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ドラゴンボールゲームの歴史~ファミコン編~
全世界で親しまれている『ドラゴンボール』。
その世界観をモチーフにしたゲームも、世の中に大量に発売されてきました。
今回は、30年以上も続くドラゴンボールシリーズの歴史を、ゲームという観点から眺めていきましょう!
貴方も知らないドラゴンボールの世界を見つける事が出来るはずです!
ちなみに今回の記事をザックリまとめると!
- ミリオンヒットを達成した『ドラゴンボール 神龍の謎』
難度の高さ癖の強いストーリーが味わい深い!? - FCのドラゴンボールゲーの方向性を決めた『ドラゴンボール 大魔王復活』
手持ちのカードを使うシステムは斬新で面白い! - シナリオがトップクラスに面白い『ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人』
制作スタッフのドラゴンボール愛を感じる作品
この記事は5分で読み終わりますので、最後まで読んでって下さいね!
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ドラゴンボールゲームの歴史:ファミコン編
みなさんは、ドラゴンボールのゲームがどれだけ発売されているかご存知でしょうか?
クロスオーバー作品や、アーケード、ソーシャルゲームまで含めると、なんとその数100本以上!
やはりドラゴンボールの人気は驚異的ですね!
今回は、その大量に発売されたドラゴンボールのゲームの中で「ファミコン」から発売されたゲームを紹介していきます!
それでは早速、長き蛇の道の第一歩を踏み出していきましょう。
ドラゴンボール 神龍の謎
ファミリーコンピュータ用の記念すべき第1弾作品が、この「ドラゴンボール 神龍の謎」です。
売上本数は、125万以上販売されミリオンヒット。
この売上本数は2015年に発売された「ドラゴンボール ゼノバース」が発売されるまで、長らくドラゴンボール関係のゲームソフトとしては最も売れたソフトとして君臨していました。
発売日 | 1986年11月27日 |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
ゲームバランスの不安定さ
それほどまでに売れたのですから、さぞ面白いかと言われると…
残念ながらそうとも言えません。
クソゲーという部類とまではいかないですが、ゲームバランスの不安定さは無視出来ないものでした。
おなかをすかせる悟空
本作はアクションゲームであり、シンプルな操作で悟空を動かし敵を倒し進んでいくものなのですが…
敵を倒して手に入るアイテムはランダムです。
回復アイテムや悟空を強化する事が出来るアイテムまで、全てランダムです。
さらに!今作の悟空は非常にお腹を空かせるのが早く、ご飯を食べないとこれまた体力が減っていきます。
そうして、もたもたしている間に体力が尽きてゲームオーバー。
この様にやり込んでいるプレイヤーですら運が悪ければあっという間にクリア不可能な状況に陥ってしまいます。
強敵すぎるボス
また、ステージに現れるボスも強敵揃いです。
ヤムチャの「狼牙風風拳(ろうがふうふうけん)」は直撃してしまうと、かなりの体力を削られてしまったり…
兎人参化(トニンジンカ)に至っては、ボスに触ると原作通り人参になってしまうので即ゲームオーバー。
知らないと、まず勝てないボスが非常に多かったのも、このゲームの難易度の高さに拍車をかけています。
クセのあるオリジナルストーリー
そして極めつけは、「そんなのあり?」という感じのオリジナル展開で繰り広げられるストーリーでしょう。
開発時期には、まだ天下一武道会が終わったかどうかの時期の為、仕方ない部分は確かにあります。
それでも、天下一武道会の様に強敵と戦う大会が「カンフー大会」と銘打たれていたり、最後には宇宙へ飛んで行ったり…
繰り返しますが、開発当時はまだ、天下一武道会が初めて登場した時期です。
原作で見るサイヤ人襲来もなければ、ナメック星の話も遠い未来の話です。
ドラゴンボール 神龍の謎 のまとめ
この様に、色んな面が組み合わさり合体することで大きな謎を呼んだ作品。
それが「ドラゴンボール 神龍の謎」というゲームでした。
なお、難易度の高さはともかくとして、クリアが不可能というレベルではありません。
操作感は、この時期のファミコンソフトと考えた場合、十分に遊べるものです。
ボスに関しても、初見での突破が困難なだけで、パターンを理解すれば倒す事が可能です。
アイテム運に左右されますが、何度もプレイする事でクリアは可能な難易度の為、クソゲーの烙印は押されませんでした。
ドラゴンボール 大魔王復活
第2弾は、この「ドラゴンボール 大魔王復活」です。
このゲームが、ファミコンで発売されたドラゴンボールシリーズの、ゲームの方向性を決めたと言って過言ではないでしょう。
まず前作の「ドラゴンボール 神龍の謎」はアクションゲームでしたが、本作ではアドベンチャーRPGとなりました。
コマンドを選択し、物語を進めていく「アドベンチャーパート」。
敵とのバトルでは、手持ちのカードを使用し敵を倒し、経験値を得る「RPGパート」。
この2つのパートを行き来しながら、ゲームを進めていきます。
発売日 | 1988年8月12日 |
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
大魔王復活の魅力であるカードバトル!
