【原神】魔神任務第4章のあらすじ!!水神は変えられない運命にどのように対峙したのか!?

先代から文字通り「すべて」を引き継いだ水神の物語

みなさんこんにちは、横島先生と申します。

本日は、全世界を感動の渦に巻き込んだ魔神任務第4章について解説したいと思います。

みなさんが理解しやすいようにかみ砕いた説明を心がけるため、細かい部分は省いたり誤魔化したりしますので、あらかじめご了承ください。

また、魔神任務第4章のネタバレを大いに含みますので、魔神任務第4章第5幕を未クリアの方には推奨できない記事となっております。

ご注意ください。

ではさっそく、詳細を見ていきましょう。

  1. テイワットの世界観を簡単に説明します
  2. 定められた運命について説明します
  3. 最後の予見に対するフォカロルスの対策を詳細に説明します

この記事は5分程度で読み終わりますので、さいごまでお付き合いいただければ幸いです。

テイワットは「作られた世界」

まず大前提として抑えておかないといけないのが「テイワットは天理によって作られた世界」という点です。

作った理由は一切わかりませんが遠い過去から遠い未来に渡って決められた運命を辿る世界となっております。

「ん?そんな描写、作中にあった?」

と感じる方もいらっしゃると思いますが、みなさんもご存知の以下の2つの存在がテイワットが作られた世界であることを物語っております。

① 星占術

② 世界樹

モナを代表とする星占術師は「星空を読む」ことによって未来を予見します。

つまり、星空には「テイワットの未来」が記されていることとなります。

放浪者(散兵・スカラマシュ)もかつて「作られた星空」という表現を使っておりました。

一方、魔神任務第3章をクリアした皆さんはご存知と思われますが、世界樹には「テイワットの過去」が記されています。

つまり、

「未来は星空に、過去は世界樹に記されている」⇒「過去から未来まですべてが定められている」⇒「テイワットは作られた世界」

ということになります。

天理は簒奪者

遥か昔、テイワットは「元素龍」が支配する世界でしたが、異世界からやってきた「天理」によって世界の乗っ取られてしまいます。

天理は元素龍が力の一部を奪い取り、配下である俗世の七執政(七神)に与えます。

その後、テイワットは天理が定めた運命どおりに時を刻む世界となります。

ファデュイ(および氷の女皇)は作られた運命に抗う集団

余談にはなりますが、みなさまの原神ライフがもっと面白くなるように、ファデュイの目的にも触れておきたいと思います。

第4章で登場したファデュイの執行官「召使(お父様)」によって、ファデュイおよび氷の女皇の目的が大分ハッキリしてきました。

召使の目的は「予言の回避」でした。

予言とは「天理が定めた未来」のことであり、予言を回避するということは作られた運命に抗うということを指しています。

つまり、ファデュイとは作られた運命に従うことに不満や危険を感じている組織であると考えられます。

それを裏付けるように、執行官の何人かは作られた運命に対して明確な不満を持っています。

・淑女(シニョーラ):恋人を魔物との戦いで失った。

・散兵(スカラマシュ):親に捨てられ、信じる人々に裏切られた(と思っていた)。

・博士(ドットーレ):学会を追放された。

・召使(アルレッキーノ):故郷が水に沈む運命を告げられた。

彼ら(彼女ら)は「不幸な運命」に対してではなく「何者かに作られた運命で不幸を強いられたこと」に対して憤りを感じているものと思われます。

天理が不在である可能性が高い

天理は世界を調停する存在として知られていますが、現在は何らかの理由で「不在」または「活動できない」状態であるものと考えられます。

ゲーム開始時点からも「岩神が後継者を定めずに引退」、「先代草神や放浪者の世界改ざん(未遂)」、「氷神の反逆的行動」など、天理の意志を蔑ろにする行為が行われています。

しかしながら、天理がそれに対して罰を与える描写は一切ありません。

魔神任務第4章の水神フォカロルスの行動(後述)も、天理が実際に監視をおこなっていれば阻止されていたはずです。

一方、先代草神や放浪者の世界改ざんは阻止され、水神フォカロルスも天理の影響を排するために策を練っていました。

これらは、以下の2点の事実を表しているものと思われます。

  • 天理は何らかの理由で「不在」または「活動できない」ため、世界で発生していることに対して能動的なアクションが取れない。
  • 星空と世界樹に刻まれた運命は作動しているため、運命から逸脱した行為は自動修正される。

