超人気シリーズFF 第一作は社運をかけた作品だった。

ファイナルファンタジーとは?

現在、ナンバリングタイトル15作と多数の派生作品を世界に出す、有名な作品ですが、初期は倒産寸前で、まさに排水の陣でした。

傾きかけたゲーム会社が、世界中で多くのユーザーを獲得し、どの様に RPG の頂点に到達したのか、紹介したいと思います。

  1. 倒産寸前から、大人気シリーズを開発
  2. 世界へのグローバルな展開、新生 FF
  3. 未だに最高傑作! FFⅩ の光と影
  4. 悲劇、FF 生みの親、坂口氏の退社
  5. 未完の大作、 FFⅩⅤ
  6. 今後の FF の考察

記事の内容は7~8分位の内容ですので、是非、お付き合いください。

1 スクエアは倒産寸前だった。

今でこそ世界のスクエアですが、実はスクエアという会社は、鳴かず飛ばずの傾きかけたゲーム会社でした。

今作が最後なのではないか?そんな思いで開発者達は、すべての技術の粋を結集して製作したのが、ファミリーコンピュータで発売したファイナルファンタジー( FF )でした。

初期のコンセプトは「今までに無いハイクオリティなグラフィックを提供する」で、確実に歴代ナンバリングタイトルに影響を与えてきました。

創世記の始まり

特に FFⅡ 以降の躍進はすさまじく、ドット絵では表現か難しい波の揺らぎや、飛空艇に影を落とす等、ファミリーコンピュータでは考えられなかった、高度な映像技術を展開しました。

この、美麗なグラフィックは FF の アイデンティティ として受け継がれています。

他にも、壮大な世界観、アクティブ、タイムバトル、システム(ATB)、魅力的なキャラクターが、作品を経ることでパワーアップしていき、ハイクオリティ 作品として注目を集めました。

ですが、このシリーズは、まだまだ、潜在能力を秘めた作品であり、今後、世界的に注目を集める超人気シリーズとなるのでした。

2 黄金期の始まり、累計出荷本数1200万本の新生 FF

FF シリーズにとって、歴史的な作品の1つとなったのが、FFⅦ です。

今までは国内で注目されていましたが、ここからついに世界から注目されることになります。

ハードウェアがプレイステーションに移行し、表現の幅が広がりましたが、当時、スクエアでは、3D 技術者が居なかった為、外部からエンジンを雇い、ドット絵から、3D ポリゴンに移行にチャレンジが始まります。

新たな挑戦

背景は2D 戦闘シーンとキャラクターを3D 化に成功し、シームレスな映像シーンを挿入された、まるで映画とゲームを融合た作品が完成されました。

当時、国内を飛び終えて、全世界で1200万本の売り上げる、驚異的な記録を達成しました。

映像技術への思い

これだけでも凄いことなんですが、坂口氏は、 その当時の海外の映画のハイクオリティな映像技術を観て、思うところがあったようです。

「スクエアの映像技術はまだ一番ではない」

それは、FF の根幹に関わる部分でした。

この時から FF の映画製作という新たな映像技術への挑戦が始まりました。

3 最大の評価と、後の最大の壁となった FFⅩ

シリーズ初のほぼ3D グラフィック化に成功した作品です。

フルグラフィック化は珍しいくはありませんでしたが、FFⅦ からわずか4年でフルグラフィック化を成功させたのは、当時のスクエアという会社の勢いの強さを感じます。

また、映像は実写と見間違う程、美麗であり、本当に生きている様なキャラクターや、更に秀逸なストーリー展開で、ゲームの世界に引き込まれたユーザーも多くいるのではないでしょうか。

キャラクターのフルボイス化

今でこそ当たり前ですが、キャラクター1人1人に声優を割り当て、会話や、戦闘、ムービーシーンで喋るという技術を達成しました。

ストーリーは、主人公とプレイヤーが同じ目線で始まるので、感情が入りやすく、多くのプレイヤーが感動したのではないでしょうか。

今作で、FFを一段上質な作品に押し上げた作品ですが、今後のFFシリーズは大きな期待と、FFⅩという、偉大なタイトルと比較される事となります。

4 転換期、FF の産みの親、坂口氏、スクエア退社

順風満帆に思われたFFシリーズでしたが、ここで大きな転換点となりました。

驚愕の赤字

2001年度、世界初のフル3DCG 映画を完成させましたが、製作費、約137億円に対して、興行収入10億円と、会社が傾くほどの大赤字を出してしまいました。

この結果、坂口氏は責任を取り、スクエア退社となり、今後の FF は産みの親の坂口氏を失いながらも、FF とは何か?を追求して行く、茨の道にはいっていくのです。

FF は、常に美麗なグラフィック、シームレスなムービーで他のゲームの追随を許しませんでした。

しかし、それらは次第に当たり前の要素となり、高グラフィックなゲームも多数開発され、特別なアイデンティティではなくなりました。

FF衰退期?過去作を超える難しさ

FFⅩⅡ はもともとオンライン MMO RPG として製作されましたが、方向性を変え、通常の RPG 作品となりました。

その為、シームレスな戦闘を可能にしましたが、当時は前衛的過ぎると、賛否両論の評価になってしまいました。

ストーリーも MMO 主軸のストーリー展開からの方向転換だった為、「主人公の存在が空気のようだ」との批判も多く、多くのユーザーを満足させるには至らなかったといえます。

