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新テーマ「ヴァリアンツ」登場!
2022年11月11日のアップデートにより、マスターデュエルに新テーマ「ヴァリアンツ」が実装されました。
新たなP(ペンデュラム)モンスター群というだけあり注目度は高いものの元々のPモンスターの効果の複雑さ、更には「ヴァリアンツ」自体もかなり特殊な動きをするため、敬遠しがちなデュエリストもいるかもしれません。
そんな人のため、この記事では新テーマ「ヴァリアンツ」の特徴などを紹介し、デッキの回し方なども解説していきます。
これから「ヴァリアンツデッキを作りたい!」「ヴァリアンツの動きを知って対戦に備えたい」デュエリストの参考になれば幸いです。
- 新テーマ「ヴァリアンツ」が分かる
- どんな動きをするの?
- ヴァリアンツって強いの?
この記事は約5分で読み終わりますので、ぜひ最後まで読んでいってください!
新テーマ「ヴァリアンツ」紹介
「ヴァリアンツ」は遊戯王 OCG では2022年3月に登場したテーマであり、11月にマスターデュエルでも実装されました。
これまでのカードとは一線を画す効果を持っており、新たな戦略性を遊戯王にもたらしたテーマといえます。
「ボードゲーム」をイメージしてデザインされたテーマだからか、随所にその要素を見ることができるのも面白い特徴です。
その特性ゆえに、登場から15年が経過した「ポジションチェンジ」にスポットライトが当たったのは遊戯王ならではといえるでしょう。
「ヴァリアンツ」:テーマとしての特徴
「ヴァリアンツ」はボードゲームをイメージしたテーマであり、遊戯王とは別のゲームをプレイしているかのような面白さが味わえます。
内容的には「2つの陣営」に分かれて戦うといった感じです。
・水属性・魔法使い族で統一された「真羅万象」
・炎属性・機械族で統一された「百識公国(ゲーニッヒヴィッセン)」
以上の2つの勢力が「ヴァリアンツ」には存在しています。
それぞれにシナジーがあるため、2つの勢力を混ぜても特に問題はありません。
これらの設定を覚える必要もありませんが、こういった点から理解しておくと実際にカード効果などを覚えるときに便利です。
「ヴァリアンツ」:デッキの基礎知識
次は「ヴァリアンツ」デッキの基礎知識を解説していきます。
P(ペンデュラム)カードはテキストの多さから複雑に見えるうえ、「ヴァリアンツ」の特性も合わさるとかなり難しく感じてしまいます。
ただし、上記で紹介したように「共通している部分」が多く、それだけでも覚えると大分覚えやすくなるはずです。
カードの位置を変えられる
「ヴァリアンツ」のモンスターカードは全てPモンスターであるためPスケールを作ることができます。
そこから自身の効果でモンスターゾーンに特殊召喚し、「特殊召喚した場合に使える起動効果」と「他のモンスターゾーンに移動した時に発動する」2種類の効果を使って戦います。
前者の効果は容易に発動できますが、後者の効果を発動するには「ヴァリアンツ」や「モンスターの位置を動かす」カードなどでサポートする必要があるでしょう。
手間はかかりますが、強力な効果が多いため積極的に狙いたいところです。
共通ステータスと効果を覚える
数学の公式を覚えるように、「ヴァリアンツ」は共通した部分を把握しておくだけでも理解しやすくなります。
以下に「共通ステータス」と「共通効果」をまとめていますので参考にしてください。
〇「ヴァリアンツ」の共通ステータス
・モンスターは攻撃力と守備力の数値が同じ
・メインのモンスターはPスケールが1で統一されている
・レベルはすべて偶数となり各陣営(真羅万象と百識公国)で分かれている
・融合モンスターはレベルとPスケールが10
〇「ヴァリアンツ」の共通効果
【ペンデュラム効果】
・下級:条件なく特殊召喚できるが、その後に制限がかかる
・上級:自身の場にフィールド魔法か下級のヴァリアンツがいれば特殊召喚できる
【モンスター効果】
・すべてのヴァリアンツ共通:場での起動効果と、移動した時の誘発効果
下級「ヴァリアンツ」モンスター | ||||
---|---|---|---|---|
ペンデュラム効果(下級モンスター共通):①このカードを正面のモンスターゾーンに特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「ヴァリアンツ」モンスターしか特殊召喚できない(EXデッキからの特殊召喚は除く)。 | ||||