魔神任務第4章は「この2点を巧妙に利用したトリック」が使用されるため、覚えておいていただければと思います。

フォンテーヌに伝えられる予言

予言の内容は、第4章第5幕における結末を理解したうえで描写すると、以下のような内容となります。

① 先代の水神エゲリアが、天理の許可を得ずに「原始胎海」の力を使って、眷属である純水精霊を人間に変化させた。

② 天理は怒り、エゲリアの謝罪を受け入れず、水神およびフォンテーヌ人に変えられない破滅の運命を設定した。

③ 自分たちを救済できないことに怒った民衆が、水神を非難する(水神への罰)。

④ 民は皆原始胎海に溶け、1人残された水神が神座で涙する(フォンテーヌ人への罰)。

予言は先代の水神のエゲリアが現在の水神であるフォカロルスに伝えられたものとなります。

そして、(元を辿れば)これは天理がエゲリアに伝えたものであり、「定められた運命」であることを示しています。

「原始胎海」とはなんなのか?

説明はかなり省略いたしますが「原始胎海」とは遥か昔に人間の先祖である生命体が発生したときの元になった物質となります。

(地球生命で言うところの海水のようなものです。)

重要であるのは「人間(の祖先の生命)」は原始胎海から生まれたのに対し、元素生物は元素から生まれるという点です。

フォンテーヌ人はどうして「原始胎海」に溶けるのか?

フォンテーヌ人は、先代の水神であるエゲリアが「原始胎海」の力を使って純水精霊を人間に擬態させた存在です。

ここも説明をかなり省略いたしますが、エゲリアは水龍の力の一部分だけを使えるに過ぎず、純水精霊を完全に人間に変換することができませんでした。

そのため、フォンテーヌ人が原始胎海に触れると、体内に含まれる原始胎海と共鳴してしまい、人間の身体を維持できなくなってしまいます。

これが「水に溶ける」という表現となっております。

なお、(説明は不要とは思いますが)水龍とはヌヴィレットのことです。

純水精霊はどうして人間になりたかったのか?

純水精霊が人間になりたかった理由についても説明させていただきます。

純水精霊は演劇のような喜怒哀楽のある物語を好み、そのような感情に溢れる人間に憧れていました。

そのため、人間に生まれ変わることは純水精霊の念願であり、総意でありました。

現在の水神であるフォカロルスは、すべての罪や責任を擦り付けたエゲリアに対して文句を言っていましたが、それでも憧れである人間に変化させてくれたエゲリアに感謝していました。

ここが魔神任務4章のフォカロルスの行動を理解するために非常に重要なポイントであるため、覚えておいてください。

フォカロルスはどのように運命に抗ったのか

ここからは現在の水神であるフォカロルスが「天理が定めた変えられない運命」に対してどのように抵抗したのかについて解説いたします。

身も蓋もない説明ではございますが「シュタインズ・ゲート」というゲーム(またはアニメ)をご存知の方がいらっしゃるなら、あんな感じの結末となります。

予言の進捗状況

再掲ではありますが、予言の内容は以下のようになっています。

① 先代の水神エゲリアが、天理の許可を得ずに「原始胎海」の力を使って、眷属である純水精霊を人間に変化させた。

② 天理は怒り、エゲリアの謝罪を受け入れず、水神およびフォンテーヌ人に変えられない破滅の運命を設定した。

③ 自分たちを救済できないことに怒った民衆が、水神を非難する(水神への罰)。

④ 民は皆原始胎海に溶け、1人残された水神が神座で涙する(フォンテーヌ人への罰)。

魔神任務4章が始まった段階での時系列は「②と③の間」ですが、フォカロルスやフリーナがアクションを開始したのも「②と③の間」ですので、登場人物の誰にとっても「①~②は過去」、「③~④は未来」ということになります。

フォカロルスの対策は「運命を騙す」こと

前述のように「天理は何らかの理由で能動的なアクションが取れない」という状況を利用し、フォカロルスは『定められた運命』への抵抗を始めます。

前提として、予言の「①と②」は世界樹に「③と④」は星空にすでに記述されてしまっているため、変更することができません。

(魔神任務第3章にもありますように、変更しようとしても強制的に元の姿に修正されてしまいます。)

そこでフォカロルスは、自分の人間部分である「フリーナ」と、水神部分である「フォカロルス」を分離します。

そして、フリーナには星空に記載されている予言③と④を実現させ、その間にフォカロルスがフォンテーヌの民を救うための力を蓄えることとします。

フリーナ自身は(フォカロルスに呪いによって寿命は長いものの)「ただの人間」であるため、当然フォンテーヌ人の滅びの運命を変えることができません。

そのため、いつかはフォンテーヌの民から糾弾されることは自明の理であり、予定通り予言③「自分たちを救済できないことに怒った民衆が、水神を非難する(水神への罰)」は実現されることになりました。