しかし、後に再評価された作品であり、PS4 でリメイクされ、100万本を売り上げる結果を出した作品でもあります。

完成度は高い、しかし、批判された FFⅩⅢ

FFⅩⅢ は会話のテンポもよく、シームレスに入るムービーシーンが美麗で、BGM も素晴らしい、PS3の性能を最大限に引き出した、一本の映画の様な作品でした。

戦闘システム新しくなり、戦闘中にロールを変更することで、キャラクターの役割を変えて戦う、高度なアクティブタイムバトルを採用しました。

それは開発陣が出した「FF とは何か?」の回答の1つだったのかもしれません。

戦闘、音楽、映像は一級との評価が多くありました。

しかし、ストーリーは評価されませんでした。

理由は、最初から専門用語が多すぎる事と、説明不足が原因としてあります。

会話のテンポがよく、カッコよく演出できているが、ユーザーの理解の範囲を大きく超えてしまい、何が起きているのかわからずゲームを進めた方も多いと思います。

探索要素の少なさ

また、探索や町での交流等の従来の RPG では当たり前にあった冒険要素がほとんど無かった為、ユーザーの期待していた作品とは違うゲームとなりました。

実は、FFⅩⅢ は壮大な神々のストーリーで、大きなバックボーンがあり、奥の 深い内容でしたが、解説がないと、理解がほぼ不可能な結果になってしまいました。

FFⅩⅢ のテーマが「奇跡」でした!と言っても、ピンとくる方はあまりいないかもしれません。

5 最大の期待を背負い、酷評を受けた FFⅩⅤ

FF は大作主義となり、トリプル A タイトルを目指すようになりました。

それは FF ブランドを高めるためであり、かつての高い頂を超える挑戦でもありました。

そして、2016年、いよいよ FF 初のオープンワールド作品、FFⅩⅤ が発売されました。

その開発期間、10年。

期待された未完の作品

世界中のユーザーが待ち望んだ作品が世に放たれましたが、 FF の黒歴史と認識されている方もいるのではないかと思います。

取り立たされるのは、ゲーム後半におけるストーリー描写不足やマップの作りこみが出来ていない等が指摘されます。

オープンワールドと FF の相性は?

何故、このような事になってしまったのか?

FF は壮大なストーリーの為、過去作品も世界規模の内容が多いです。

オープンワールドは1部の地域規模のストーリーを表現するには最適ですが、FF の様な世界規模のストーリーとは相性が悪かったのではないでしょうか。

そして、FFⅩⅤ のゲームデータ容量は50Gです。

つまり、ブルーレイディスクの限界の容量でした。

本来、描写したかったシーンや、マップ等を大幅に削減せざるを得ない状況になったのではないかと思っております。

その為、開発陣営の表現したかった内容を、存分に出せなかったのでは?と個人的に考えてます。

この時にPS5が世に出ていたら、違う結果になっていたのではないでしょうか。

その後の対応は?

しかし、この当時のユーザーへの対応は、DLC でストーリーの補完や、ロイヤルエディションの途中で開発中止等、決して紳士的な対応とは言えず、FF ブランドを傷つけてしまう結果となりました。

6 今後のFF

FF の最大の長所でありアイデンティティは美麗なグラフィックや繊細な描写のは明白です。

それによって、キャラクターの魅力やムービーの迫力で生み出されるストーリーの没入感が最大の長所ではないでしょうか。

これらは、作品が愛される為に必要な部分です。

しかし、キャラクターの魅力や映画の様なムービーに頼ってしまっている部分が多いのではないでしょうか。

変化する RPG への評価

FF キャラクターは他のゲームと比べて、群を抜いて魅力的です。

現代のRPGはキャラクターが可愛い事、映像が綺麗であることが最大の長所では評価されなくなってます。

現在の FF は他に追求すべき時が来たのではないか?という疑問です。

ファミリーコンピュータ時代から、何よりグラフィックに力を入れて、当時の最新ハードウェアの限界に挑戦してきた努力があり、 FFⅦ で大成功を収めました。

このアイデンティティが現在まで受け継がれていることは間違いありません。

ですが、現在のゲームの独自性を得られるか、という点です。

美麗なグラフィックは特別ではない。

映像が一番のアイデンティティにすることが、ゲームの独自性に繋がる時代は終わりました。

FF はシリーズを経て、ハードウェアの限界に挑戦し、確実に新しいスタイルを生み出す事ができるコンテンツです。

それが出来るのが FF ブランドではないでしょうか。

確かに低迷期といわれる時代もありました。

しかし、それは、次なる黄金期への積み重ねになるのではないでしょうか。

ナンバリングタイトルが15作もある作品は世界に例がありません。

この積み重ねと、常に限界へと挑戦する制作陣に期待し、今後の作品を楽しみに待ちます。

長文失礼しました。