モンスター効果①このカードが特殊召喚されている場合に発動できる | モンスター効果②モンスターゾーンのこのカードが他のモンスターゾーンに移動した場合に発動できる | |||
「ヴァリアンツの巫女—東雲」 | デッキから「ヴァリアンツ」魔法カード1枚を手札に加える | デッキから「ヴァリアンツ」モンスターカード1枚を手札に加える | ||
「ヴァリアンツの弓引—西園」 | モンスターを対象にコイントス 表:効果無効 裏:攻撃力半減 | 場のカードを対象にコイントス 表:破壊 裏:バウンス | ||
「ヴァリアンツB—バロン」 | 自分の「ヴァリアンツ」の位置を移動 | Pゾーンのカードを隣のゾーンで永続魔法扱いにする | ||
「ヴァリアンツV—ヴァイカント」 | EXデッキの「ヴァリアンツ」を魔法・罠ゾーンに置く | EXデッキの「ヴァリアンツ」をPゾーンに置く |
「ヴァリアンツ」:デッキの回し方
ここからは「ヴァリアンツ」の基本的なデッキの回し方を解説していきます。
まずは下級ヴァリアンツ共通の「Pゾーンからモンスターゾーンへの特殊召喚」を狙いますが、この際、特殊召喚先はPスケールの正面となるので、場の両端は空けておきましょう。
展開
その後は特殊召喚した「ヴァリアンツ」の起動効果と、場のモンスターの位置を動かすカードなどでサポートしつつ展開をしていきます。
位置を動かすことができれば両端を空けられるため、更に「ヴァリアンツ」を展開できるのもポイント。
初動カードとしては「ヴァリアンツの巫女—東雲」が優秀で、場に特殊召喚されている時の起動効果と、移動した時の誘発効果の2種類が「ヴァリアンツカードを手札に加える」という強力なサーチ効果を持ちます。
特に、現状「ヴァリアンツ魔法カード」を手札に加えられるカードは東雲だけなので、「ヴァリアンツ」にとっては最重要カードともいえるでしょう。
強み
「ヴァリアンツ」は、通常のPモンスターと違いPゾーンから自力で場に特殊召喚できるため通常のPデッキと違って「P召喚封じ」「スケールの上下が偏り何もできない」という状況に陥りません。
Pゾーンだけでなく魔法・罠ゾーンから正面のモンスターゾーンへ進めたり、相手モンスターを魔法・罠ゾーンに後退させたりなど、これまでの遊戯王にはない新感覚のプレイングが可能です。
普通のPデッキ以上に手数が増やせるため、そこからリンクに繋げたり後攻から捲ったりできるのが環境的な強みとなります。
複雑な動きに慣れる必要はありますが、新たな戦術を生み出せる可能性は、他のデッキにはない強み・利点といえるでしょう。
弱点
どのデッキにも当てはまりますが、特殊召喚メタやエクストラデッキメタは通常のPデッキよりも刺さりやすくなります。
また、Pゾーンからの特殊召喚は正面に限定されているので、「おジャマ」のようなモンスターゾーンを封じるカードに当たるとかなりの痛手となるでしょう。
「ジャックナイツ」や「 S-Force 」など「カードの位置を参照にする」効果やデッキも相性が悪いといえます。
現状マスターデュエルでもよく見かける「エンディミオン」対策、または「エルドリッチ」で入れられている「魔封じの芳香」も強烈に刺さることとなります。
常にモンスターや魔法・罠の位置を気にする必要があり、思わぬところでのプレイングミスも注意するべき点です。
「ヴァリアンツ」:プレイするときのポイント
「ヴァリアンツ」は打点が低く妨害手段を持たないので、最終盤面では以下を意識する必要があります。
・妨害手段はエクストラデッキの汎用モンスターで対応する
・打点はP召喚による手数で補う
メインデッキからの特殊召喚は基本的に「ヴァリアンツ」のみなので、最終盤面に辿り着く展開は「ヴァリアンツ」で行っていきます。
そのため、展開に大きく貢献する「ヴァリアンツの巫女—東雲」や「ヴァリアンツ」と相性の良いカードを効率よく使用していくことがポイントです。
「ヴァリアンツ」:相性の良いモンスターカード
「ヴァリアンツ」は他のPモンスターとシナジーが見込めるカードも多く、上級の魔法使い族というステータスもプラスにはたらきます。
以下では、相性の良いモンスターカードをいくつか紹介していきます。
「カラテ魂KURO-OBI」&「ケンドウ魂KAI-DEN」
2体ともPモンスターでスケールも9なので、メインに組み込むと「ヴァリアンツ」のモンスターはすべてP召喚が可能です。
さらにP召喚後は自身の効果で手札に戻るため、「ヴァリアンツ」を置く両端を空けられます。
特殊召喚した「ヴァリアンツ」をリリースしてモンスター効果を使うという選択肢も。
「マジシャンズ・ソウルズ」
