマ12作品の解説②
- おわりに
この記事は5分くらいで読み終わります。
トーセンジョーダン
競走馬トーセンジョーダンはゴールドシップと犬猿の仲だったと言われています。
年齢としてはトーセンジョーダンの方が上だったようですが、ゴールドシップはトーセンジョーダンに睨まれたことを根に持っていたとか、厩舎のボス的存在であったトーセンジョーダンを気に入らなかったとか諸説ありますが、何しろ馬の気持ちなので断定はできません。
しかし好きではなかったのは間違いないようで、ゴールドシップはトーセンジョーダンを見かけると蹴りに行こうとしたり、暴れたりしていたそうです。
また3歳の時に蹄が割れる裂蹄という病気にかかったことは、ウマ娘でも爪割れが原因でスランプに陥ったとなっており、それ以来爪の手入れを欠かさないという設定になっています。
そんなエピソードを表した1コマだと思われます。
バンブーメモリー
競走馬バンブーメモリーはマイルチャンピオンシップでオグリキャップと伝説的な名勝負を繰り広げ、2年連続でJRA最優秀スプリンターに選ばれた名スプリンターです。
バンブー=竹→竹刀、ということでしょうか……?
ハチマキに書かれている”夢”という文字は、競馬実況のレジェンド杉本清氏のレース前の決め台詞「私の夢は〇〇(馬の名前)です」と最初に語ったのがこのバンブーメモリーだったからと思われます。
騎手が持て余すほどに暴走しがちな馬だったようで、その特徴からアプリ内では「思い込んだら一直線」といったようなキャラです。
そういったキャラクターを表す1コマだと思われます。
ゼンノロブロイ
競走馬ゼンノロブロイは地味に思われがちですが、実は史上二番目の秋シニア三冠を達成し、出場レースではほとんどが3位以内。掲示板に載らなかった(5着以下)のは最後のレースである有馬記念だけという名馬です。
名前の由来であるロブ・ロイはスコットランドの義賊で英雄。サポートカードSRゼンノロブロイが開いている本も服装からロブ・ロイを描いた作品だと思われます。
アプリ版ゼンノロブロイは引っ込み思案ではあるけれど、自分の名を持つ英雄に憧れ、また自分も英雄のように輝きたい、という秘めた想いを読書によって膨らませているようです。
それを語り出すと溢れ出してしまうゼンノロブロイを表した1コマだと思います。
ナカヤマフェスタ
競走馬ナカヤマフェスタはなかなか能力通りの結果が出ない馬と言われていました。幼い頃は気性が荒く、ろくに調教も出来ないほどだったそうです。
人気の低いレースで上位を取ったり、逆に人気の高いレースで負けたりとギャンブル性の高い馬でした。
8番人気ながら宝塚記念で勝利、その後渡仏して凱旋門賞に参戦し2着ではあったものの、単純な記録で言えば半馬身差で敗れたエルコンドルパサー、クビ差で敗れたオルフェーブルを上回る、アタマ差の2着。
ギャンブル好きで分の悪い賭けほど燃える、そんなアプリ内でのキャラクターを表す1コマです。
カレンチャン
カレンチャンのカワイイネタは、主に名前(カレン=可憐)から来ていると思われます。
アプリ内ではカワイイ妹ポジションとして立ち振る舞い、SNSを使いこなして自分の可愛さを拡散する努力も欠かしません。
一見競走馬とは無縁な1コマですが、4万4906ウマいね!の部分が実は競走馬由来。
カレンチャンの中央獲得賞金が4億4906万円なのです。
カワカミプリンセス
競走馬カワカミプリンセスは気性が荒く、人が近付くと威嚇したり噛み付いたりするため馬房に「猛馬に注意」という看板が貼られたそうです。
そういったエピソードのためかアプリ内では庶民からプリンセスを目指す脳筋娘というキャラ付け。「壁は乗り越えるのではなくぶち壊すもの」といった信条で、繊細な作業をしようとしても力加減を間違えて失敗してしまうことが多いようです。
キングヘイローを慕っている設定ですが、こちらも例に漏れず競走馬キングヘイローの娘です。キングの娘だからプリンセス、覚えやすいですね。
慕っているキングヘイローをお茶に誘いますが、繊細な作業は苦手というキャラクターを表す1コマですね。
シーキングザパール
競走馬シーキングザパールは日本の馬として初めて欧州GⅠで勝利しました。その後も渡米したりと海外で活躍した馬です。
そのためかアプリでは世界基準でものを考えるスケールの大きなキャラクター。その妄言ともとれるほどのスケールの大きさを有言実行する実力を兼ね備えています。
シーキングザパールの勝利以降、日本の競走馬たちが続々と欧州のGⅠを制していきます。誰も達成できなかったことを成し遂げ、そこに続く者たちが現れる、そういう意味では未来を切り開いた競走馬ともいえるかもしれません。
そんなシーキングザパールを表した1コマだと思います。
シンコウウインディ
競走馬シンコウウインディの代名詞ともいえる噛み付きを描いた1コマです。
