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構築の組み方を解説!
対戦初心者はもちろん、中級者であっても、構築の組み方がよく分からないと感じている人は、少なくないはずです。
本記事では、構築を組む上での考え方やその流れを解説していきます。
また、実際に構築を作成した際の具体例も、ざっくりではありますが載せてあります。
具体例ではダブルバトルの構築を取り上げていますが、シングルとダブルで考え方自体は大きく変わらないので、参考にしていただけると幸いです。
- 事前知識として対戦環境を知っておくことは必須
- 構築で最も重要な軸となる強い動きを考える
- 構築の軸やコンセプトを満たすことができる取り巻きを探す
- 苦手や弱点を補うことができるポケモンを見つける
- ポケモンが最大限役割をこなせるように育成する
- 対戦を通してトライアンドエラーを繰り返す
この記事は5分で読み終わりますので、最後まで読んでいってくださいね!
0.対戦の環境を知る
この部分は構築を作る前段階の作業になります。
前提知識として、どんな型のどんなポケモンが多いといった情報くらいは知っておかないと、良い構築を作ることはできません。
適当なパーティでランクマッチに潜ったり、ポケモンホームの情報を確認したりして、ある程度の対戦環境を知っておくようにしましょう。
1.構築の軸を考える
実質、ここからが本格的な構築の作成作業になります。
対戦環境を踏まえた上で、使いたいと思うポケモンと、できればその動きまで想定して、構築の軸となる部分を決定します。
軸の決定は、構築作りで最も重要であると言える部分で、強い軸を見つけられるかどうかで強い構築が作れるかどうかが決まると言っても過言ではありません。
強い軸を見つけることは簡単ではありませんが、他の人の構築を参考にしたり、自分なりに試行錯誤していきながら、徐々に感覚を磨いていきましょう。
具体例
物理伝説ポケモンとして唯一いかく耐性がある「ソルガレオ」に注目し、特性と能力ランクの上昇の相性が良いと考えた。
伝説ポケモンとしては火力はおさえめであり、火力を上げる積み技も覚えないため、「弱点保険」による火力上昇を狙う構築を考えたい。
単に弱点保険を起動させるだけだと、動きとしてあまり強くないので、+αの要素も欲しい。
弱点保険の起動に付加価値をつけられそうな技として、「なげつける」と「じならし」の2つの候補が見つかる。
「カムラの実」をなげつけるのは上から決まれば強そうだが、起動役の持ち物がカムラの実固定になってしまう都合上、上から動くにはすばやさに不安がある。
また、「このゆびとまれ」や「いかりのこな」に邪魔されてしまうため難しそう。
全体技であり、相手にダメージを与えながらギミックを起動できる、じならしを起動技として使う方向で考えたい。
2.相性の良い味方を考える
次に、軸の動きや構築のコンセプトを成立させることができる相棒を考えます。
その軸の動きを成立させるために、どんな要素が必要か、軸の動きが成立した上で苦手となるのは何か。
また、そもそも軸の動きが成立しないのはどういう状況かなどを考慮して、できるだけそれらを解決できる要素を持ったポケモン達を選択しましょう。
具体例
上からじならしを扱うことができ、できればソルガレオが打点を持ちづらい、鋼タイプやガオガエンなどに打点を持てるポケモンが適任。
Sブーストする「スナノケガワ」が条件を満たせそう。
また、追い風展開をされるとギミックが発動できない可能性が高いので、追い風展開へのけん制・対策として、トリックルーム要素も入れたい。
分かりやすいトリックルーム要員であり、できるだけスペックが高く、+αの要素も持ったポケモンとして「リキキリン」を採用。
次に、トリル下でガチグマや白バドレックスの上をとれるトリルエースを探していたところ、「霊獣ラブトロス」を発見。
コータスも考えたが、水テラスした白バドレックスに打点が持てないことや、火力が天候依存である関係上、今回採用を見送った。
霊獣ラブトロスは、特性の「ぼうじん」で、取り巻きのモロバレルにも耐性が持てる点も偉い。
3.足りない要素を補える補完枠を考える
続いて、1.~2.で選択したポケモン達だけでは勝ちにくい相手が必ずいるはずなので、その部分の穴埋めができる要素を持ったポケモン達を探していきます。
その時点で足りないと感じる要素を一度書き出してみると、情報が整理されて分かりやすいのでおすすめです。
多くの構築で中々決まらず、いろんなポケモンを試しながら探していくことになるのがこの補完枠です。
具体例
