キノコとスライム
キノコ伝説は「スライム伝説」と似ています。
上記画像は左側はスライム伝説、右側のキノコ伝説のメイン画面です。
誰が見ても分かるくらいに似ていますね(笑)
ゲームシステムやUX/UIのような分かりやすい部分だけではなく、ログインボーナス、課金誘導等、いわゆる「アウトゲーム」と呼ばれる部分も共通点が多いです。
キノコ伝説をゲーム企画開発する際、「ベンチマーク」はスライム伝説としていたことは容易に推測できます。
今回は作り手の目線でキノコ伝説とスライム伝説を深く深く比較していきます!
- 「アウトゲーム」って?ゲーム業界で使う言葉を解説
- スライム伝説は海外では大流行の放置ゲームだった!
- 課金の誘引方法等、アウトゲームの比較!
この記事は5分程度で読めます。
最後までぜひお付き合いください!
ゲーム業界で使う用語説明
インゲームとアウトゲームの違い
まず記事を読み進めるにあたり、必要な言葉、インゲームとアウトゲームの違いを簡単に説明します。
インゲームはゲーム「メイン」となる部分のことを指します。
キノコ伝説の場合、この画面のことです。
スキルを使ったり使ってバトルしてる部分や畑を耕す箱庭といった、プレイヤーにとって「見応え」があるところ…って思って良いでしょう。
反対にアウトゲームはゲームを楽しませるための「補助」のような役割を担っています。
ショップ、ログインボーナス、チュートリアル、ミッション、ショップ、パーティ編成ガチャもアウトゲームです。
- 「アウトゲーム」の作り込みがプレイヤーのモチベーションにモチベーション、収益に繋がります。
チュートリアルが丁寧だと初心者も分かりやすくてゲームから離れにくくなりますし、ショップが魅力的だとプレイヤーがお金を払ってくれるようになります。
キノコ伝説に限らず、ウマ娘、FGOなど、売れてるゲームは「インゲーム」と「アウトゲーム」どちらも優れています。
ゲーム業界のベンチマークとは?
「ベンチマーク」はゲーム業界に限らず使われる言葉です。
ゲームでも車でも食べ物でも、何かを企画や開発する時は、ライバル会社の作品を徹底的に調べて、良いところ悪いところを参考にします。
車業界だとTOYOTAとNISSAN、コンビニ業界だとセブンイレブンとファミリーマート…という感じですね(笑)
ゲームを作る際に目標となる作品、「ベンチマーク」いうものは存在します。
- ゲーム業界で他の作品を参考にする対象はゲームシステム、画面レイアウト、マーケティング手法だったり様々
- 売上がでない、人気が出ないといったマイナス部分も参考にしている
例えばですが、A3!やツイステはあんさんぶるスターズ、ヘブバンやブルーアカイブはウマ娘を開発現場では意識されたことでしょう。
売上が成功している、流行っている、特定な要素で評価されているゲームは、どこかしらのゲーム開発現場に意識されてると良いと思います。
スライム伝説は韓国大ヒットタイトル
スライム伝説はカジュアルゲームとしてとても優秀で、目標とするのに最適なゲームタイトルの1つです。
日本人にとってスライム伝説と聞いてピンと来にくいかもしれませんが「韓国」や「アメリカ」のゲーム市場では大ヒットした「放置ゲーム」です。
タイトル名 | スライム伝説 (英語表記:Legend of Slime) |
開発会社 | LoadComplete |
リリース日 | 2022年07月26日 |
基本プレイ | 無料 |
多くのユーザーにとって「スライムが可愛い!」「ゲームサクサク進んで楽しい!」という理由で流行りました。
その魅力を最大限に引き出しつつ長年アプリを継続して運営するために、考え抜いて作り込んだ「アウトゲーム」があったからだと思います。
スライム伝説は韓国開発されたゲームですが、韓国版のゲーム大賞の受賞経験もあります。
話題性も高くGoogleで調べるとスライム伝説の「制作秘話」や「マーケティング戦略」についての記事を読むことが出来ます。
なおさらキノコ伝説も企画開発段階で参考にしやすかったことでしょう。
インゲームも似ている!