本作のポイントは、間違いなく直感的にプレイできる敵とのバトルシステムです。
カードを何枚出すか決め、カードを出す順番を決定します。
これだけで戦闘が進行します。
勝敗は、互いに出したカードを比べ、カード上部にある星の数が多い方が攻撃権を得ます。
攻撃手段は、真ん中に書いてる漢字によって変化し、「必」であればドラゴンボール特有の必殺技が炸裂します。
その演出も、当時にすれば非常に大迫力で、誰もが悟空の格好良さを追体験出来るようになりました。
この、誰でも気軽にプレイ出来る本作の「バトルルール」と「テンポの良さ」は、この後の作品にも受け継がれていきます。
前作に比べるとクリアしやすい
また難易度ですが、ジャンルによる違いはありますが、前作の「ドラゴンボール 神龍の謎」に比べればクリア難易度は低かったと言えます。
RPGの要素があるため、バトルに勝てば勝つほど悟空の強さが上がっていくからです。
カードの運が悪くとも、十分に鍛えられた悟空であれば、相手から受けるダメージを抑える事が可能でしょう。
しかし存在する問題点…
ここまで見れば出来のいい作品の様にも見えますが、残念ながら問題点が存在します。
それは、ADVパートにあります。
ADVパートでは、悟空の行動をいくつかの選択肢を選び決定する場面がありますが…
1つ選択肢を間違えるだけで即ゲームオーバーになってしまう場面が多々あります。
しかも、わかりやすい死亡フラグであれば簡単に回避できますが、中には「その選択肢が外れなの?!」と思うものもいくつもあったりします…。
また、今作のコンテニューはパスワード式の為、ゲームオーバーの度にパスワードを入力しなければいけません。
ドラゴンボール 大魔王復活 まとめ
この様に全て手放しに褒められる作品ではなかった本作。
ですが、後のドラゴンボールのゲームシリーズの基礎を作ったという点は疑いようはありません。
ドラゴンボール3 悟空伝
ファミコン第3弾として登場した本作。
こちらの作品は、2003年にワンダースワンカラー専用ソフトとしてリメイクされています。(タイトルは「ドラゴンボール」)
ゲームの基本システムは前作「ドラゴンボール 大魔王復活」と変わりません。
その変わり前作にあった、ADVパートでの理不尽な選択ミスでのゲームオーバーはなくなりました。
発売日 | 1989年10月27日 |
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
追加された成長システムの問題点
変わりに、本作では成長システムが搭載されました。
レベルアップ時にポイントを獲得し、4つの能力から自由にポイントを振り分けて、自分の好きな悟空に育てる事が出来ます。
最も、それだけを聞けば良い点なのですが、このポイント割振りには大きな問題があります。
説明書に「4つの要素をそれぞれ振り分けていくと強くなる」とありますが、実際は適当に振り分けると確実に痛い目に合います。
例として、スピードに振り分けないと雑魚戦で詰まりやすくなり、かと言ってスピードに振り分け過ぎるとボスで詰まります。
別の例としては、タフネスに振り分けすぎると、敵も固くなってダメージが通らないなども…。
この様に、成長システムを熟知していないとクリアは困難です。
悟空が弱い
また、本作の序盤の悟空はとてつもなく弱いです。
それこそ拳銃に撃たれると簡単に死にます。
原作では拳銃に撃たれても平気だったのに…。
ドラゴンボール3 悟空伝 まとめ
この様に問題点はいくつかありますが、それ以外の面は概ね前作の悪い点を改善しています。
またストーリーも原作の少年時代から青年・マジュニア編までを描いており、ボリュームとしては十分です。
さらには隠し要素で、ラディッツやアラレちゃんともバトルが出来るという点も、ファンには嬉しいサプライズでしょう。
以上の事から、正当に進化したドラゴンボールのファミコンゲームとして、本作は評価されています。
このタイトルを、今でもドラゴンボールシリーズにおけるゲームの代表作の1つとして上げる人もいる程です。
ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人
ファミコンとしては4作品目、ドラゴンボールZを題材としたものでは初のファミコンタイトル。
それがこの「ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人」です。
ストーリーは、ラディッツの襲来から、ベジータ編の終わりまでを描いています。
ただし、途中で劇場版の「ガーリックJr編」も混ざっています。
しかし、その流れが自然な為、シナリオの面ではトップクラスに面白いと言われています。
発売日 | 1990年10月27日 |
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
パワーアップした戦闘
戦闘システムは、前作「ドラゴンボール3 悟空伝」の基本を引き継ぎつつ、更にパワーアップしました。
中でも、画面を所狭しと動き回るZ戦士達の描写は大迫力!
