重いけど恐れる必要なし、Cities: Skylines IIを遊んでみた【ファーストインプレッション&レビュー】

はじめに

こんにちは、武純です。

今回は、Cities Skylines II のファースト・インプレッションとレビューです。

先月 Steam 版がリリースされた都市計画シミュレーションゲーム Cities: Skylines IIですが、アクションゲームが苦手でシミュレーションゲーム好きな私としては見逃せない作品です。

  1. かなり処理が重たいゲームだが、開発元のいう 30[fps] はクリアしなくてもいい
  2. 上下水道の配管ツールは接続がわかりにくく、もう一工夫必要
  3. 箱庭型シミュレーションゲームとしてはなかなか楽しい時間泥棒

この記事は約 4 分で読めますので、ぜひ最後まで目をお通しください。

Cities: Skylines II とは

開発元は Colossal Order。

マップ上に都市を建築し、人口と税収を増やすのがゲームの目的です。

ゲームは Steam で配信されており、私は Ultimate Edition を購入しました。

その源流は「Sim City」という古いゲームに見ることができます。

私のPCの性能とゲーム推奨環境

Cities Skylines II はとにかくグラフィック処理が重い、と言われるゲームです。

私がゲームに使う PC は、実はゲーミング PC ではありません。

Dell Inspiron 16 Plus 7630というクリエイター向けノートPCです。

いちおう dGPUは積んでいますが、相当にグラフィック重量級である Cities: Skylines II を快適にプレイできるでしょうか。

以下に Dell Inspiron 16 Plus 7630 の諸元と、Cities: Skylines II の推奨環境を記します。

Dell Inspiron 16 Plus 7630Steamでの推奨環境
CPUIntel Core i7-13700H LaptopIntel Core i5-12600K or AMD Ryzen 75800X
メモリー32[GB]16[GB]
GPUNVIDIA GeForce RTX 4060 LaptopNVIDIA GeForce RTX 3080 or AMD Radeon RTX 6800XT
GPUメモリー8[GB]10[GB](NVIDIA) or 16[GB](Radeon)