レベル6以上の魔法使い族をデッキから墓地に送ることで自身を特殊召喚でき、「ヴァリアンツ」だと「ヴァリアンツの忍者—南月」が該当。
その後は南月を「神聖魔皇后セレーネ」で蘇生し「アクセスコード・トーカー」にも繋げられます。
また、「ヴァリアンツ」デッキでは使用後の「ポジションチェンジ」を墓地に送り1ドローできるなど無駄がありません。
「魔導獣マスターケルベロス」&「魔導獣キングジャッカル」
マスターケルベロスを効果で自壊させ、デッキからキングジャッカルをサーチ。ジャッカルのP効果で自壊、その後エクストラデッキのケルベロスを出すコンボが使えます。
2体とも効果の発動には「片方のPスケールが空いている」必要があり、「ヴァリアンツ」とは非常に相性が良く使いやすいうえ、エクストラデッキからの特殊召喚は制限されないので問題なく場に出せます。
自壊によりPゾーンを能動的に空けられるのも利点でしょう。
「エキセントリック・デーモン」
P効果・モンスター効果ともに汎用性が高いカード。
Pスケールも7のためP召喚のサポートにも向いています。
P効果は自壊によって発動するので、その点も「ヴァリアンツ」デッキと相性が良いです。
「オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン」
「ヴァリアンツの巫女—東雲」や「ヴァリアンツB—バロン」をサーチできるPモンスター。
サーチ効果はエンドフェイズと遅くなりますが、発動条件が自壊なため「ヴァリアンツ」デッキの選択肢には入るでしょう。
使う機会があるかはわかりませんが、アタッカーとして運用することも可能。
「トランスファミリア」
「ヴァリアンツB―バロン」や「ポジションチェンジ」と違い、両隣が埋まっていても動かせるのが最大の強みとなります。
下級のサイキック族でもあるので「緊急テレポート」で呼び出せるのも利点。
モンスターの位置を動かすカード
メインデッキの「ヴァリアンツ」は②のモンスター効果が「モンスターゾーンを移動した時〇〇する」ため、能動的にモンスターを動かせるカードは「ヴァリアンツ」カードでなくともデッキ投入が考えられます。
「ポジションチェンジ」
モンスターゾーンの「ヴァリアンツ」を移動させる永続魔法カード。
効果の使用は1ターンに1度だけですが、「名称ターン①」ではないため「ヴァリアンツの武者—北条」などで手札に戻したりすれば再使用が可能です。
「ヴァリアンツ」カードではありませんが、「VV~始まりの地~」でデッキサーチが可能となっています。
永続魔法なので魔法・罠ゾーンを圧迫する点は注意。
すでに紹介した「マジシャンズ・ソウル」の効果でコストにもできます。
「アスポート」
モンスターゾーンの「ヴァリアンツ」を移動させる速攻魔法カード。
使い捨てにはなりますが、相手ターンでも「ヴァリアンツ」の効果を使用できるのは「ポジションチェンジ」にはない強さとなります。
特に「ヴァリアンツの弓引-西園」や「ヴァリアンツD-デューク」は、相手ターンで使用する価値も高く奇襲性もあるので1枚は入れておいても損はないカードといえます。
「ヴァリアンツ」:テーマとしての評価は強い?弱い?
私見にはなりますが、「ヴァリアンツ」は環境入りするほどの強さはないと考えています。
けして弱いというわけでなく、むしろ展開力はPモンスターだけあってかなりの爆発力を誇ります。
しかし、妨害手段をテーマ内で用意できず、メインデッキからの特殊召喚制限もあるため構築難度は高めです。
「モンスターを縦や横に動かす」ことで効果を発揮していく新機軸のテーマでもあるので、普通のデッキ以上に覚えることが多く安定して運用するにはかなりの理解力が要される上級者向けのテーマといえるでしょう。
まとめ|効果を使いこなして勝利しよう!
以上で「ヴァリアンツ」の紹介・解説を終わります。
遊戯王に新たな戦術をもたらしたテーマですが、使いこなすにはきちんと効果を覚える必要があります。
Pデッキでもあるので展開力があり、それによる打点補強とリンク召喚などで制圧していくのが強みとなるでしょう。
反面、展開に時間がかかるので1枚1枚のカード効果の理解度は他のデッキと比べて1段階あげなくてはなりません。
総じて上級者向けのデッキといえ、特殊な効果やタクティカルな動きが好みな人におすすめのテーマといえます。
このようなテーマは「ポジションチェンジ」みたいな、過去のカードに注目が集まったりして思わぬ戦術も生まれたりします。
興味がある人は色々なカードと組み合わせて勝ちを狙ってみましょう!
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