停滞感がない!
キノコ伝説でも取り入れている要素の1つです。
バトルゲームでよくありますが、ステージのボス戦に挑んで負けた時、レベル上げたり、キャラクターを強くして、再挑戦しなければなりません。
「停滞感」がありますよね?
スライム伝説ではボスに負けた時でも「左から右」にずっと戦い続け進み続けます。
ボスに勝てていない状態でも戻ったり、その場で立ち止まることがないので、ゲームが進んでない、負けてるという感覚があまりないです。
箱庭要素も似ている!
スライム伝説もキノコ伝説も放置ゲームと呼ばれるジャンルです。
放置ゲームの特徴として、ユーザーも手軽に始められやすいのですが、画面に代わり映えしないので「飽きられやすい」というデメリットがあります。
そうなるとメインゲーム以外の「サブコンテンツ」も重要になってきます。
スライム伝説、キノコ伝説共にアイテムを貰えたり、ステータスを強くするための箱庭があります。
メインコンテンツを飽きさせないようにしつつ、プレイヤーに得をする要素がジワジワとに必要になってきます。
アウトゲームも似ている!
動画広告を見させる仕組み
基本無理プレイとされるゲームはガチャなどのアプリ内課金の他に、動画広告で収益を得ています。
スライム伝説は動画広告を見せる仕組みが上手く、動画広告を視聴させることへの「対価」としてプレイヤーに旨みを与えています。
スライム伝説とキノコ伝説は動画広告の配置場所がほぼ一致してます。
以下の表では両アプリで一致してる、動画広告の報酬の内容(一部)をまとめています。
報酬 | 報酬内容 |
オフライン報酬 | 貰える報酬が倍に増える |
デイリークエスト | クエストに参加出来る上限が増える |
メインゲーム | 一定時間、攻略スピードが早くなる |
無料ガチャ | ガチャの回せる上限が増える |
動画広告の内容だけでなく、視聴させる導線もユーザーのことを意識されています。
動画広告スキップの課金要素
キノコ伝説の課金要素の1つに「永続的」に「動画広告をスキップ」する機能が設けられています。
こちらの記事でも紹介されています。
実はキノコ伝説だけでなく「スライム伝説」にもあるんですよね(笑)
動画広告視聴によりで無償石やらアイテムやら報酬を貰えるのは嬉しいです。
それが毎日プレイすると、報酬は貰えるとは言え、だんだんと煩わしくなってくるので、動画広告スキップの「需要」が増え結果的に「課金欲求」となります。
キノコ伝説は永続に対し、スライム伝説の動画広告スキップは「365日」と期限が短く設定されています。
キノコ伝説、スライム伝説、どちらの方法が良いかは一概には言えません。
ただ動画広告スキップはだいぶ魅力的で目玉となる商品ですから、期限になるんでしょうね。
無料ガチャが回せる仕組み
通常のソシャゲでは無料ガチャは1日1回程ですが、スライム伝説もキノコ伝説も1日何度も何度も無料ガチャを回せます!
ガチャを回すためのチケットや無償石といった「リソース」がデイリーミッションやオフライン報酬で貰えるので、かなり貯まりやすいです。
スライム伝説がすごかった
キノコ伝説とスライム伝説の似ているポイントは以下の通りです。
- 全体的な画面UI
- メインコンテンツ
- 箱庭などのサブコンテンツ
- 動画広告などの収益方法
- 報酬の価格帯
- 課金の誘発方法
「キノコ伝説」も世界中爆発的ヒットしたタイトルなので、キノコ伝説ばかり「すごい!」とフォーカスされがちです。
「スライム伝説」は過去の実績を重ねた「もとすごい!」放置ゲームです(語彙力)
とはいえキノコはキノコでUI/UXや拡散マーケティング戦略、スライムはない良さがあるので、今後のゲーム開発現場で参考にされていくことでしょう。
ライター紹介
- 現役ゲームプランナー兼ライターをしています!
色々なゲームタイトル、ジャンルに触れていますが、本性はバカゲーマニアでポケモン廃人です!