『Homesick』 光と闇の世界の考察

STEAMで遊べる脱出ゲーム『Homesick』をご紹介!


さくっと遊べる廃墟探索の謎解きゲーム。

それが今回ご紹介する『Homesick』です!

このゲームの光と闇の世界の考察をしていきたいと思います。

※後半ネタバレ有です!

※今作は英語です!

※物語終盤ホラーな表現があるので心臓の弱い方はご注意を!

今回の記事をザックリまとめると!

  • 軍艦島などの廃墟好きにはたまらない美しいビジュアル!
  • ちょっと癖のある謎解きは解けたら爽快感MAX!
  • 寂しげな雰囲気を演出する素敵なBGM!

この記事は、5分程度で読み終わりますので是非読んでいってください!

Homesickのゲーム詳細

タイトルHomesick
ジャンル謎解き/脱出ゲーム
対応機種STEAM
発売元Lucky Pause
プレイ人数1人
発売日2015年5月29日

謎のストーリー


自分は誰なのだろう?

ここはどこなのだろう?

そんな疑問から始まる本作。

一枚の紙がヒラヒラと舞い降りてきた。

その紙切れには子供の落書き。

描かれているのは子供とその親だろうか?

そして、青い花。

これが意味するものとは一体……

美しい背景


軍艦島や摩耶観光ホテルなど、廃墟がお好きな方なら気に入って頂けると思います!

美しい背景に思わず、時間を忘れて探索してしまうこと間違いなしです!

窓から差し込む日の光、室内を舞うホコリや、家具の細かな汚れ。

私はこの世界観に惚れこんで、しばらく意味もなく、ウロウロとしてましたよ。

本作は探索しているだけでも雰囲気抜群で楽しめちゃいます!

システム紹介

今作は一人称視点の謎解きゲームです。

様々な場所を調べながら、物語が進んでいきます。

今作の特徴であるのが光と闇の世界を交互に行き来しながら進むというポイント。

フラグが成立してから、ベッドに横になると、世界が入れ替わります。

そこではルールがそれぞれ異なっています。

光の世界


最初に主人公がいる世界ですね。

至って何の変哲もない世界ですが、おかしなことがチラホラ。

まず、歩く速度が遅いです。

そして、光に近づくと画面が真っ白になってしまいます。

ま、まぶしい!

それ以上は先へ進めなくなってしまうのです。

なので光をよけながら進まなければなりません。

加えて、手に取ることのできるメモなども謎の文字で書かれ、解読不可能です。

闇の世界


光の世界とは違い、今度は夜のような闇の世界となります。

不穏なBGM。

すべてがプレイヤーを不安にさせます。

周りは暗く、光の世界の時に付けたライトの部分だけが、進める個所となります。

歩く速度は速くなりますが、立ち止まってしばらくすると、足元からあふれ出す闇に取り込まれ、光の世界へ連れ戻されてしまうのでご注意を。

これだけだと悪いことだらけですが、良いこともあります。

光の世界では読めなかった文字がここでは読むことができるのです!

ここで解いた仕掛けは、光の世界にも反映されるので、先へ進むことができるというわけです。

こうして二つの世界を行き来しながら、ゲームを進めていきます。

秀逸なBGM

廃墟にピッタリのBGMたちも今作の見どころの一つですよ!

光の世界では静かなピアノの音色が心地よいです。

一見穏やかで美しいメロディーですが、どこか寂しさも感じさせる絶妙な音色。

それに比べて、闇の世界は不穏な空気感がハンパないです!

じりっと、にじみよるような、イヤーな緊張感に包まれます。

あと、無性に焦らされますね。

それでまごついて、光の世界に戻されることもしばしば。

それくらいゲームに合った音楽だと思います。

ちょっと癖のある謎解き

歩いているだけでも楽しいのですが、このゲームの醍醐味は何と言っても謎解きです。

最初は、シンプルなものが多いのですが、後半になってくると、ややこしいのが増えてきます。

私は、体育館でつまってしまいましたよ。

あれれ、ぜんぶフラグ立てたのにな~としばらく迷う羽目に。

まあ、歩くのも楽しいゲームなので苦じゃなかったですけどね。

ストーリーの考察(ネタバレ有!)

英語が読めないもので、こちらの動画を参考にしております。

どうやら、ここは油田関連の施設が作った社宅のようです。

子供部屋で油井が描かれた絵が飾ってあります。

ある日この近くの発電所で爆発事故が起き、有害物質が飛び散ってしまったようです。

それで住人達に健康被害が出てしまい、住民は皆避難したようです。

しかし、主人公だけは取り残されてしまった。

物語の終盤、主人公は自分の正体を知ります(ここがホラー表現)

もうすでに主人公は死んでいたのではないかと推測されます。

恐らく子供のころに亡くなったのでしょう。

地縛霊のように、そこに住み着き、大人になった訳です。

光と闇の世界の考察

先程触れた、健康被害というのが、『昏睡』・『日光過敏症』・『筋力低下』・『記憶喪失』・『表皮水疱症』といったもので、光の世界での主人公にあてはまるのです。

斧が持てなかったりするのですが、『筋力低下』に当てはまりますし、日光がダメな点では『日光過敏症』ですね。

光の世界は主人公が見たがっている世界だと思います。

明るい日の下で、穏やかな日々を暮らす。

しかし、ところどころ、病状の影響が出ているのかと思います。

だから制限がかかるのだと。

では、闇の世界は何なのか?

これは主人公が生きているうちに味わってしまった恐怖の世界なのではないかと思います。

燃え盛るの炎の音に、人々の声が聞こえることから、在りし日の思い出が混ざり合って、混沌とした世界となっています。

実際に、主人公は燃え盛る炎の中を逃げたのかもしれません。

人々の声は、この地にしみついた景色だったのかもしれません。

はっきりとしたことは語られておらず、人それぞれの解釈があって良いと思います。

タイトル『Homesick』の意味とは

ホームシックとは郷愁を意味します。

故郷に帰りたい。

あの、にぎやかで皆がいたあのころの景色に。

それが主人公をつきうごかしたんだと思います。

最後、闇の世界で建物の外にでようとしても出られません。

そして、鏡の前で自分の正体に気が付きます。

ああ、もう、自分はすでに死んでいるのだと。

最後、主人公は旅立ちます。

何とも言えない切ない気持ちで主人公を見守るプレイヤー。

ぜひとも、この気持ちを味わって頂きたいと思います。

さいごに

全体的に落ち着いており、派手さはありあませんがしっかりと作り込まれた作品となっております。

しっとりとしたBGMも聞く価値ありです!

ボリュームも抑え目ですが、謎解きに廃墟探索、そして感動の結末が待っていますので、ぜひオススメです!