このアニメーションは、他のファミコンソフトと見比べてみても間違いなくトップクラスです。
制作スタッフのドラゴンボール愛を感じる
さらに、細かな原作再現も、ファンには嬉しいポイントでした。
悟飯の流派が「魔」に設定されていたり、大猿をクリリンに気円斬などで尻尾を斬る事で、大猿の変身を解いたり。
いくつもの原作再現ポイントが今作では仕掛けられており、製作スタッフのドラゴンボール愛を感じる事が出来ます。
ファミコンソフト初のメモリバックアップを搭載!
そして、この作品からメモリバックアップを搭載されました。
これは、全てのファミコンソフトでも初の試みです。
当時は、バッテリーバックアップでのセーブデータ保存が主流でしたが、このセーブ形式だとソフト内のバッテリーが切れてしまうとセーブデータが消えてしまっていました。
しかし今作では、ROMと呼ばれるものに直接セーブデータを書き込む事で、バッテリーとは全く関係ない場所に保存する事が出来るようになりました。
この技術によって、セーブデータを半永久的に保存する事が出来るようになり、ある時突然データが消えて最初からプレイしないといけないという憂き目に合う事が大幅に減ったのです。
戦闘面でバランスの悪さも
一方で、戦闘面のバランスなどは悪い面も多くあります。
特に、今作ではチャオズがとてつもなく強いです。
どれだけ強いかと言えば、超能力を使うだけでどんな敵も金縛りに出来ます。
相手がベジータでも関係なく、全ての敵を金縛りに出来ます。
しかも必中です。
とりあえずチャオズが金縛りを使い続け、他のZ戦士が殴りに行けばどの相手でも必ず勝てます。
また大迫力の戦闘シーンではありますが、雑魚戦でも同じ戦闘シーンを見せられ続ける為、テンポの良さは失われてしまいました。
複数の敵に攻撃出来る手段があれば短縮されますが、今作ではその様なものもなく、拍車をかけています。
他にも問題点が…
他にも、レベリングが単調ですぐ飽きやすい、序盤のZ戦士は貧弱ですぐ死んでしまう。
死んでしまうと、イベント以外では復活できないなどなど…。
難易度のバランスに関しては、かなり両極端なゲームと言えます。
ですが、その荒っぽさもまた本作の魅力かもしれません。
ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!
ファミコンでの作品は、これで5作品目となる「ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!」。
タイトルで想像できるように、この作品は原作のナメック星編をモチーフとして製作されました。
ただし、原作とは異なっている点もあり、その前のサイヤ人編では、ピッコロしか死んでいない設定です。
その為、「ヤムチャ」や「天津飯」などが最初から登場していたりします。
発売日 | 1991年8月10日 |
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
ゲームシステム
ゲームシステムは、伝統のカードバトルシステムを継承。
しかし本作は、通常攻撃以外にも全体攻撃や、強力な攻撃を与える手段が増え、選択の幅が広がったのが特徴です。
また必殺技も、Z戦士ごとに特徴付けがされ、よりキャラクターの個性が出るようになりました。
戦闘不能のありがたさ
さらに今作は、体力が0になっても死亡にはならず、戦闘不能というステータスに変更されました。
Z戦士は体力を最大まで回復させる事で復帰する事が出来る為、強力な攻撃を受けて即死してしまい、二度とそのZ戦士が使えないという事はなくなりました。
そのほかにも、無限に使える回復手段も用意された為、前作の様な理不尽な詰みポイントは減りました。
展開するサイドストーリー
また、サイドストーリーが展開されるのも本作の特徴です。
特に面白い点は、悟空の父であるバーダックが、滅ぼしたカナッセ星を悟空本人が解法するストーリーでしょう。
バーダックは、他の者から見てどういう存在だったのか、カナッセ星の住民から話を聞く悟空。
アニメ版ではカナッセ星人は完全に滅ぼされているので、この様なIfストーリーが見れるのも魅力でした。
やはり気になるゲームバランス
一方で、本作もバランスは良いとは言えません。
制作陣側も、バランスの悪さは認識しているようで、前作での悪い点は着実に修正されてはいます。
最序盤でのZ戦士の貧弱さは、本作でも健在です!
