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ソード オブ ザ バークラントはコスパ抜群のインディーズゲーム
ゲームの値段が高いと感じるときはありますか?
面白いと思うゲームは大抵高額です。
期待に応えるゲームをつくるのはそれだけコストがかかるからなのでしょう。
ならいっそサブスク化してしまえばいい、とお思いでしょうが、ゲームはかける時間が長く次から次に消費していくものでもありません。
それに気に入ったゲームは何回もやりたいし、手元に残しておきたいでしょう。
打開策の一つがインディーズゲームですが、開発元が面白くできるノウハウを必ずしも持っているとは言い難く、クオリティは玉石混交なのです。
今回はそんな中でも、「低価格な割には面白い!」ゲームの一つ、「ソード オブ ザ バークラント」をご紹介します。
- 安かろう悪かろうではない
- やりこみ要素も魅力!
- それほど悪い点はない
- 不自由なところもウリ
この記事は3分で読めますので、よろしければ最後までご覧ください。
低価格だといって悪い理由があるわけではない
様々な要因が考えられます。
ソード オブ ザ バークラントの開発は中国の会社 O.T.K.Games が行い、家庭用ゲーム機版の開発は日本の会社 DICO が担当しています。
中国だから、というのは明確ではありませんが一般的に地域によって開発コストが異なることが価格設定に影響を与えることがあります。
インディーズゲームであることや、デジタルダウンロードのみの発売というのも価格に影響を与えている可能性があるでしょう。
また、ユーザーに手に取ってもらいたい価格設定をすることで、口コミや評判を通じての普及を図っているのかもしれません。
評価すべき5つの良い点
このゲームには良い点が大きく5つあります。
グラフィックとアクションのゲーム性、カスタマイズの自由さとマルチエンディングとやり込み要素です。
手書き風アートの良さ
残念ながらグラフィックのオリジナル性が高いとはいえません。
似ているというか、意識しているからです。
あのヴァニラウェアのゲームのグラフィックを。
二番煎じ?
あえていいましょう、「ヴァニラウェア系」であると。
そうです、ヴァニラウェアは一つのジャンルなのです。
色彩豊かで細部まで書き込まれた背景やキャラクターは、まるでイラストが動いているかのように見えます。
主人公のヴィヴィアンやボスキャラクターのグラフィックも魅力的です。
料理もヴァニラウェアに倣って、とてもおいしそうに描かれています。
眼福を味わえるのがまず良い点の一つめです。
アクションのゲーム性
二つ目の良さがスピーディで激しい戦闘です。
ヴィヴィアンは武器は剣と固定されていますが、スキルや必殺技を使ってバリエーション豊かに攻撃できます。
攻撃はいつでもキャンセルできるので、自由にアクションをつなげることができます。
敵を殴るときのヒットストップや音、敵を撃破した時の演出が気持ち良いです。
ボス戦は、敵の動きや攻撃パターンがユニークで、回避やカウンターなどのテクニックが必要になります。
難易度によっては、かなりの挑戦感があります。
カスタマイズの自由性
3つ目は、ヴィヴィアンの能力や装備を自分好みにカスタマイズできる自由性です。
スキルツリーでスキルやアビリティを習得したり、ルーンストーンで武器や防具に効果を付与したりできます。
スキルやルーンストーンは、組み合わせや順序によって効果が変わるので、色々なビルドを試すことをできます。
また、ゲーム中に手に入る素材を使って、武器や防具を生成や強化することができます。
マルチエンディング
4つ目は種類豊かなエンディングが見れることです。
このゲームでは、プレイヤーの選択によって物語の結末が変わります。
ゲーム中には、ヴィヴィアンの行動や発言を選ぶ場面があります。
それによって、ヴィヴィアンと他のキャラクターとの関係や、物語の展開が変化します。
エンディングは、数々のバッド、ノーマル、トゥルーエンドの3種類があります。
どのエンディングも感動的で、ヴィヴィアンの運命を見届けることができます。