幼少期からいたずら好きでよく人に噛み付いており、なんとレース中でもレースそっちのけで他の馬を噛み付きに行って負けてしまうことが何度もあるほどとにかく噛み癖がありました。
激しい競り合いを制したフェブラリーステークスで騎手の岡部幸雄氏は「噛み付きに行くかと思った」と心配していたそうです。
引退後も噛み癖は抜けなかったそうですが、甘噛み程度にはなったとのこと。
スイープトウショウ
競走馬スイープトウショウは大変気難しい馬でした。馬場入りを嫌がったり、調教を嫌がってその場から動かなかったり、入る順番が決まっているゲート入りも特別措置として一番最初に入るなどのワガママっぷり。
そんなワガママ娘な性格はアプリ版にも引き継がれています。
魔女っ子属性は血統に由来していて、祖母がサマンサトウショウ、母がタバサトウショウという馬名ですが、サマンサとタバサは「奥様は魔女」というアメリカの大人気ドラマにおける魔女の母娘の名前です。
その血統なので「スイープ=(箒で)掃く」という馬名が付きました。魔女と言えば箒ですからね。
ワガママな魔女っ子というキャラクターを表す1コマです。
ヒシアケボノ
競走馬ヒシアケボノは最重量級の大型馬で、馬体重560kgでGⅠ勝利という記録は未だに破られていません。582kgで出走したこともあります。
競走馬の平均体重が470kg程度、500kgを超えると大型馬と呼ばれることを考えれば、どれほどヒシアケボノが規格外だったかわかるかと思います。
レースに出るたび大きくなるその体はファンの注目を集め、競馬場での馬体重発表時にはどよめきや喚声が起こったそうです。
アプリ版では既に体が大きいですが、食べるのも食べてもらうのも大好きでまだまだ成長しているようで、そんなキャラクターを表す1コマです。
ボーノ(おいしい)!が口癖なのでイタリア由来かと思われがちですが、競走馬はアメリカ産まれです。ヒシアケ”ボノ”からの引用だと思われます。
ちなみに、SSRヒシアケボノのテキストに書いてあるレシピ通りにケーキを作った場合、その重さは40kgを超えるそうです……。
イナリワン
競走馬イナリワンは大井競馬場から中央競馬に移籍した地方馬です。体は小さかったですが、そのパワーとスタミナは歴戦の騎手たちも驚くほどでした。
ただし非常に気性が荒く、武豊氏でさえ「レースでも御しきれないのでは」と不安を抱いたといいます。
そんなイナリワンはアプリ版だと大井=東京出身で、気性の荒さは「曲がったことが大嫌い」という気質になり、それらを組み合わせて江戸っ子キャラとなりました。
夜回りでの火の用心の掛け声は江戸時代に江戸で始まったと言われているため、江戸っ子のイナリワンが行っている1コマと思われます。
隣のグラスワンダーは帰国子女で日本文化が大好きという設定の為、伝統的な夜回りが珍しくてついてきているのでしょう。
ナリタブライアン
競走馬ナリタブライアンは圧倒的な強さで三冠馬となり”怪物”とまで呼ばれた馬です。
しかし故障してしまった後は治療と調整をしながらレースに出馬するも結果を出せず辛抱の時が長く続きました。
そんな理由からかアプリ版では硬派で頑固、我慢強く感情を表に出さないという番長のようなキャラになっています。
ナリタブライアンの我慢強さを描いた1コマでしょうか。
アドマイヤベガ
競走馬アドマイヤベガは母の胎内にいるときは双子でした。しかし双子の競走馬は大成しないと言われており、片方の子は堕胎されてしまいました……。
そんな設定を引き継いでか、ウマ娘でのアドマイヤベガも産まれたその日に双子の妹を失ってしまったという設定です。
アプリ内のアドマイヤベガはどこか影を背負っており、人と慣れ合わず、自分の為に走っているわけじゃないとまで言い放ちます。
自分のせいで産まれることが出来なかった双子の妹への罪滅ぼしとして走っているようです。
こと座で一番明るい星はベガ。「一番綺麗な星」と言うカレンチャンに「一番かはわからない」と返すアドマイヤベガ。
「自分は一番輝けるかはわからない」「妹だったらもっと輝けたかもしれない」という想いを秘めているのかもしれません。
そんなアドマイヤベガのキャラクターを描いた1コマだと思います。
おわりに
それぞれの1コマに、キャラクターの可愛さと史実の競走馬のエピソードが盛り込まれており、よく考えたなぁと感心してしまいます。
「この1コマはどういう意味だろう」「このイベントって元ネタとかあるのかな」というものを調べてみると、競走馬の面白いエピソードを知ることが出来るかもしれません。
真実は小説より奇なり。競走馬のエピソードも信じられないものがてんこ盛りです。
ウマ娘をプレイして競馬に興味を持った方は、ぜひとも調べてみてくださいね。
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