しかも、敵の強さの上がり方も緩やかではなく、ある場所を境目にして一気に跳ね上がります。
油断すると簡単に全滅したり、下手をすると詰んでしまう場所も存在します。
ある意味原作再現?
そして、悟空が到着し合流すると、今度は一気にヌルゲーと化します。
ある意味原作再現とも言えますが、悟空は大体の敵を必殺技1つで吹き飛ばします。
条件が揃っていれば、辛うじてフリーザは耐えきれる程度の破壊力です。
これまで苦戦していた敵を、簡単になぎ倒す快感はありますが、最後までこの調子なので緊張感は一気になくなります。
中途半端なところで終わるストーリー
さらに重要な点は、本作はなんと原作もアニメもナメック星が完結していない状態で発売された事です。
その為、本作はフリーザに元気玉を食らわせる場所でストーリーが終わってしまうのです。
つまり、本作で超サイヤ人になった悟空を使って遊ぶ事は出来ません。
ドラゴンボールZII 激神フリーザ!! まとめ
この様に、非常に惜しい作品となってしまった本作。
しかし着実な進歩は見られており、次回作こそ理想のドラゴンボールのゲームが遊べると期待した人は多かったでしょう。
ですが…。つづく。
ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間
「ドラゴンボールZ」を題材とした作品では、ファミコンで3作品目。
(この前にスーパーファミコンで「ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説」が発売されている為、ドラゴンボールZを題材にしたソフトは合計すると本作が4作品目にあたります。)
トータルで見れば6作品目。
それが「ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間」です。
発売日 | 1992年8月7日 |
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
本作のストーリー
シナリオは、前作「ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!」を引き継ぐ様な形でスタートし、その続きとなる人造人間編を描いています。
また、クウラ軍とも戦うシナリオも存在しています。
仕様変更された戦闘システム
戦闘システムは、本作も変わらずカードバトルシステムです。
しかし、仕様は大きく変更され、必殺技はカードを使わなくても使用出来るようになりました。
また、前衛と後衛の概念が今作で初登場し、後衛にいるZ戦士はサポート技能を使い戦闘を手助けしてくれるようになりました。
さらに「ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人」から続いていた、冗長なバトルシーンも改善されました。
描写スピードが格段に上がり、心地よい効果音も相まって、アニメ特有の格好良いバトルがゲーム上でも再現されるようになった点は高評価を得ました。
しかし運要素が強くなった戦闘
しかし、今まで存在していたお助けカードが廃止されてしまった為、戦闘の博打性は跳ね上がってしまいました。
カード運が悪くとも、お助けカードを使用する事で、窮地を脱するという事が出来ないので、弱いカードを出さざるを得ない事が多く発生します。
また、必殺技を使うには「気を練る」というコマンドを経由しなければならず、その間は無防備の為、気を練っている間に敵に殴られて死んでしまうといった事も。
その結果、普通に殴り続けていた方が簡単に勝ててしまうという事も今作ではよくあります。
今作でも問題を抱えたエンディング
さらに大問題だったのが、打ち切りエンドの様なエンディングです。
前作の「ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!」と同様で、発売当時アニメも原作も人造人間編は完結していませんでした。
その結果、本作で描かれるのは、フリーザ対超サイヤ人になった悟空との戦いから、セルとの初遭遇シーンまでです。
あまりにも範囲が狭かった為、ボリューム自体も少なくなってしまいました。
「果たして彼らはセルを倒せるだろうか!?おわり」や、悟空の「こんどは オラが やる!」などの迷台詞が生まれたのもこの作品です。
ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間 まとめ
もし、もう少し発売時期を遅らせ、原作の人造人間編が終わった後に、改めてシステムを熟考した上で発売されていれば…。
「ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間」はそんな惜しい作品だったと言えるでしょう。
ドラゴンボールZ 激闘天下一武道会
ファミコンとして7作品目となる「ドラゴンボールZ 激闘天下一武道会」。
この作品は今まで紹介してきた作品とは趣が全く異なる作品です。
発売日 | 1992年12月29日 |
ジャンル | 対戦アクション |
使用するのは「データック」!
その一番大きな違いは、データックと呼ばれる周辺機器を使用した作品という事です。
データックとは、バーコードを読み込む事でデータを読み込む機械です。
バーコードバトラーなど、当時はバーコードを使ったゲームが流行した時代でした。
この作品も、その波に乗ろうとしたものです。
どうやって遊ぶのか?