フォンテーヌの民を救う方法

フリーナに本来自分が受けるべき罰を肩代わりしてもらっている間、フォカロルスは着々と準備を進めます。

500年に渡る判決によって諭示裁定カーディナルによって溜められた「律償混合エネルギー」によって、水神の神座を破壊することが目的となります。

その意図はフォカロルス(水神)が持つ力(かつて天理が水龍から奪った力)を水龍(ヌヴィレット)に返すことです。

かつて先代の水神(エゲリア)が純水精霊を人間に変化させた時は(天理が奪い取った)水龍の力の一部しか使えませんでしたが、水龍が本来の力を取り戻せば純水精霊を完全に人間にすることができると考えたのです。

実際に、フォカロルスの目論見どおり、力を取り戻したヌヴィレットはフォンテーヌ人を完全な人間に変換し、原始胎海の水に溶けない存在にすることに成功します。

しかし、水神の神座を破壊することにより、フォカロルス(正確にはフォカロルスの神部分)は消滅してしまいます。

最後の予言の発動と矛盾

途中乱入してきた「原始胎海を飲み込んだ宇宙鯨」を撃破したことにより、フォンテーヌは一気に海に飲み込まれることとなります。

ここで最後の予言である「予言④」が発動します。

④ 民は皆原始胎海に溶け、1人残された水神が神座で涙する(フォンテーヌ人への罰)。

一方、さきほどのフォカロルスの対抗策をそのまま実行すると、

・水神の神座を破壊する。

・水龍が完全な力を取り戻し、フォンテーヌ人を完全な人間にする。

・フォンテーヌ人は海に沈むけど、溶けない。

というルートとなります。

しかしながら、予言の正確な内容は「人々は皆海の中に溶け、水神は自らの神座で涙を流す。そうして初めて、フォンテーヌ人の罪は洗い流される」となっております。

「人々は皆海に溶け」です。

フォカロルスの対抗策を作中の説明どおりに解釈すると、水龍がフォンテーヌ人を完全な人間にしてしまうため、人々は海に溶けないという矛盾が生じてしまいます。

巧妙に仕組まれた伏線

そこで思い出していただきたいのが、フリーナの裁判の序盤で「フリーナが人間ではないことを証明するために原始胎海の水に触れる」というシーンです(皆さん、覚えていらっしゃいますでしょうか・・・)。

ここで「薄めた原始胎海であれば、人間は瞬時には溶けない」という伏線が張られました。

その後、フォカロルスの死とともに力を取り戻したヌヴィレットが、上空まで飛びあがり大量の雨を降らせます。

これが第4章第1幕から「雨は水龍の涙」という表現(これも伏線)から始まる「伏線の総回収」となります。

フォカロルスの献身的な死を前にして、その悲しみによってヌヴィレットが大量の雨を降らせることで原始胎海を薄まり、フォンテーヌ人が溶け始めてから完全に溶けるまでの時間を稼いだのです。

そして、フォンテーヌ人が完全に溶けきる前に、ヌヴィレットが水龍の力で完全な人間に変換しました。

このことにより「人々は皆海の中に溶け」というフラグを回収し、フォンテーヌ人の罪は洗い流されることとなったのです。

非常に感動的なストーリーでした

魔神任務第4章第5幕は以上のように少々理解が難しいトリックが使用されていました。

しかし、そんなことを理解しなくても感動できる非常に素晴らしい構成のストーリーでした。

そのため、この記事の説明は蛇足のようなものなのかもしれません。

蛇足ついでに以下の点についてもご留意いただけると、楽しめる人は楽しめるかもしれません。

・結局、フォカロルスは神になってから消滅するまで、一度も表舞台に出ることは無かった。

・(人間にならなかった)純水精霊は「新しい水神に愛想を尽かしてフォンテーヌを出奔した」とされていたが、実はフリーナの指示によって世界中で予言に抗う術を探していた。

・フリーナを誘導した小屋をエピクレシス歌劇場まで運んだ方法が理解できるような理解できないような・・・。

・水龍の力を使えば原始胎海に溶けた人間(純水精霊)を復活できるのでは?

・タルタリヤの神の目が不調であった理由は解明されていない?

では、本日はここまでとさせていただきます。

ではでは。

ライター紹介

横島先生
こんにちわ、『横島先生』と申します。
工学の博士号を持つ異色のゲームライターです。
ネットゲーム歴は長く、「Diabro2」や「Age of Empire2」などの海外ゲームから入り、国産ゲームでは「FF11」を長くプレイしておりました。
現在はmihoyo社の「原神」に出会い、熱中しております。
皆様に有意義な情報をお伝えしたいと考えておりますので、何卒、よろしくお願いします。
twitterアカウント:https://twitter.com/yokoshimasensei