ソルガレオより速い浮いているポケモンや、こだわりスカーフ・クリアチャーム・おんみつマント持ちにはギミックが通りづらい。
環境に一定数存在する上記のポケモンで、対策が別で必要となりそうなのは、化身ランドロス、スカーフイーユイ、クリアチャームコライドンあたり。
またここまでで、やはりまだソルガレオが打点を持てない鋼タイプやガオガエンのような炎タイプがきつめ。
これらに強く出られるポケモンを探したところ、水ウーラオスとパオジアンを採用することで大体解決できそう。
この2体はスペックも申し分なく、元々相性がいいとされていることもあり、補完枠はこの2体に決定。
4.役割に合わせて育成する
これまでの流れの中で考えたそのポケモンの役割を、育成によりポケモンに落とし込んでいきます。
1.~3.で考えたポケモンの役割が具体的に想定できているなら、この工程はそこまで難しくはありません。
具体的に考える要素としては、ポケモンのステータス・特性・技・テラスタイプ・持ち物の5つです。
この5つの要素を、役割を考えてできる限り最適化していきましょう。
また、1.~4.までの流れはあくまで机上論、時間をかけすぎるのは効率が悪いです。
多少粗があっても構わないので、細かい調整は5.で行うくらいの心持ちで、ここではあまり悩みすぎないようにしましょう。
具体例
コンセプト的に、ソルガレオは最低でもじならしですばやさが1段階下がった黒バドを抜けるすばやさを確保して火力もできるだけ欲しい。
ケガワはSがブーストするようにしつつ、火力もできるだけ高く保ちたい。
リキキリンはとにかく耐久がほしいのと、トリル下でソルガレオの弱点保険を上から起動できる「ふくろだたき」を試しに採用。
霊獣ラブトロスは火力が欲しいのと、打ち分けしたいので、フェアリーテラスの「いのちのたま」持ちで採用。
ウーラオスは化身ランドの上をとれるように「こだわりスカーフ」を持たせた。
パオジアンはテンプレの「きあいのタスキ」持ち。
5.実際に対戦を行いながら構築を改善していく
実際に対戦を行うことで、今まで見えていなかった問題や弱点、改善点が見えてきます。
そのため、むしろここからが構築作りの本番と言っていいです。
まずは対戦を通して、1.~4.で考えた動きが上手くいくのか、そもそも構築の軸が通用するのかなどを探っていきましょう。
この時点で、軸が強くないと感じた場合は構築を解散して、また1.の作業からやり直しです。
ただその場合でも、構築の中で強いと思った要素や弱いと感じた要素は、その後の構築作りの糧となるので決して無駄ではありません。
軸に問題を感じなかった場合は、状況を見ながら適宜2.~4.に戻り、対戦中に発覚した問題点を解決できるよう、構築を更に改善していきます。
実戦で感じた課題を解決できるように、構築のポケモンを入れ替えたり、ポケモンの技・テラスタイプ・持ち物・ステータス配分を変更するなど、試行錯誤してみましょう。
具体例
最初は、ソルガレオに地面テラバを採用していたが、テラスタルしてまで打つ場面が全くなかったため削除。
意外とメインウェポンの2つで困らなかったということもあり、代わりに対伝説で有効なワイドガードを採用した。
テラスタイプは、耐性を変えながら変わらず弱点保険を発動でき、やけど耐性も持てる炎タイプに変更。
リキキリンが「あんこくきょうだ」を耐えれば勝てたという試合が何度かあったため、いい乱数で耐えるように配分し直した。
ふくろだたきは打つ機会が少なかった上に、それで弱点保険を発動させても強い動きとは言えなかったので、無難にまもるに変更。
補完枠で対策すべきポケモンは、水ウーラオスだけで大体解決できるが、晴らされると解決にならないことが多かった。
加えて、炎テラスのクリアチャームコライドンは重いままだったので、役割の薄かったパオジアンの代わりに、「ペリッパー」を採用することにした。
まとめ
細かい違いはあれど、おそらく強者の多くがこのような流れでパーティを作っています。
最初の方は強い構築を組むのは中々難しいですが、この作業を繰り返していくうちに、徐々に強い構築が作れるようになっていくはずです。
特に実戦を通して課題点を発見し、それを解決するために自分なりに試行錯誤することは成長に不可欠な作業といえます。
構築の組み方がよく分からないという人は、是非この記事を参考に自分なりのパーティを作ってみてください。
ライター紹介
- ポケモン対戦ガチ勢の「ごっさん」です。
元々はシングル勢でしたが、SVではダブルバトルをメインにやっていて、最終2桁を複数回とっています。
対戦ガチ勢の目線から初心者にも分かりやすい記事を書いていこうと思います!