やり込み要素もあります
5つ目として、ちゃんとやり込み要素もあります。
- 多様な装備品がそろっている
- 少なくないスキルとアビリティ
- 多彩な戦闘スタイル
- 70種類以上のモンスターやビースト
- 「深淵」という高難度のエリア
特に「深淵」には、強力なボスやレアアイテムがあり、真のエンドコンテンツといえるでしょう。
致命的ではない4つの悪い点
悪い点も大きな点が4つあります。
戦闘のバリエーションが少ないことと飛び道具は対応しづらいこと、攻撃する方向が限られていることとデバッグ不足です。
戦闘のバリエーションが少ない
主人公のヴィヴィアンは、少し触れましたがロングソードで固定されており、攻撃モーションもすべて共通です。
スキルやルーンストーンでカスタマイズできますが、それでも戦闘の幅は狭く、同じような立ち回りになりがちです。
敵の種類も多くはなく、難易度も低めなので、戦闘において挑戦感や緊張感があまりありません。
飛び道具への対応手段の不足
このゲームには、飛び道具を使ってくる敵が多く登場します。
しかしヴィヴィアンには、飛び道具を防ぐか反撃するかする方法がほとんどありません。
回避やスキルで対処するしかなく、 RAGE が無い時はどうしようもない状況になります。
飛び道具を跳ね返したり、自分も飛び道具を使えたりすると、戦闘がもっと楽しくなったと思います。
上下への対応が限定的すぎる
飛び道具と同様に、上下から攻めてくる敵にも苦戦します。
ヴィヴィアンの通常攻撃は正面にしか当たらず、上下に攻撃するスキルも限られています。
空中にいる敵や、壁や床を貫通してくる敵には、燃費の悪いスキルを使わざるを得ません。
通常攻撃でも全方向に対応できるようになっていれば、もっと快適に戦えたでしょう。
システムや調整の不備
システムや調整面でも悪い点はあります。
- 次元の狭間の位置が分かりにくい
- 受け身が取れない
- 敵のリスポーンがこまめすぎる
- スキルにの格差が大きい
- 連続ヒットが多すぎる
- 状態異常が多すぎかつ強い
- 一部マップでの無限湧き
- チャレンジコンテンツにおける同時出現ボス
見方を変えれば面白いゲーム
良い点と悪い点から見えてくるものとはなんでしょうか。
グラフィックやアクションの爽快感は素晴らしいが、戦闘やシステムは改善の余地あり。
もっとバリエーションや工夫があればさらに満足度の高いゲームになったとするのは高望みでしょうか。
ゲームの開発はやめ時が難しいものであり、決められた納期というのもあります。
人間は悪い点の方が目につき、どうしても気になるものですがこう考えてはどうでしょうか。
許容できる悪い点は難易度が上がったと考える。
つまりちょっとしたムズゲーと捉えるわけです。
さいごに
最後に個人的なプレイフィールを述べさせていただきます。
ソード オブ ザ バークラントは処理落ちもなく、軽快にストレスなくアクションを楽しむことができ、ゲームとしての出来は及第点といえます。
エフェクトもなかなかに派手で、敵は頻繁にお金やアイテムを落とすのでお手軽にハクスラが満喫できるでしょう。
グラフィックは気にしなければ美麗な部類に入るので、気持ちよく冒険できました。
何よりお財布に優しいのがびっくりするぐらいで、ボリューム以上のもとは十分に取れると思います。
「低価格」「手書き風アート」「爽快な戦闘」で程よくまとまっているな、と感心しました。
いうならばライトにしたメトロイドヴァニラなので、本格的なものを求めているならばご期待には沿えませんが、心地よいアクションを楽しみたいならばおススメいたします。
ソード オブ ザ バークラントは PS4、Switch、Xbox One でできるほか、Steam でも「バークラント」で遊ぶこともできます。
ライター紹介
- 本とゲームが大好きです!
ゲームはアナログ、TRPG、ボードゲームも好物。デジタルは特にアドベンチャーとRPG。
他にもイラスト、音楽、映画、アニメ、マンガと、言ってしまえばカルチャーに浸かっているようなものです。どれもこれもがいいんです。
無類の珈琲党。