Dell Inspiron 16 Plus 7630 はゲームプレイに特化してはいないものの、なかなかの性能を持つラップトップ PC です。

しかし、推奨環境には微妙に届いていないところがあります。

特にGPUメモリーは明らかに足りていません。

結論を言うと、「これでも快適にプレイできる」です。

Cities: Skylines II の開発元は「フルHD解像度で 30[fps] が最低ライン」と発言しています。

実際にプレイした感覚では、30[fps] ではなく15[fps] 程度でも、処理のもたつきは感じられません。

ゲームの fps を計測するツールは色々ありますが、私は NVIDIA Experience を使いました。

画面の隅に fps の数字が表示されます。

オプション設定

オプション設定は 三カ所だけ変更しました。

  • 自動セーブはオフにしました。
  • 解像度はフルHDではなく、2560x1600x60Hz の設定
  • 被写界深度モードは「無効」にしました。

 このゲーム、特に序盤は試行錯誤の連続となるので、自動セーブだと都合が悪いです。

ただ、途中で落ちることがあるので、手動でこまめにセーブすることが大切です。

開発元は解像度がフルHD推奨ですが、せっかく高解像度の PC なので、高解像度で遊びたいですね。

被写界深度モードが「有効」になっていると、処理が激重になります。

マップを選ぼう

「ニューゲーム」でベースとなる土地のマップを選択します。

土地によってテーマが北アメリカ風/ヨーロッパ風に分かれます。

私は最初「サンフランシスコ」を選択したのですが、これは失敗でした。後述します。

ゲーム初心者は「ツインマウンテン」のマップがプレイしやすいかと思います。

マップは完全な更地からスタート、というわけではなく、高速道路のインターチェンジの出入り口が用意されています。

マップの外界とは、この出入り口からアクセスすることになります。

マップオプション

マップ選択の次はマップオプションの設定です。

★左側通行か、側通行か

★自然災害発生を有りにするか、しにするか

★最初からすべてのファシリティをアンロックするか、レベルアップに応じてアンロックするか

★開発資金を無制限にするか、有限にするか

を選べます。

さすがに、資金無制限はチート過ぎるだろうと思いますが、ゲームが難しいと思われる場合は、無制限にしましょう。

ゲーム序盤の進め方

以下、ゲーム序盤の進め方をレビューします。

道路を敷設しよう

まずやることは道路の敷設です。

道路の敷設のポリシーとして、

  • 京都・札幌・ニューヨークのように、碁盤の目状に敷設する
  • ローマのように蜘蛛の巣状に敷設する

に大別できますが、ゲーム序盤は碁盤の目状に敷設するほうがよいでしょう。

碁盤の目状に道路を敷設するツールが用意されています。

道路も一車線、二車線など複数の種類が用意されています。

複数車線は、マイルストーンのレベルを上げることによってアンロックされます。

まずは最小限の道路を、一車線で敷設しましょう。

アンロックされてから、複数車線の道路を敷設します。

なぜかというと、ゲーム中盤以降で課題となる、「交通渋滞」問題の緩和のためです。

道路を敷設すると、同時に(その地下に)電力・上水道・下水道のネットワークが構築されます。

区画を配置しよう

縦横の道路で区切られた、「セル」の内部または外周部に、区画を配置しましょう。

区画は、

  • 住居
  • 商業
  • 産業

の三つがあります。

Sim City の頃からのお約束で、住居区画と産業区画は距離的に離すのが定石です。

産業区画は騒音と公害問題が発生するので、住居区画と離さないと、住民が逃げ出してしまうからです。

どの区画の需要が高まっているか、グラフ表示で示されるので、需要の高い区画を配置します。

時間を進めれば、自動的に区画に構造物が建造されます。

発電所を配置しよう

インフラとして、発電所を配置しなければなりません。

マイルストーンのレベルが低いうちは、小型石炭発電所しか配置できません。

小型石炭発電所は、煙を出すので、住居区画の風下に配置する必要があります。

マイルストーンのレベルが上がると、水力発電所や原子力発電所の配置がアンロックされます。

それまでは、電力需要を確認しつつ小型石炭発電所を配置しましょう。

揚水所を配置しよう

次のインフラは上水道の揚水所です。

揚水所は川、湖、もしくは地下水のあるところに隣接して設置しないといけません。

また、海は塩水なので揚水所は配置できません。

先ほど、マップで「サンフランシスコ」を選んだのは失敗だった、というのは、マップに川がないためです。

揚水所を地下水の湧き出るポイントに設置するのですが、供給する上水の量が少ないのがきつい。

大きな川のある「ツインマウンテン」のマップでゲームを作り直しました。

ここで、このゲームの短所がひとつ出てきます。

揚水所と道路(もしくは上水管)を接続しなければ、上水道として機能しませんが、その接続方法がわかりづらい。

マイクロソフトオフィスの作図ツールを使ったことがある方ならわかると思いますが、あの作図ツールは図形と線の接続(ジャンクション)が良く考えられていて、あまり苦労せずに作図ができます。

Cities: Skylines II の配管ツールも、マイクロソフトの作図ツール並に使いやすければ文句はないのですが、そうはなっていません。

ジャンクションのポイントがよくわからない、ジャンクションしたのかどうかもわからない、という欠点があります。

自動セーブをオンにしないのも、この配管に試行錯誤を繰り返すためです。

下水処理場を配置しよう

下水処理場は川・湖・海の水辺にしか配置できません。

また、川・湖に配置する場合は、揚水所とは距離を離さないといけません。

下水が上水に混ざって汚染されてしまうためです。

(下水処理したのなら大丈夫だろう、と思うのですが、そうはなっていません)

下水処理場と道路(もしくは下水管)の接続についても、揚水所と同じ問題を抱えています。

この短所は非常に惜しい。このゲームの瑕疵のひとつです。

その他のファシリティを配置しよう

住居区画などとは別に、警察・消防・診療所などの各種ファシリティを配置しましょう。

市民から、ゲーム内のSNS「CHIRPER」に不平不満などがポストされます。

この投稿を判断して、不足しているファシリティを増設します。

ゲームについての補足

時間の進み

ゲーム内ではオートで時間が進み、区画に構造物が建設されていきます。

ゲーム内は一ヶ月= 24 時間であり、夜間は画面が暗くなります。

XPとマップタイル

ゲームでは、最初からマップの全領域に区画や道路を作れるわけではなく、ごく狭い範囲のみが編集対象となります。

人口が増える、構造物が作られるとXPが貯まり、一定ポイント以上になるとマイルストーンのレベルが上がります。

マイルストーンのレベルが上がると、編集できるエリアをマップタイルとして追加購入できます。

まとめ

Cities: Skylines II は、要求される PC の性能がかなり高いです。特にdGPU は必須です。

しかし、30[fps] が確保されていないとゲームプレイが快適じゃない、とはならず、15[fps]程度で十分だといえます。

揚水所・下水処理場と道路・配管をつなぐツールはあまり出来がよくなく、要改善のポイントだと思います。

そこそこのパフォーマンスが出せる PC であれば、この箱庭的都市建設シミュレーションゲームが楽しめるでしょう。

都市を建設しているうちに、みるみる時間が経ってしまう、時間泥棒のゲームです。

それではまた。