ゲームジャンルとしては、アクション対戦ゲームになります。
最初に、自分が操作するキャラクターを、データックに読み込ませて登録します。
読み込むデータは、ソフトに付属しているカードはもちろんですが、自分の身の回りにある商品についているバーコードを読み込ませる事でも登録できます。
その場合、キャラクターや能力値は、読み込ませるまで一切わかりません。
とてつもなく弱い悟空が出てくるかもしれないですし、最強のヤムチャが登場する可能性もあります。
この様に、どんなデータが出てくるかわからないのが、このゲームの一番の面白いポイントでしょう。
戦闘システム
データを登録したら、後は対戦です。
操作はシンプルで、ボタン1つでパンチやキックが出せます。
ABボタンを同時押しすれば、必殺技も放つ事が出来ます。
そうして相手を攻撃し、先にHPを削れば勝利となります。
モードはCPUと戦うモードと、2人で対戦するモードが主になります。
基本的に対戦にのみ焦点を当てたゲームです。
戦闘力はバーコード
なお、バランスはとてつもなく悪いです。
強いバーコードデータを持っているかで、大半の勝負は決まってしまう為です。
その為、最初のバーコードデータの読み込みの時点で、勝負の大半は決していると言っても過言ではありません。
しかし、同じステータス程度の対戦であれば、それなりに対戦出来るものでもありました。
そして、1対1という対戦形式に目をつけた結果、この作品が発売された約1年後に、スーパーファミコンからあの作品を生み出す事になりますが、それは別のお話です。
ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画
ファミコンとしては8作品目、そしてこの作品を持ってドラゴンボールシリーズのファミコン作品は最後を迎える事になりました。
タイトルにもあるように、本作のストーリーは外伝という事で、全てがゲームオリジナルの展開で進んでいきます。
その為、あまりにも変な展開になる事もなく、「ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!」や「ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間」で発生した打ち切り展開もありません。
しっかり、この作品内だけで物語が始まり展開し、決着までしっかり描ききっています。
発売日 | 1993年8月6日 |
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
バランスが良くなった作品
また、キャラクターのバランスも良好になりました。
システムは、伝統と信頼のカードシステムですが、必殺技の使用方法が、カードの組み合わせによって発動するものに変わりました。
その為…
ステータスは高いがカードの組み合わせを作るのが難しく、必殺技が使いづらいキャラクター
ステータスは低めだが、カードの組み合わせを作るのが簡単で、必殺技は打ちやすいキャラクター
などなど、キャラごとに個性が出ています。
使用出来るキャラクターによって、それぞれ得手不得手がある為、状況に応じて仲間の動かし方を考える事が出来るようになりました。
薄れたRPG要素
しかし、本作でのRPG要素は薄くなってしまいました。
成長要素がHPしかなく、かつ戦闘で伸びるわけではなく、イベントでの上昇でしかない為、雑魚を倒して経験を積む意味が一切なくなりました。
そのため雑魚戦は、どのカードを組み合わせれば必殺技が出るか?という実験台でしかなく、組み合わせを覚えた後半では、ほぼ無意味な存在になります。
(とは言っても雑魚を倒せばお助けカードが貰える為、ある程度倒さないとラスボス戦で苦戦するのですが…)
ベジータの扱い
また、ベジータの扱いも難しいものです。
ベジータは、一切操作を受け付けず自動で行動する為、使い勝手が非常に悪いです。
一応完全に自動というのもあり、ベジータ本人のスペックは相当高い為、もし手動で使えていれば大きな戦力になっていただけに残念な面でもあります。
ですが、サイヤ人の王子であるベジータが、相手の指図を受けずに行動するというのはある意味らしいとも言えますね。
本作を持って、8作品に及ぶドラゴンボールのファミコンソフトもその歴史を閉じ、新たな世代へと受け継がれていきます。
まとめ
ファミコン時代は、アニメも原作も連載真っ最中だった為、ストーリーの製作には四苦八苦していたものが多くありました。
その中でも…映画版のシナリオを挟んだり、あるいはオリジナルストーリーを製作したりと、制作陣の苦労が見て取れる時代でした。
また、この当時は、好き勝手にZ戦士達を動かせるという事は、性能上難しかったのもあり、演出を強化する事で格好良さを追求した時代でもありました。
バランスや内容も荒削りなものが多かったですが、それもこの時代のゲームらしさであり破天荒なドラゴンボールの世界観にもマッチしていたのかもしれませんね。
次回は「カカロットォ」の声を何度も聞くチャレンジで有名な、あの本体で発売されたゲームの紹介予定です。
お楽しみに!
ライター紹介
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